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セッケンと合成洗剤
何個か下の質問もさせて頂きました↓ 参考書にも出ていないようなので、もう一つだけ質問させて下さい。 セッケン水溶液に塩酸を加えるとそれまでの泡立ちが消え、 液性が変化しました(フェノールフタレイン液がピンクから無色に)。 また、洗剤溶液に塩酸を加え、振ると、元の通りに泡立ち、 液性も変化しませんでした(フェノールフタレイン液の色に変化なし)。 ということは合成洗剤に塩酸は作用しないということでしょうか。 また、だとすればなぜ作用しないのか、 どなたか回答お願いします。よろしくお願いします。
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石けんは弱酸であるカルボン酸のナトリウム塩です。 ナトリウム塩になっていることによって、水に溶け、イオンになるわけです。 それに、強酸である塩酸を加えると、化学的には強酸の塩である食塩が生じ、カルボン酸が弱酸として遊離します。 そうすると、水溶性(あるいは親水性)が著しく低下し、石けんとしての効果がなくなります。 それに対して中性洗剤は、強酸であるスルホン酸(硫酸のようなものと考えて下さい)の塩であり、塩酸を加えても電離したままで、親水性の部分はそのままです。したがって、酸を加えても泡立ちは変わりません。 要するに、石けんも中性洗剤も「塩」なのですが、その酸の側が強酸由来か弱酸由来かという違いがあります。
- aka_tombo
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セッケンは脂肪酸のナトリウム塩で、親水基(ナトリウム)と疎水基(脂肪酸)を持っているために界面活性を有します。塩酸を加えますと、ナトリウムが反応して水素と置換し、界面活性がなくなるため泡立ちが消え、またアルカリ性も失いますからフェノールフタレインの色も消えます。 合成洗剤は、親水基に塩酸と反応しないもの(例えばグリセリン)を選べば、水溶液がアルカリにもならないし、塩酸の影響も受けませんから、界面活性も失いません。合成洗剤は原料を選ぶ事でいろいろな環境に対応できる機能を付加する事ができます。 この性質が逆に「難分解性」ともなりえますね。
石鹸は弱アルカリ性なのでフェノールフタレイン溶液を加えると赤色になります。そこに塩酸を加えると中和され無色になります。過剰に加えて酸性になってもフェノールフタレインの変色域はアルカリ性側なので無色です。 一方、合成洗剤は中性なのでフェノールフタレイン溶液を加えても色の変化はありませんし、そこに塩酸を加えて酸性にしてもなにも変化しません。