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「遠神」とは?
石川啄木の「時代閉塞の現状」に次のような文章があります。 「我々は彼の純粋にてかつ美しき感情を以て語られた梁川の異常なる宗教的実験の報告を読んで、その遠神清浄なる心境に対して限りなき希求憧憬の情を走らせながらも、また常に、彼が一個の肺病患者であるという事実を忘れなかった。」 この文中の「遠神清浄」の「遠神」とはどのような意味なのでしょうか(「えんしん」とルビが振られています)。 因みに、「清浄」は「しょうじょう」とルビが振られていて、広辞苑によれば「悪業(あくごう)の過失や煩悩の汚れを離れること。」とあります。 宜しくお願いします。
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神道に、 「トホカミエミタメ祓い給え浄め給え」 といった唱え詞(ことば)があります(いくつか異なるタイプもあり)。 この言葉には様々な解釈があるようですが、その中には、No.1の方が回答されている のに近い、「トホカミ=遠神・尊神・遠く尊き神」というものもあります。 (なお「エミタメ」には「恵み給え」等の解釈がされています。また、この場合の 「遠神・尊神」とは、元々この地にいたとされる「国神」に対し、高天原にいる 「天神」を指す、等と解釈されています) 「時代閉塞の現状」というものを読んだことがないので、 「遠神清浄」という言葉を書いたのが石川啄木なのか、 それとも解説文なのかは私にはわかりませんが、 その言葉は、上記の唱え詞を意識して書かれたもののように思えます。 「大国主」の「大国」が音(おん)で「だいこく」と読めることなどから、 仏教の「大黒天」と同一視(習合)されて七福神に取り込まれた等、 実は「音訓の区別を気にせずに使われる」といったことは結構あります。 今回質問された件も、その例に入るものではないでしょうか。
その他の回答 (1)
遠来の神としての遠神(えんしん)という呼び方よりも、 遠津神(ト・ホツ・カミ)と書く「遠い神代から皇統を伝える」意を持つ「高く大きな(存在の)・(すべてを征服する)神」と考えては?
お礼
回答ありがとうございました。 参考になりました。
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