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「効率的」は正しい日本語?
「効率化」「効率的」「能率的」という言葉はよく耳にしますが、正しい日本語なのでしょうか? (「効率的」「能率的」は国語辞書にも載っている場合あり) 「効率」という語自身には「効率がいい」という意味はないので、「効率化」が「効率をよくする」という意味にはならないと思うのですが。 (「効率」は、「確率」「打率」などと同じで割合を表しているにすぎない。「確率化」が「確率を高くする」という意味にならないのと同様) 見識の深いかた、教えてください。
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なかなか頑固ですね。その探究心は素晴らしいと思いますが……。 Renardさんもおっしゃっているように、「効率」「能率」は、「確率」「打率」「出生率」などと同じ種類の言葉と考えるわけにはいかないと思います。「確率」「打率」「出生率」などは、一般に「高い」「低い」(文脈によっては、「いい」「悪い」もありえますが)で表しますが、「効率」「能率」は、物理学や力学で使用される場合はともかく、日常的に使われる場合、「いい」「悪い」で表すのが普通で、「高い」「低い」は違和感がありますよね。これは、取りも直さず、「効率」「能率」が単に統計的に数値化する言葉であることを超えて、価値判断を呼び起こしやすい言葉として流通していることを意味しているのではないでしょうか。したがって、puni2さんもおっしゃっているように、「的」という接尾語がついて形容動詞化したとき、プラスの価値判断が拡大されると考えていいのではないでしょうか。 「効率」「能率」という語は、そう考えてみると、確かに特殊な語ですよね。なぜ特殊な語になったかは、「率」という語と関係しているのでしょうが、これ以上は、確証もないのに、専門的な領域に突っ込んでいきそうで不安なので、やめておきます。 ちなみに、『日本国語大辞典』の「効率的」の項には、 1.機械によってなされた仕事の量と、消費された力との比がうまく調和しているさま。 2.一般的に、使った労力に対して、得られた結果の方が大きいさま。能率的。効果的。 とあります。 というところで、納得していただけませんか、okwebokwebさん。
- Renard
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皆さんの説明で十分だとは思うのですが・・・ "「確率」「打率」「防御率」「出生率」「失業率」"と、"「効率」「能率」"とは別なものだと思います。前者は、本来統計学的な答えのことを言います。(打率ならば、打席数に対するヒットの数の割合。)、しかし後者は、統計学的な答えではありません。 例えば、「1分間に10枚の紙を作る」というのは、効率がどうなのか? 能率がどうなのか? 分かりません。しかし、「1分間に15枚の紙を作れば」先ほどよりも「効率が上がった」とか、「能率が上がった」と言うでしょう。つまり、効率や、能率とは、前と後を比較して、「効果」や「能力」が上がったかどうかみることなのです。(どのぐらいの割合で上がったか下がったかを試算する場合もある) あとは、皆さんのおっしゃっていることを、参考にされて考えてみるとよいと思います。 「効果」や「能力」は以前よりも上がることが期待されているのは当然のことですから・・・・。 余談ですが、「私は、あなたを大変"評価"しています」というような表現は、本来は誤用であると思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 > つまり、効率や、能率とは、前と後を比較して、「効果」や「能力」が上がったかどうかみることなのです。 ?? これはちょっと納得しかねます。 以下国語辞典からの引用です。 「効率: 有効に働いてなした仕事の量とそれに供給した総エネルギーとの比率」 ですから、単位を定義さえすれば、「効率50%」という言い方ができますし、現に「熱効率」といった言葉もあります。 要は、「効率が高い/低い」というのが正しい用法ですので、 これは確率、打率、出生率と同じ用法になると思います。 それが統計学的に数字で出るものか否かは関係ないと思うのですが・・・
- hidearex
- ベストアンサー率25% (87/346)
言葉って難しいですね。私もタダの人ですが私なりの見解を。。。 【~的】という使い方に注目してみました。 ------以下、引用----- http://dictionary.goo.ne.jp/cgi-bin/jp-more_print.cgi?MT=%93I&ID=a4c6/13865000.txt&sw=2 ■[的]の大辞林第二版からの検索結果 てき 【的】 (接尾) (1)名詞およびそれに準ずる語に付いて、形容動詞の語幹をつくる。 (ア)主に物や人を表す名詞に付いて、それそのものではないが、それに似た性質をもっていることを表す。…のよう。…ふう。「百科事典―な知識」「スーパーマン―な働き」「母親―な存在」 (イ)主に抽象的な事柄を表す漢語に付いて、その状態にあることを表す。「印象―な光景」「積極―に行動する」「定期―な検診」 (ウ)物事の分野・方面などを表す漢語に付いて、その観点や側面から見て、という意を表す。上(じよう)。「学問―に間違っている」「事務―な配慮」〔(ア)~(イ)は、もと中国、宋・元の俗語で「の」の意味を表す助辞であったものを、明治以降、英語の -tic を有する形容詞の訳語に用いたことに始まる〕 (2)人の名前・行為・職業などを表す語、またはその一部に付いて、それに対する軽蔑や親しみの気持ちを表す。「泥―(=泥棒)」「取―(=ゴク下位ノ相撲取リ)」「正(まさ)―(=正雄・正子ナド)」〔中国の俗語にあったのをまねたもの〕 -----引用・終わり----- この説明によれば、印象的・魅力的などは(イ)の用法で 効率的は(ウ)の用法と考えることが出来るかと思います。 もちろん、これだけでは「効率的=効率を良くする」なりませんが puni2さんが仰っているような理由から、この意味でも使われるようになったと。。。 ちなみに【化】(*↓URL参照)は「ある状態に変える」と言う意味ですから 効率的な状態にする→効率化 ということで。。。少し苦しい気がしないでもないですが(^-^;) いかがでしょう?
お礼
なるほど、各「的」の用法、参考になりました。 「効率的」も(イ)の用法で使われているように思えます。 「効率」の定義は「実際の効果/仕事量」という「割合」を示す語だと思います。 (確率、打率、防御率、出生率、失業率・・・と同じ) 出生率が高いことを「出生率的」とは言わないですよね? 出生率を上げることを「出生率化」とは言わないですよね? だったらなぜ、 効率が高いことを「効率的」と言うのでしょうか? 効率を上げることを「効率化」と言うのでしょうか? 非常に違和感を覚えます。 みなさんは覚えませんか??
- puni2
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見識の深い人ではないただの一般人ですが,ちょっと考えてみました。 「ら抜き」や「全然+肯定形」などは,もともとは誤用であったが今日では多用されている,でも抵抗を感じる人も多いという,いわば「ゆれている」表現といえます。 一方,「効率的」などはこれらとは異なり,おそらくもともと正当な表現だったのではないでしょうか。 たとえば,「印象」という名詞から生まれた「印象的」という語があります。 もちろん,「強い印象を与える」という意味ですが,「印象には,強いものもあれば弱いものもある。全く印象に残らないものもある。単に『印象的』としか言わないのに,強いほうの意味に限定してしまうのは誤用」と考えるべきでしょうか。 「魅力的」も同類です。 「効果」はどうでしょう。「高い効果」が上がったり,全然「効果」が出なかったりするのに,「効果的」という単語を「効果がある」「ききめがある」「好都合な結果が生じる」に限定して使うのは誤りでしょうか。 「(高い/低い)知性」に対して,「知性的」を「知性が高そうな」「知性が感じられる」に限定するのはどうでしょうか。 これらは昔からごく自然に使われている表現だと思われます。 少し一般化して書くと, (1) Aという名詞が程度を表す場合,「Aが高い/低い」「Aが大きい/小さい」など,その度合を表すための何らかの表現が可能である。その場合,後ろにつく形容詞によって,プラスの意味とマイナスの意味とが対になる。 (2) しかし,その名詞に「的」がついて「A的だ」という形容動詞が作られる場合,単に「A的だ」と言っただけで「Aの度合が大きい/高い」のほうを意味し,マイナスの意味を持たない場合がある。 理由として, (3)「効率」「能率」「魅力」「効果」「知性」「印象」などは,プラスであることが望ましいとされる場合が多い。少なくとも,これらの語に「的」をつけて,「効率的」という単語を使うような文脈では,そういった意識があると考えられる。少なくとも,単なる「割合を表しているにすぎない」(質問文より引用)のではなく,話し手・聞き手に何らかの主観的な思い,感情などをいだかせる(ことがある)。 (4) したがって,これらの語が出てくるときは,これらの要素のプラス度が高いかどうかという意識が働く。 (5) そこで,単に「○○的」というだけで「○○が大きい」を意味するようになる。 と考えられますが,どんなものでしょう。 というわけで,「能率的」などの表現は,「ら抜き」などのような「かつては誤用→現在ゆれ」とは全く異質なものでしょう。 少なくとも,公的な文書に用いても全く問題はないと思います。もし馬鹿にする人がいたら,「あんた考えすぎだよ」と言ってやりましょう。(^^) 「効率化」も,日常会話で使うとちょっと固い感じがしますが,たとえば生産性を論じるとか,業務文書の中などであれば,ごく自然だと思います。 「確率的」などの表現が,必ずしもプラスの方向性を持たず,単に「確率に関して」という意味に過ぎない(「確率的に論じるならば…」のように)のは,「確率」などの語が,(3)の条件を必ずしも満たしていないからでしょう。
お礼
なるほど・・・ ですが・・・なんだか頑固なようで嫌なんですけど、 「印象」や「魅力」や「知性」は「もの」なんですよ。 印象がある、魅力がある、知性がある、とは言えますが、 効率がある、とは言わないと思うんですね。 ですので、「印象的」と「効率的」とはちょっと違うと思うんですが・・・ >あんた考えすぎだよ ごめんなさい。
当てずっぽうで回答することを許していただけるなら、これは、熟語の誕生とその後の変化に関係しているのではないかと思います。 たとえば、「経済」(economy)という語には、 1.物資や財貨の交換活動(いわゆる、経済) 2.費用や手間がかからないこと(いわゆる、徳用、節約) という二つの意味があります。 また、「経済的」という語にも、上のそれぞれに対応する、 1.経済上の(economic) 2.徳用の、経済効率のよい(economical) という二つの意味があります。 けれども、一般的によく使われる意味としては、「経済」の方は、1の「物資や財貨の交換活動」の方であり、「経済的」の方は、2の「徳用の、経済効率のよい」の方ではないでしょうか。 「効率」という語の場合、英語の“efficiency”の1「効率」、2「有効」などの意味のうち、「労力と仕事の結果の比率」を意味する1の意味だけが残り(あるいは最初からこの意味だけだったのかもしれませんが)、「効率的」の方は逆に、2「有効」の意味で形容動詞化された方だけが残った(こちらも最初からこの意味だけだったのかっもしれませんが)とは考えられないでしょうか。 他にも、「生産」は単に「作り出すこと」ですが、「生産的」になると、「多くを作り出すさま」という意味が強くなりますよね。 以上は、まったく裏づけのない考えですが、いずれにしても、「効率的」の使い方は、間違いとはいえないと思います。
お礼
ありがとうございます。かなり、答えに近づいたような気がしました。。 しかしながら、 「経済」には、「コストがかからない」といった意味があり、 「生産」には、「ものごとを生み出す」といった意味がありますので、 「経済的」「生産的」には何ら違和感は感じないのです。 英語の「effective」が「効率」と「効率的である」という2つの意味を持っているように、日本語の「効率」自体に「効率がいい」という意味もあるならば、「効率的」という語にも違和感を感じないのですが・・・
- Naodon1020
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>「効率化」「効率的」は正式な書類などに用いても馬鹿にされないのでしょうか? されません。ビジネスでは一般的に、頻繁に使われています。 ちなみに英語で言えばeffectivelyですね。
お礼
おっしゃるとおり、頻繁に使われていますよね。 でも、皆さん誤用と気づかず使ってらっしゃるのかも・・・ 見識のある少数の方が見たら、誤用と取られてしまうのではないかと不安ですが・・・。 ちなみに、質問文で書いた「見識が深い」も「見識がある」の誤用かな・・・?
- Naodon1020
- ベストアンサー率25% (243/949)
言葉は変化しますので、間違った使い方が普及してしまえば、それが正しい使い方になってしまいます。 例えば「疲労回復」っていう言葉があります。「疲労」が「回復」したら、ますます疲れちゃうじゃないか!って思いますが、これ、既に正しい日本語ですよね。 あと、「全然」は、必ず「~ない」とするのが正しい日本語のはずが、現在では「全然~だ」というのも日常的に使われています。確かに誤った使い方なのかもしれませんが、既に辞書に載っている場合もありますよ、これ。 他にも「喋れる」「食べれる」といった「れる」についても、「日本語の乱れ」と取り上げられることが多いですが、これが一般的になってしまえば、これが正しい使い方になるのです。 日本語だけに限らず、言葉というものは、人間の使い方によって絶えず変化します。英語だってスラングや流行り言葉、あるいは間違った用法が一般的になった言葉が辞書に多く載っているはずです。大きな英英辞書にはそんな言葉がいっぱい掲載されていると聞いたことがあります。 辞書に載っている言葉だけが正しいのではなく、日常的に通用する言葉を辞書に載せるのですから、あまり難しく考えない方がいいとは思っています。
お礼
ありがとうございます。ご回答によりますと、「もともと正しい用法とはいえないが、すでに一般に使われているので、まあ良いではないか」といったところなのでしょうか。 拘るようですが、それでは「効率化」「効率的」は正式な書類などに用いても馬鹿にされないのでしょうか? たとえば「全然~ある」や「ら抜き言葉」は、正式書類(公報、社長への報告書、テレビのニュース原稿など?)には恥かしくて使えないと思うのですが、「効率化」「効率的」なら使っても平気と思われますか??
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お礼
うーーん、なかなか納得がいかないですねえ・・・ 頑固で申し訳ないのですが・・・ 比率を「高い」「低い」で言うか「いい」「悪い」で言うかは、統計的な数字で表せるか否かで決まるのであって、それは↓の回答にお答えしたように、問題ではないと思います。 どちらであろうと、比率・程度・度合いを表す語であることには変わりありません。 たとえば「天気」は「いい」「悪い」ですよね? いい天気であることを「天気的」といいますか? 天気がよくなることを「天気化」といいますか? あと、「効率」は明らかに高いことが望ましいので「効率化」は正しいという論法をいくつかお答えいただいていますが、 それでは「成長率」「就職率」といった明らかに高いことが望ましい比率にも当てはあまることになりますので、そのような回答ではいまいち納得できません。 >「的」という接尾語がついて形容動詞化したとき、プラスの価値判断が拡大される というのは「効率的」の誤用を招いている理由ではあっても、「効率的」が日本語として正しいという理由にはならないと思うのですが・・・ ところで、 >機械によってなされた仕事の量と、消費された力との比がうまく調和しているさま 比が調和してるさまって・・・