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「乳牛」も、食べるんですか????
いわゆる”狂牛病”問題報道で初めて知りました。 人間の食用を目的に飼育されている牛=「乳牛」&「肉牛」ですが、「乳牛」は乳を出すだけなのだと思っていました。 確かにちょっと考えてみると、乳を出さなくなった巨体の牛をただ解体・焼却処理する、なんてわけないか…と初めて気付いた次第です。…お恥ずかしい。 そこで。市場に出ている国産牛肉の「肉牛」と「乳牛」の割合ってどのくらいなのでしょうか? もしかして「肉牛」とは実質、いわゆる”近江”とか”但馬”とかブランド品のことで、安く食べられる「ただの国産牛」はほとんど「乳牛」だったり? 肉を買うとき、「国産or国外産」「○○県産or××県産」などは知ることができますが、「乳牛or肉牛」なんて表示はないし…。 乳牛を食べたくない、と思っているわけではありません。つい気になってしまったのです。 どなたかご存知でしたら教えてください。
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rykaさんこんにちは 酪農乳業関係の仕事をしている者です。 他の方の回答と重複するところもありますが…。 乳牛は24カ月齢(2歳)で最初の子牛を産み、牛乳生産を始めます。 その後3年くらい出産(3産)させて牛乳生産を行います。 その後は肉用になります。 そういう牛を「乳廃牛」といいます。 ただ、これはかなり固いので、ほとんどミンチにしたり レトルトのカレーやシチューに入れたりと そのままの形では出回っていないようです。 また、乳用牛が産んだホルスタインの雄の子牛も肉用牛になります。 その他、ホルスタインの雌牛に黒毛和牛をかけあわせた牛を交雑種(F1)といいます。 正式には、the first filial generation の略で一代雑種ともいわれます。 これはほとんどが肉用牛になります。 これは見かけは和牛にそっくりな黒毛です。 和牛の形質を受け継けついで、生まれる子牛が小柄なため ホルスタインの初産を楽にするために、和牛をかけあわせることが行われてきました。 最近は雑種強勢等により和牛の肉質なども受け継ぎ、肥育効率も良いことから ホルスタインの雄子牛より高値で取引されるため 初産を楽にするという目的以外にも利用が急速に広まりました。 ホルスタインの雄子牛もF1も生まれてすぐに肉用牛肥育農家に売り渡されて 肉用牛用の飼料を与えて肥育されます。 肉用牛用と乳牛用の飼料は全く違います。 「国産牛」として小売店に出ているのはほとんどこれらの肉でしょう。 そして、「和牛」として売られているのは黒毛和種の肉用牛です。
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- everyone
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再度書き込みさせていただきました。 家畜という概念から乳牛、食牛にかかわらず、全て人間の都合により操作されているものだといえるかもしれません。牛のお肉が高額なのは鶏や豚にくらべ量産できない性質があります。和牛と乳牛ともに約生体の30ー33%くらいの割合で食肉(肉の形、つまり加工されていない状態)として流通しているそうです。意外に少ない気もしますが、種の存続の為の必要性の他、出荷量の安定(雌は生産性を高めるため)や酪農用としての役割などもありますので、これくらいなのかなと思われます。雄は種の存続(種牛)意外は食肉用として扱われると思われます。 日本食肉格付協会により、A5からC1までの15等級に評価されて出荷され、最高ランク A5を生産できるよう飼育するわけで、それには黒毛和種に穀物肥育で長期肥育するのが、一番確率が高くなるわけです。ホルスタインだからまずいとか、質が落ちるというわけでもなく、肉質的には黒毛和種が脂肪交雑が入り易いから、人が感じる旨味(=需要がある)に和牛が適しているといえます。または、ホルスタイン種だから A5の評価がないわけではなく、中には銘柄牛として生産されているものも存在します。でも基本的には黒毛の方が霜降り肉になるので、国産牛の中に「和牛」という美味しい肉質のカテゴリーがあり、厳密に区別されています。 そして、今回2頭の陽性牛はホルスタイン種、乳牛用のもので日本の主力の和牛までもが被害を受けた格好になりました。牛骨粉を乳牛の飼料にしたのは、牧草飼料よりも、お乳の出が良くなるために生産量が多く見込めることから生産者からみれば、当然の選択肢だったと言えます。念のため、感染牛の牛乳からは人に感染はしないことも(研究途中ではありますが)風評被害を防ぐために申し上げておきます。千葉県の学校給食から牛乳を停止した事件は、恐ろしい判断をしてしまったものだと思います。 資源が少ない日本において、食の管理はハイリスクも背負います。今でこそ話題が少なくなりましたが、農薬栽培の野菜を敬遠した時代や風潮と同様な気がしました。野菜が市場から無くならないのは農薬や人為的行為があるからこそで、全てが無農薬では市場が成り立たないのに無知な健康志向者が人への悪影響ばかりを心配して不買運動をしたりした、自分だけ良ければいいということが思い出されました。 > 放牧で牧草を食んで自然に近い環境で育ってきた乳牛は、牛乳もおいしいけど歳とって食肉にされた時にも 放牧ですと自然交配によりリスクが高まったり(人工交配で計画的がリスク減)、余計な筋肉を使い肉質も硬くなったりするそうです。ある意味、フォアグラにも似ていて、人為的に肥育させることで肉質を高めます。栄養価の高いものを与え、不要な運動をさせないことにより、上質な霜降りを生産しています。
お礼
>農薬栽培の野菜を敬遠した時代や風潮と同様な気がしました。 >野菜が市場から無くならないのは農薬や人為的行為があるからこそで、 まったく同感です。 #4でちょっと書いたテレビドキュメントは牛乳の生産現場の話だったのですが… 現代の消費者の嗜好にあった「脂肪分が高い(いわゆる、コクがあって美味いと感じる)」ものを 採算に見合うだけの量生産しようと思うと、もちろん配合飼料を与え続けるわけですが、 酪農家自身も「自分がやりたかった農業はこんなのじゃないのに」と苛立ちを感じていらっしゃる。 一方では広い土地を持った別の酪農家が、放牧でゆったりと牛乳生産に取り組んでいて、 そちらは「本当に美味い牛乳ってのは、これなんだよ。」と、胸をはるわけです。 「今の都会の人たちはこれを飲んだことがないから、ただ脂肪分が多ければ美味いと思いこんでいるんだ。」と。 自分の農業に誇りも充実感もあるけれど、もちろん大量生産できないし、経営はすごくしんどい。 要は、消費者のほうがもっと現場を知り、本当の味を知り、本当の適正価格を知り、 「常に安くていいものをたくさん」求める、というおごった意識を変えない限りこのようなひずみはなくならない… というような主旨(だと私は思った)でした。 >放牧ですと自然交配によりリスクが高まったり(人工交配で計画的がリスク減)、 >余計な筋肉を使い肉質も硬くなったりするそうです。 >ある意味、フォアグラにも似ていて、人為的に肥育させることで肉質を高めます で、上記のような番組を思い出していたもんで、 乳牛自体に値段つけるなら後者(放牧)の方が高いのかな、と思ってしまいました。(^^; そうですよね、食肉は人間の好みに合わせて「創られる」のだから、「自然が一番!」なわけないですよね。 確かに霜降りの作りかたなどは、少し聞いたことあります。 他にも「ビール飲ませると肉が柔らかくなる」とか…今まではそういった”ちょっと面白い話”として聞くだけで 踏み込んで考えることはありませんでした。 ホルスタインにも銘柄牛がいたり、食肉の格付けは15級もあるんですね…。 eneryoneさん、いろいろとありがとうございました。 ひとまずここでタイトルに挙げたわたくしの疑問は解決いたしましたので締め切ろうかと思いますが 本日いっぱい(24:00ごろまで)受付中のまま置いておきます。 何か補足などあれば、ご遠慮なくお書き込み下さい。
- everyone
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こんにちは。少々興味深い内容だったので一言書き込みました。 国産牛と言われるなかに和牛と言われる黒毛和種(この種が和牛の代表種)と乳牛に分けられ、さらに外国種のものも日本で飼育されたりしています。種は外国のものでも日本において肥育されるものもあったりします。飼育方法(穀物肥育・牧草肥育)や肥育期間(短期・長期肥育)によっても色々な分類、条件が重なっても区別されたりしているので一般の人が簡単に理解できないかもしれません。 しかし、ブランド和牛は品種も飼育方法、肥育期間も多くの手間や努力(種の管理も含め)したものを指すので国産牛とは厳密に分けられて判断されていますし、評価されています。昔、ブランド牛を外国で育て、最後だけ名産地で育てただけでブランドをつけていたりするようなというような話を聞いたことがありますが、和牛に関しては絶対の保証は持てませんがそういったことはなく、限りなく厳密に管理されていますので味も品質もレベルが高く市場にだすことが可能になっています。F1を和牛とは厳密には分けていると思いますが、中にはお米の銘柄米と同様、市場に出されてしまうものもあると思います。以前、鹿児島の黒豚ブランドが問題になったようにブランド業者側もブランド価値を失わないように流通などにも気を遣っています。
お礼
こんにちは。ご参加ありがとうございます。 うーん…食餌の内容や肥育期間の違いでも「分類」されるんですか… 細かに見始めると食肉牛の種類って本当に際限無し、なのですね。 以前テレビで、乳牛の飼育方法に悩む酪農家を追ったドキュメンタリーを見たんですが、それもやはり、飼料や飼育方法によって牛乳の質が全然違ってしまう、という話でした。 もしかしてF1の中にも、母親がどんな環境で何を食べているかでランク付けがあったりするんでしょうかね。 そこに持ってきて、父親の種によってもまたランクが違ったり。 あるいは「乳廃牛」の中にまでランク付けがあったりするんだろうか??? やっぱ、放牧で牧草を食んで自然に近い環境で育ってきた乳牛は、牛乳もおいしいけど歳とって食肉にされた時にもちょっと高い、とか…。 もしそんなだったら、もう、ほんとにきりがないですね。。。
- bonnnou
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乳牛は、「乳」を出しているメスの牛の事で、「乳」を出すためには、 妊娠・出産後の状態でなければなりません。 1頭のメス牛が、何回その行為ができるのかは知りませんが、もう、妊娠 する可能性が低くなれば、その「乳牛」を飼育しておくことは、生産効率から も考え、無駄な支出となります。 乳牛を乳牛とする為に、妊娠出産が必要ですが、そのとき生まれた子牛が、 雄である場合も、出来るだけ速やかに「乳牛」畜産家は、手放す事が多いよう です。現在のこの価格は知りませんが、10年くらい前、10万円位から 2万3万に下落したと聞いたことがあります。 果たして、乳をださなくなった「乳牛」がいくらで売れるのかは、知りませ んが、「ブランド」牛、肉牛よりも遙かに安い価格で取引されているものと 想像できます。 市場は、高級品だけで、成り立っているものではありませんので、そのよう な、安い品が、流通することも、認めるのですが、やはり食品であり、「安全」 性の確保が必要と思います。 以下は余談ですが・・。 ホルスタインの雌牛に、黒牛を掛け合わせ、「エフワン」という、牛が生まれ ると聞いたことがありますが、これは、たしか、肉牛だったと思います。 黒和牛のブランドの「精子」は、厳重に管理されているとも、聞いた事があり ます。 私たちが食べる牛肉は、一筋縄の知識では把握できないようです。 関西では、「肉」=牛肉 関東では、「肉」=豚肉 のようです。 M○ドーナッツでは、「肉まん」ですが、 関西で有名なのは、同じようなものを「豚まん」と呼びます。 ここでも、関東・関西のせめぎあいがあるようです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 そうか! 乳牛は雌だけどそれが産むのは雄かもしれない…そりゃ当たり前ですね。 聞けば聞くほど、なんで気付かなかったんだ~?って自分が恥ずかしい限りです… やっと「”酪農家”から”肉牛”がどんどん出荷されている」という 言葉で聞いても???な状況が、具体的に頭の中で絵になってきました。 >私たちが食べる牛肉は、一筋縄の知識では把握できないようです。 本当、そう思います。”食品”の世界は果てしないです。。。。 ちなみにわたくしは関西出身なので「豚まん」派です。肉じゃがは、牛肉です。 (…余談でした)
- kasutera
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おおよそ「国産牛」と表示されているのは乳牛で、 「和牛」と表示されているのは、いわゆる肉用種の和牛です。ただし外国で育った和牛もあります。
お礼
早速のご回答、ありがとうございます。 >おおよそ「国産牛」と表示されているのは乳牛 やっぱりそうなんですね~。 今回発見された病牛、1頭目も2頭目も「酪農家」から出たというので、 割合が高いのか?と考えてはいましたが…。 >ただし外国で育った和牛もあります えっ? そういえば「和牛」の定義も、ややこしいこと聞いたことあります。 生産地・育成地・肥育地、とかなんとかいろんなところを渡り歩くので 最後の場所で一定期間の肥育を経ればその地のブランド銘をつけられる、とか。 でも外国で育成されることもあるんですね…知りませんでした。 じゃ、万が一外国で肉骨粉食べてから日本に来ても、 厚生省はそれこそ「知ったこっちゃない」で逃げられてしまいますね…
お礼
maumauさん、詳細にありがとうございます。 bonnnouさんの回答を補足していただいた形で、理解を深めました。 昨日報道された”2頭目”は「月齢67ヶ月のホルスタイン・雌の乳牛・過去3回出産」だそうですが、 まさにこれがその「乳廃牛」なのですね。 で、ホルスタインが産んだF1という種は、例え雌でもほとんど肉用にされるんですね。 「初産を楽にするために」そういうことをしてきた、というのも初めて知りました。 肉用牛とは、肉用牛から産まれたから肉用牛になるのではなく たとえ乳牛から産まれた牛でも、肉用牛として「育てられる」のですね。 つまり「食肉用の乳牛」という呼び方をされるものは「乳廃牛」のことであって、 これはほとんどがミンチや加工食品となり、確かに食用にされる。 一方、乳牛から産まれた雄や、肉用和牛との交配種は、「肉用牛」として育てられるので これを「食肉用の乳牛」みたいな呼び方はしない。 …ということ…ですね…? うーん。奥が深いです。