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出版物の内容が原著の抜粋であることを明記しないような慣習があるでしょうか
- 出版業界での一部分の欠落や抜粋の注記なしは通常ありますか?
- 角川ソフィア文庫の他の本でも同様の原文の抜粋や要約が行われているのでしょうか?
- 出版業界の慣習によっては、原著の一部が欠落したり要約されたりすることがあります。具体的には、角川ソフィア文庫の他の本でも同様の抜粋や要約が行われている可能性があります。
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>1. このように注記なく原著の一部分が欠落していることは、出版業界では普通にあることなのでしょうか。 一般論としてですが,翻訳物の場合,一部を訳出しないことがあります。多くの日本人読者には退屈だろうと思われる,とか,あまりにも差別的で問題を起こしそう,とか,訳者には何がなんだか分からなくて調べる時間もなく,つい飛ばしてしまった,とか,膨大な註を付けなければならないので,やむなく,とか,安くしないといけない(売れない)ので短く編集する必要に迫られて,とか,理由はいろいろあります。 これは日本に限ったことではなく,海外でも,図版を省略するなど,一部簡略化することはよくあります。特にアメリカは差別に厳しいので,書き換えられることさえあります。 で,古典で名著で「長い」ことは誰でも知っていると編集者が判断した場合,要約版とか Abridged version という言葉は非常に目立たなくなったり,なくなったりすることがあります。 正直にそういってしまうと売れなくなるのではないかと心配するのは分かりますが,不誠実なのはたしかで,結局は出版社のためにならないことは考えれば分かりそうなものですが。 あえて出版社を弁護するとすれば,「ビギナー用」とか「入門編」とか「教養のための」と謳っているものは,おおよその内容が分かればよい,というのが編集方針ですから,買い手・読者の方で用心するしかない,ということになります。 それに,「角川書店(編)」となっていますから,編集の手が加わっていますよ,編集には省略も含まれますよ,と言い訳しているようにもとれます。 >角川ソフィア文庫の他の本でも、同じように注記なく原文の抜粋あるいは要約となっているのでしょうか。 『おくのほそ道(全)』『竹取物語(全)』については,あえて(全)と断っているのですから,この二冊以外はすべて「原文からの抜粋」と考えるべきでしょう。
お礼
とても納得のいく回答でした。ありがとうございます。 確かに、翻訳文学物だとこっそり省略されている場合がけっこうありますね。どうも学術系(省略が全部明示される)に毒されているのかもしれません。 角川ソフィア文庫の他の本についても、確かに一覧すれば(全)の有無がありますね。 諦めつつ、今後は注意して本を選んでみたいと思います。
補足
質問の表示が最初の1ページ目から2ページ目に移り、もう回答も増えないと思いますので、これにて締め切らせていただきます。 ご回答ありがとうございました。たいへん参考になりました。