横レス失礼します。
> (1)なぜ過冷却状態が起こるのか
「過冷却の液体」とは、「熱振動的には融点以下だが、結晶となるには配列の規則性が不充分な状態」です。
例え熱振動が小さくなっても、例えば2つの水分子の、水素原子同士、酸素原子(の非共有電子対)同士が隣り合った状態では、電気的に反発するため、固体にはなりません。
水をゆっくり冷却した場合は、お互いに引き合う酸素と水素が隣り合った状態が安定なため、冷却の最中に配列が徐々に揃っていくので、融点(凝固点)にまで下がると固化していきます。
ところが、急激に冷却した場合はその整理が間に合わないため、「熱振動的には融点以下
だが、結晶となるには配列の規則性が不充分な状態」である「過冷却」となります。
この状態でも、絶対零度でない限りは熱振動があるので、配列の変化は徐々に起こります。で、配列が揃った分子の集団ができると、固化が始まるわけです。
> (2)一旦-4℃のエネルギー状態になっていた水がどうして氷になった時0℃になるのか・・・
液体の水の場合、水分子は熱振動をすると同時に、回転もしています。
ところが、凝固が始まってその水分子の配列が決まり出すと、回転はできなくなります。
回転している分子はそれに見合った回転の運動エネルギーを持っていますので、これが熱振動に変化します。
そのため、水の中で水分子の配列固定が始まると、発熱が始まるのです。
で、例えば-4℃でこの配列固定が始まると、一気に熱が放出されます。ですが、これで融点より少しでも上にいけば、配列の固定化は熱運動によって再び妨げられるようになります。
一方、周りからの冷却は続いているので、融点を下回ればまた配列固定と発熱が起きます。
この繰り返しによって、過冷却の水が氷になり始めると、0℃付近で温度が一定になります。
お礼
ありがとうございました!疑問が晴れた思いです。水分子が回転するって…なぜ?っていう新たな疑問もまた生まれたりしてきますが、取りあえず 当初の疑問が大変クリアーな状態で解決できました。