文明と文化の違い、は大変難しい問題で、大きく分けて二つの考え方があります。
一つは文明と文化を区別しない、という考え方です。意外な考えと思われるかも知れませんが、サミュエル・ハンチントンという大変有名なアメリカの学者は、分厚い『文明の衝突』という本の中で、文明と文化は本質的に変わらず区別する必要はない、と述べています。
もう一つは文明は普遍的なもので、文化は土着的なものだ、とする考え方です。普遍的なものとは、民主主義であったり、人権であったり、科学技術であったり、どこの国や地域の人でも大切だと思えるようなものです。
一方、土着的なものとは、生活様式であったり、食文化であったり、その土地の人にとっては重要でも、他の地域の人には広がっていかないようなものです。
ただこう考えた場合も文化と文明を厳密に区別するのは難しいですね。
少し難しいかも知れませんが、佐伯啓思著『新帝国アメリカを解剖する』や、中西輝政著『なぜ国家は衰亡するのか』、堺屋太一著『東大講義録 ―文明を解く―』などを読んでみてください。
お礼
皆さん、分かりやすい回答をありがとうございます。