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植物でも動物でも無い生物
そのような生物っているのですか?
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昔はすべての生物を動物と植物に分けていました。しかし、ここ数十年の間に生物の研究が進み、そのような分け方は無理があることがわかってきました。 すべての生物は、共通のしくみをもっているので、親戚だと考えられています。しかし、遠い親戚、近い親戚というものがあります。10億年前の共通の祖先から分かれたなら遠い親戚、1億年前の共通の祖先から分かれたなら近い親戚、などと区別できるでしょう。 だから、植物か動物かどちらかわからない生物があれば、どちらに近い親戚なのか、その系統を調べればよいわけです。 ところが、これは大変むずかしいのです。化石は手がかりになりますが、化石の残っている生物は多くありません。一方、どんな生物でもDNAを持っています。DNAは遺伝子の本体となる物質です。生物が代を重ねるうちに、DNAは少しずつ変化していきます。化石などで系統のわかる生物でみると、近い親戚は似たDNAを持ち、遠い親戚は違いの大きいDNAを持つことがわかります。 そこで、化石などで判断できない生物にもこの考え方を広げ、「DNAが近ければ、近い親戚」と仮定します。いろいろな生物のDNAを調べれば、生物全体の系統を描くことができます。これは最近になって、DNAの分析技術が発展してはじめて可能になりました。 ◇◇◇ ネズミ、バッタ、カタツムリ、ミミズなどは誰でも文句なしに動物だといいます。また、マツ、スギゴケ、ゼンマイは誰でも植物に分類するでしょう。さて、シイタケやアオカビはどうでしょう。キノコ・カビ類は菌類と呼ばれています。伝統的に、これらは植物に入れられてきました。 ところが、DNAで調べると、意外にも菌類は植物より、動物に近い親戚であることがわかりました(ただし、その差はわずかです)。こうなると、菌類を植物にするのは無理があります。菌類を動物界でも植物界でもない「菌界」という分類にするのが理にかなっています。 ◇◇◇ さて、アメーバとかゾウリムシは動物、植物のどちらでしょうか。伝統では、とりあえず動物の一種にしていますが、これは動物の親戚なのでしょうか? ところが、DNAでみると、動物・植物・菌類が分かれるよりも、ずっと古い時代にその祖先から分かれたらしいのです。動物・植物・菌類が分かれるよりずっと古い時代に分かれたこんな生物はたくさんあって、その子孫はそれぞれに繁栄しています。ミドリムシとか、おなじみのコンブやワカメもそうです。さすがに、こういう生物を動物だの植物だの呼ぶのは系統でいえば無理があります。そこで、この種の生物を(互いに近い親戚かどうかは関係なく)全部ひとまとめにして、原生生物と呼んでいます。 ◇◇◇ 細菌は、上で説明した生物(まとめて、真核生物といいます)とは細胞のつくりが全く違います。真核生物も遠い祖先は細菌と共通と考えられますが、分かれたのは非常に古くて十数億年前のようです。伝統的な分類では、細菌を便宜上、植物に入れてきましたが、細菌は細菌でまったく別のグループと考えるのが適当です。 生物を「動物界」「植物界」「菌界」「原生生物界」「モネラ界(細菌)」と分ける(五界説といいます)のが一応便利であるため、よく使われています。しかし、細菌にも真性細菌と後生細菌(古細菌)があるとか、原生生物はいろんな生物を遠い親戚なのにごっちゃに放り込んでいるとかの問題があり、さらに新しい分類が提案されています。
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- TCA
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見た目でわかりやすいので粘菌はいかがですか? 光合成はしませんので植物のカテゴリーには入らないのですが、 胞子→単細胞アメーバ→移動体→子実体→胞子 という生活環の中で、移動体は多細胞のアメーバ様、子実体は強いていうならキノコ様の姿をしています。
- 1fan9
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分類法によっては「植物でも動物でも無い生物」は存在しません。二界説という考え方では植物と動物しか存在しません。(植物に含めるか、動物に含めるかは説によって考えが異なります。植物と動物に強引に分けてしまおうとするのは可能ということです。ウイルスは自分の力で増殖できないので(他者の力を借りる)、非生物と扱うのが一般的) 最近では五界説という考えが広く受け入れられています。 その考え方では、 「植物界」(種子植物・シダ植物・コケ植物 など)、 「動物界」(セキツイ動物・原索動物・キョクヒ動物・節足動物・軟体動物・環形動物・輪形動物・線形動物・扁形動物・腔腸動物・海綿動物 など)、 「菌界」(カビ・キノコなど)、 「原生生物界」(原生動物、ラン藻以外の藻など)、 「モネラ界」(細菌、ラン藻)の三つに分けます。 五界説の考え方では、カビ・キノコ・原生動物・藻・細菌などは動植物に含みません(しかし五界説の考え方にもいろいろ種類あり)。 どの生物とどの生物が仲間かさえ理解できる人なら誰でも好きなように、生物を分類できるということです。 どんな分け方にも一定の理由がないといけませんが… 補足ですが、ミドリムシは独立栄養生物なので一般的に植物(二界説の考え方)か原生生物(五界説の考え方)として扱われます。 また、自分で動くすべての生物→動物 という考えは誤りです。
- tiltilmitil
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ウイルスはそもそも生物かどうかの議論がされるほどの存在です。自力で自分の複製を作ることができず、他の生物の複製機能を乗っ取ることで増殖します。
- ma09
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単細胞生物がそれにあたるんではないでしょうか。↓に解説があります。原生生物というんだそうです。
- fox1
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細菌類、藻類、菌類は? 藻類、菌類て昔は、植物の仲間としてきたらしいけど 現在では植物界に含めない。 植物の定義て ・光合成をする(独立栄養) ・非運動性 ・堅い細胞壁をもつ
- 大明神(@bathbadya)
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ミドリムシ