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地上に誕生した最初のDNAは、累積淘汰?
2つ質問です。 地上の全生物は、最初の1つのDNAから、派生した ものであるというのは本当でしょうか? また、もしそうだとしたら、最初のそのDNAは、 機能性を有していたと思われますが、 その「機能性」は、「累積淘汰」のおかげで、 完成したのでしょうか??? よろしくお願いします。
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答えは専門家でもわからないって言うのが答えです。遺伝の基礎は遺伝情報を担うDNA(一部RNA)、生化学反応の基礎となるタンパク質、そしてそれらをつなぐRNAですね。これらが三身一体になって遺伝のメカニズムを形作っておりどれを欠いても成り立ちません。ではこのメカニズムはどのようにして作られたかって言うのが研究者の熱い議論を呼んでおり、答えは出ておりません。 まず、これらDNA・RNA・タンパク質の起源についてお話します。太古の世界の大気はメタンやアンモニア、水素などで構成されておりました。これが、雷などの放電や海底の熱水噴出孔、火山活動、宇宙線などによって化学反応しDNA、RNA、タンパク質の材料どれもが作られる可能性が示されています。これを前生物学的化学進化といいます。高校のときに習ったミラーの実験が有名ですね。 では、生命の諸端となったのは上記の3つのうちどれでしょうか?まずこれが研究者の中で意見が分かれます。タンパク質はDNAから作られます。しかし、タンパク質がないとDNAの反応が起こりません。鶏が先か卵が先かの議論ですね。その議論に一石を投じたのがRNAワールドの考え方です。RNAには遺伝情報の保存と生化学反応の触媒としての機能が確認されたことなんです。つまりRNAにはDNAとタンパク質の両方の機能が確認されたため生命の諸端として最有力であろうという考え方です。まあ、問題点もありますけどね。 そして、それらRNAが遺伝保存能力の優れたDNAへと化学反応で変化し、タンパク質はRNAのおかげで多種多能なものが合成され触媒としての機能を譲り渡されました。 ではここで淘汰が働いているかどうかについては細胞膜があったか無かったかできまります。細胞膜がまだできていないとすると優秀なタンパク質を合成できる遺伝物質ができたとしても、その優秀なタンパク質は環境中に放出されてしまい、みんなのものになるわけですから淘汰は働かないですよね つまり、自己と他者を区別できる隔壁ができた地点で淘汰が働くわけでそれ以前は淘汰は無いと思います。 また機能性ですが太古でも現在でも化学法則は変わらないのでDNA・RNA・タンパク質の機能性は進化ではなく物質の化学特性として潜在しており、進化とともに機能性がうまく働くようになったというのが正しいでしょう。 それとDNAひとつから進化したというのは無いと思います。なぜならこの世界にはDNA生物とRNA生物(ウイルス、生物として認めて良いかは微妙)が相互関係を持っていますからね。進化においても役割を果たすこともあったでしょう。RNA生物はDNA生物に自分の設計図を打ち込み融合させますからね。また、RNAからDNAへと化学反応させた逆転写酵素が環境に放出されたものかそれとも細胞内で独占されたものかも不明ですから。 私のような研究歴の短い若造がたいそうなことを語ってしまいましたが今この分野では無数の意見が出てそれに統一性は得れておりません。上の意見に異論を唱える方も多数いるでしょうし、正しいとも限りません。ひとつのアドバイスとして読んでください。
お礼
どうもお礼が遅くなり済みませんでした。 早々にご回答頂き感謝です。 やはり、生命誕生の問題って難しいんですね。 ミラーの実験にも賛否両論あるし、 アミノ酸の問題も、右旋回型か左旋回型かどうか なんていう議論もあるらしいし・・・ どれが本当なのか永遠に分からないのかも・・・ けど、どうしても、知りたいという欲求は、 捨てられませんよね。 これからも、こういう質問するかも知れませんが、 また、よろしくお願い致します。 どうも有難うございました。参考になりました。