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元となっている民族について

フランス人は主にゲルマン系ケルト系が混血した民族と外務省のホームページに書かれたりしますが、言語的にはラテンですね。 言語と人種は違うことは多いですけど、ケルト系とかゲルマン系とかはちゃんと遺伝子調査をかをして決めているのですか。 それとも過去の歴史からして、そこにどんな民族がやってきたかとかによって決められているあいまいなものなのでしょうか。 個人的にフランス人は風貌的にも体格的にもラテン系に近いような気がするので聞いて見たのですが。

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回答No.1

質問の題が民族とありますので、人種のことはさておき、民族について説明します。ゲルマンもラテンも広くインドヨーロッパ系語族と呼ばれる語族に属する民族ですが、その共通の先祖は黒海周辺に暮らしていたと考えられています。かれらは紀元前2000~1500年頃に各地に移動を始め、古代ギリシャ文明を築いた人たちやケルト系の人たちが西ヨーロッパに入りました。その後イタリア半島のラティウムに起こったローマ帝国が広大な版図を持ったことにより、西ヨーロッパのラテン化が進みました。そこにご存じのゲンマン民族の大移動です。結果として西ローマ帝国は滅び、様々な国が建てられました。その中でもっとも力を得たのがフランク王国です。初代のカール大帝(と呼ぶのはドイツ語由来で、フランス語ではシャルルマーニュ)の死後、王国は3つに分断されます。それが現在のフランス、ドイツ、イタリアの元になりました。 さて、この3国のうち、ドイツはフランク族の故郷に近いこともあり、ゲルマン化が顕著でした。イタリアはローマ帝国発祥の地だけあり、ラテン文化を色濃くとどめました。これに対し、フランスは、元々ローマの文化とケルトの文化が混在していた地域でもあり、さらにはフランク族の住民に占める比率も高くなかったので、これらの文化が混ざり合って新しい文化を生みだしました。 ということで、フランス語はラテン系とされ、確かに文法的にはラテン語から引き継ぐことは多いのですが、ゲルマン語の影響も色濃く受けています。顕著な例が、アクセント体系です。ラテン語ではアクセントは音程によってつけられました。アクセントの来る位置も原則決まっていました。単語の最後から2番目の母音です。単語の最後から2番目の母音が音程が高く、そして長く発音されたのです。この特徴はイタリア語やスペイン語に引き継がれています(アミーゴ、マルガリータ、ペペロンチーノといったぐあいに)。これに対しゲルマンのアクセントは音の強弱でつけます。強弱強弱と交互にアクセントがやってくるのが特徴です。ドイツ語や英語の詩や歌のリズム感はこのアクセント体系に由来します。そして、フランス語のアクセントもまた、この強弱でつけるタイプなのです。ちなみに、ほとんどローマ字読みのラテン系の諸語の中においてフランス語だけ著しく異なった発音をするのはケルト語の影響と考えられています。 言語と人種は違うことが多いことをご存じなら、民族が決して「あいまい」なものでないことは議論する必要はありませんね。民族とは文化的な概念です。

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