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マウスにおける部分肝切除の仕方
はじめまして。私は生物系の学科に所属している大学生です。肝臓の再生に関する研究の手段の一つとして部分肝切除を行うことが多々あるのですが、具体的にどのように行えばよいのか、いろいろ調べては見たのですが、なかなか見つからないのです。 そこで、御存じの方がおられたら、マウスか、ラットにおける部分肝切除(論文等では70%,または3分の2部分肝切除と大概書かれている)について、詳細と注意すべき点について教えていただきたいのです。よろしくお願いします。
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- dora1
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「mice hepatectomy」でPubMedを検索したら、最初の1ページの20件だけでかなりわかるような気もするのですがいかがでしょう。いま検索してみたら、18件目に、 1. Nikfarjam M et al. (2004) A model of partial hepatectomy in mice. J Invest Surg. 17(5):291-4. というのが出てきました。また、1件目に、 2. Oliver et al. (2005) Impaired Hepatic Regeneration in Metallothionein-I/II Knockout Mice After Partial Hepatectomy. Exp Biol Med (Maywood). 230(1):61-7. というのが出ているのですが、これにはちょっと詳しめに方法が書いてあり、かつこれが参考にしている方法は、 3. Greene and Puder (2003) Partial hepatectomy in the mouse: technique and perioperative management. J Invest Surg. 16(2):99-102. となっていました。1と3は、いずれもpartial hepatectomyの方法そのものを研究している論文のようですから、最新のやり方が詳しく書いてあると思いますが、これらはもうご覧になりましたか? 古い論文というのは、 Higgins and Anderson (1931) Experimental pathology of the liver. 1. Restoration of the liver of the white rat following partial surgical removal. Arch Pathol 12: 186-202. これのことでしょうか。もしご自分の大学(の学部や学科)の図書館にないなら、司書の人に相談して、その大学にない文献を取り寄せる方法を調べてください。世界の大学の図書館の間には、お互いの蔵書を補い合うシステムがあり、自分のところにない雑誌は、よそでコピーしてもらって、それを送ってもらうことができます。国内か、もしなければ国外に。もっとも、Arch Patholなら国内に絶対ありますから、そんなに高額にはなりません。ただ、この論文は、ラットですからそのまま参考にはならないのと、古いですから、今からすれば一部合理的でない方法を使っていないとは限りません。この方法を使っている新しい論文では、この方法をどうアレンジしているのか?を必ずチェックしてください。 あと、これらを調べても、「マウスのオペ」そのものの注意点には触れられていませんから、もし麻酔とか縫合とか器具の扱いとかに慣れていないなら、一般的な動物のオペのマニュアル本などが必要になるでしょう。ではがんばってください。
- dora1
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生物の学生ということなので、論文で使われてる方法の調べ方の基本を書きます。大学院に進むおつもりなら、自分でやったことのない技術について、その方法を調べて実験計画をたてるのはいずれ必要なことですのでやってみてください。 もし手元に部分肝切除を行なった論文のコピーを1つも持っていないなら、PubMedで、「mice hepatectomy」で検索します。マウスの肝切除に関係のある論文がずらり出てくると思います。私がやったら、1000件ほど出てきました。このうち、新しめのところを片っ端からアブストラクトを読んで、実際に部分肝切除をやってる論文を選び、その論文の実験方法に関する記述(Materials and Methods)を読みます。大学で検索をやれば、雑誌によってはオンラインで利用できるでしょうから、図書館に行かなくても読める場合もあります。場合によっては、その論文では、方法を簡単にしか書いてない、詳しくはこれを読め、と別の論文を参照している場合もあります。そしたら、そっちも読みます。これを、ある程度の数やって、複数の論文で用いられている方法を比べ、自分なりに方法を固めます。論文によって、書いてある「こつ」がみんな違うと思いますので、論文1個だと頼りないですね。最終的には、どれか信頼の置けそうな論文のまねをするといいでしょう。あとは、目的によってやり方、気をつける点が変わる可能性があるので、自分と同じ目的で肝切除をしている論文を選ぶとよいでしょう。 で、肝切除ですが、私はやったことないですが、この手のオペとしては卵巣、精巣の除去ほど簡単ではないが、恐ろしく難しくもない、という印象です。ご存知のように、マウスの肝臓はヒトと違ってlobeに完全に分かれてますから、このlobeの根元で縫合糸でしっかり縛って止血し、その先で切り取ってしまえばいいわけです。おそらく、お腹を正中で開けることになるでしょうが、肝臓は奥(上)のほうにあるので、かなりお腹を広く開けないといけなさそうな点、肝臓を根元でうまく縛るのが難しそうな点、ちょっと出血が多くなりそうな点、失敗すると確実にマウスが死ぬ点などが注意でしょうか。出血対策として、オペ後に生食の皮下注をしてる論文もあるようです。ご参考まで。
お礼
丁寧な回答有難うございます。論文の検索はやってみてはいるのですが、たいてい1900年代初頭の古い論文を参考にしていると書かれているのですが、その論文を読む方法はないでしょうか?
お礼
はい、分かりました。図書館を活用してみます。有り難うございました。 ところで、実際に経験のある人の御意見を伺いたいのですが、誰かいらっしゃいませんか?