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英単語の起源について
英語の単語は、もともとどのようにして考えられたのでしょうか? 何か他の言語を起源とするのでしょうか。
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◆英語は、5世紀にその歴史が始まります。 大陸にいたゲルマン人の一派が、5世紀半ばにブリテン島に移住したときからを、英語とみなします。それ以前は、ゲルマン語と呼びます。つまり英語はゲルマン語の一方言で、それ以外の方言としては現在のドイツ語・オランダ語・ノルウェー語・アイスランド語などがあります。 (さらに古くは、インドヨーロッパ語族の一員として、インドなどの言語とも共通の源に端を発します) ◆英単語は大きく分けて (1)ゲルマン系 ・大陸時代からずっと英語にあるもの(church等) ・ゲルマン民族同士の交流・戦争などで伝わったもの (sky等) (2)フランス系 1066年にノルマン人がイギリスを征服し貴族・王族階級を独占したために大量のフランス語が流入(法律用語・料理用語など) (3)ラテン系 ルネサンス時代の学問拡張にともなって輸入したラテン語 に分けられ、その他少数の外来語(ギリシア語由来やアラビア語由来・日本語由来など)があります。 火を表すのに fire (ゲルマン系) flame (フランス系) conflagration (ラテン系) があるのは、いろんな時期にいろんな英単語を輸入したためで、「三層の同義語」と呼ばれたりします。 ◆英単語の由来について、いちばん面白い本は 渡部昇一『英語の語源』(講談社現代新書) です。 他にも語源の本はありますが、多くは語源辞典のまるうつしなので、読めたものではありませんが、上にご紹介する本は、語源学というドイツの学問にのっとった、面白い本でオススメです。
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- matchboxtwenty
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こんばんは。 こないだまで公開されていた映画「キング・アーサー」の舞台になった時代背景がまさにそうなのですが、5世紀頃(西暦400年代)まで今のイギリスではケルト人がケルト語を話していました。 しかし、その頃イギリスを征服・支配しようとして、今のドイツ北部やデンマーク辺りから「アングル族(the Angles)」「サクソン族(the Saxons)」「ジュート族(the Jutes)」が侵略してきます。これらの人々のもたらした言葉はいわゆるゲルマン語で今のドイツ語の祖先に当たります。彼らはケルト人をブリテン島の隅っこに追いやります。その後、ケルト人の言葉は英語にほとんど影響をもたらさない存在になってしまいます。 侵略者たちは後にアングロサクソンと呼ばれるようになりますが、アングロサクソンは当時ヨーロッパにおいて絶大な力を持っていたローマ帝国と接触を持ちます。ローマ帝国からもたらされたラテン語は知識階級の人たちに取り入れられましたが、しだいにゲルマン語と混在して用いられるようになり、ボキャブラリーを豊富にして、表現力も豊かになりました。 その後、9世紀~10世紀にかけて、バイキングによる侵略を受け、バイキングもまた彼らの言語をもたらしましたが、彼らの言葉はゲルマン語に属していたので、アングロサクソンの言葉と類似していました。 1066年に Hastings の戦いによってノルマン人が勝利し、ノルマンディー公 William 1世 がイギリスの国王になると、フランス語が大量に入り込みました。 この間、英語はゲルマン語とフランス語を含むラテン系言語との葛藤において、他のヨーロッパ言語とは異なる言語体系になっていきました。特にフランス語は単にその単語が取り入れられるばかりでなく、元々の英単語を変化させるような影響をもたらしました。 一方、ケルト語は英語とは全く異なる言語として、現在同じイギリスのウェールズ地方でのみ話されているウェールズ語がケルト語の流れを汲むものと言われています。 ゲルマン語系単語:man, woman, eat, drink, take, call ラテン語系単語:pound, copper, literal, spirit, tramp フランス語系単語:liberty, council, tax, charity, justice
お礼
歴史的にも大変興味深いお話をお教えいただき、ありがとうございました。 とても助かりました。
お礼
さっそくのご回答、ありがとうございました。 たいへん助かりました。 おすすめの本も読んでみたいと思います。