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繰り下がりのない引き算
こんにちわ。私は大学で教育について勉強をしているものです。将来的には小学校教諭を目指しています。専門は体育なので数学の専門的な部分がなかなか理解できなくみなさんの力を貸していただきたいと思い投稿しました。 自身の勉強から小学校などでやっている学校数学⇔数学というのは違うものだと理解しました。そこで、小学校一年生の単元で出てくる、下がりのない引き算は(10-5など)は 数学的にはどういう位置づけになるんでしょうか??歴史的な意味でも、なんでもいいんです。どういう意図があり、学校教育で引き算というものを学ぶのかなどを知りたくなったので教えて下さい。お手数ですがお願いします。
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>どういう意図があり、学校教育で引き算というものを学ぶのかなどを知りたくなったので教えて下さい。 とりあえず、何桁になっても、最低限小数付きの加減乗除のやり方がわからないと、おつりの計算など、日常生活に困るからではないでしょうか? >下がりのない引き算は(10-5など)は 数学的にはどういう位置づけになるんでしょうか?? 繰り下がり・繰り上がり、というのは、位という概念ができて初めて成立するものです。この仕組みを最初に考えたのは、インド人だと言われています。0~9の数字は、アラビア数字と言われますが、これはアラビアを通じてヨーロッパに伝わったというだけの話で、実際に考えたのはインド人です。事実、アラビアでは、アラビア数字でない、アラビア文字で書いた数字(日本でいう漢数字のイメージでしょうか)で、表記することも多いみたいです。これは、ちょっと考えてみれば、日本でも同じです。千円引き・三割引き・百円ショップ、といった表記は、普通に使われていますが、漢数字が分からない外国人には理解できません。 漢数字をはじめとして、多くの言語の数字・数詞には、位の概念がありません。漢数字だけで筆算しろと言われても、千-五百=五百、とか無理ですよね?「位」という概念自体、非常に便利な発明といえます。 「位」という概念を構築するためには、0の概念=何も無いものに名前・記号を付ける、という発想がどうしても必要になってきます。たとえば、10という数を考えてみると、これは、十の位に1個+一の位に0個=何も無い、という仕組みで構成されています。インド人以外の文明は、この仕組み=何も無いことに名前を付ける、ということを思いつきませんでした。その証拠に、1,2,3,...という数詞は、それぞれの言語が固有の言葉をもっていますが、0という言葉については、どの言葉でも、zeroといいます。零は、後から便宜的に当てた文字です。 繰り下がり・繰り上がりというのは、そういう意味で、普通の素朴な数の概念とは違う、別の仕組みなのです。数学的に言えば、任意の自然数を 10^kの和(kは自然数) としてあらわすという一種のべき級数展開を行っているわけです。今では、数を表すのに便利なのでほとんどこの方法で数が表されていますが、別にこの方法である必要はありません。漢数字だけで数学を論じてもかまわないわけですし、実際、多くの文明が位取りを使わずに数学を論じています。 http://www.springer-tokyo.co.jp/content/isbn4-431-70754-9.html この本に、ちょっと難しいですが、書いてあります。
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- hirohiro07
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ひき算というのは,a-b=□で,□に当てはまる数を求めることを「ひき算」といいます。当然だと思われるかもしれませんが,では,わり算はどういう定義でしょうか?□×a=bやa×□=bで,□に当てはまる数を求めることを「わり算」と言います。(少し脱線してすみません) さて,小学校でひき算が使われる場合は,大きく次の4つです。 (1) 初めにあった数量から,ある数量を取り去った り,ある数量から減少したりしたとき,残りの数量 を求める。(求残) (2) 二つの数量の違い・差を求める。(求差) (3) 必要とする数量に不足な数量を求める (4) ある番号や順番から,いくつか前の番号や順番を 求める。 また,ひき算の仕方には,数え引きや減加法,減々法,補加法などがあります。 詳しくは,説明できませんが,小学校では,具体物を使って,イメージとして「ひき算」の概念を徐々に子どもの心にもたせていきます。ただ単に,ひき算は,こうするものだと教え込むのではありません。
- hirohiro07
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まず,質問者さんの「学校数学」ということですが,小学校では「算数」です。これの意味についてです。「算」というのは,昔中国で,計算するのに竹を使っていたことから由来しています。つまり,考え方としては中国から伝わってきたのです。 では,なぜ「数学」ではなく「算数」なのか。これは,韓国のように「初等数学」としたり,今の中国のように「数学」でいいのではないかという意見もあったそうですが,先人が頑固に「算数」を貫いたのです。そもそも「数学」というのは,大学での親学問としての数学からだんだんと下りてきて,今の体系がありますが,「算数」は,具体的場面を通して,「数学」の概念を培っていこうとするものなのです。ですから,「算数」というのは,単に「数学」の簡単なものではないのです。 学習指導要領で算数科の目標は「数量や図形についての算数的活動を通して,基礎的な知識と技能を身に付け,日常の事象について見通しをもち筋道を立てて考える能力を育てるとともに,活動の楽しさや数理的な処理のよさに気付き,進んで生活に生かそうとする態度を育てる」とあります。 ですから,算数科で,引き算という知識を一方的に教えるだけが,学習ではないのです。子ども自らが,減法という概念を学び取っていくのです。 その際,最も大切にしなければならないのは,「数学的な考え方」です。「算数」では,この「数学的な見方・考え方」を学ぶと言っても過言ではありません。これが,その子の人格形成や論理的な考え,類推する考え,一般化する考えなど,考える基を作ることになるのです。
お礼
お返事遅くなりすみません。 まさにこのようなことを今、授業で行っています。 もう少しで、指導案を書き発表です。どうしたら子どもたちにとどきやすい授業になるのか日々検討中です。