動作を表す動詞が「継続」用法にならないことについて補足します。
動作を表す動詞を現在形で用いると不自然に聞こえます。
?He writes a letter.(解釈不明)
動作動詞を現在形で用いられる例を考えてみます。
1)永遠の真理や習慣
a) The sun rises in the east and sets in the west.
b) I walk to work.
この場合、rise, set, walk という行為が繰り返し行われます。
すなわち、その行為が始まっては終わり、始まっては終わるわけです。
2)動作の遂行と同時にその行為を描写する
a) Look, I take this card from the pack and place it under the handkerchief.
b) We accept your offer.
これはナレーションやスポーツの実況、あるいは手品や実演販売などのトークで見られ、
描写とともに動作が終了します。
このことから、動作動詞は動作の始まりから動作の終わりまでを概念に含んでいると思われます。
しかし、動作動詞の現在分詞は「動作の始まりから終わりまでの途中のどこかを表」すため、
動作の終わりは含みません。
このことは以下の文で文脈に反映されます。
I saw him cross the street.
「私は彼が通りを横切るのを見た。」(渡りきるのを見た)
I saw him crossing the street.
「私は彼が通りを横切っているところを見た。」(渡る途中を見た)
一方、状態を表す動詞は現在時制で用いると、いつ始まりいつ終わるとも知れません。
I'm busy now.
したがって、状態動詞は終わりの概念を含まないと思われます。
この「終わりを概念に含むかどうか」が現在完了にも反映されると考えられます。
例文は『基礎からの新総合英語』(数研出版)と『英語教師のための英文法』(研究社出版)から
引用しました。
お礼
再び回答していただいて、ありがとうございます。 他の言語を学ぶときに、感覚はとても大事なものだと思います。 日本語と他の言語の感覚がつかめなくて苦労して勉強している方(私も含め)はとても多いと思います。 微妙なニュアンスはやっぱり日本語で考えるよりも、英語を見て考えたほうがいいのかもしれませんね。 また、英語に関する質問をすることがありましたら、次回もお付き合いください。 宜しくお願いします。