ご質問に回答します。
(1)一文目の"to"の用法→副詞用法でしょうか?
違います。前置詞だと思いますよ。
The institutions and traditions we are heirs to have been primarily formulated, structured and maintained by men, という文で、
The institutions and traditions (that)we are heirs to までが主語ですね。この主語節をひとつの文の形に戻すとこうなると思います。
We are heirs to the institutions and traditions.
heirは、「相続人」「後継者」で、そのあとに来る受け継ぐべき財産に対してtoを用いるのが一般的なようですね。
例:Nataly is the heir to her father's fortune.
ナタリーは父親の財産の相続人です。
これを名詞節にして主語にし、文を作ってみると、
Her father's fortune Nataly is the heir to is quite vast.
お分かりいただけましたか?
(2)二文目の"primarily"は文修飾か語修飾か→語修飾のようですね。
すみませんが、文修飾・語修飾という意味が良くわかりません。できれば、それぞれの例文を挙げて説明してほしいのですが・・・。
have been primarily formulated, structured and maintained by men, ですから、formulated, structured and maintained by men, の部分を修飾していることは明らかですね。「そもそも男たちによって~たものだ」ということだと思います。私の訳文で「そもそも」を不用意に文頭に持ってきてしまったのがまずかったようですね。最初は「そもそも男性が」と訳していたのですが、前の文とのつながりが旨く出ないと感じて、文頭に出してしまったんです。微妙に「そもそも」に違う役割を押し付けてしまったですかね?
確かにちょっと間違ったかもしれません。
続く文のEach of these authorities は、ここで今述べられたようにそもそもは男性の価値観に基づいて造られ、組み立てられ、手を入れられてきたThe institutions and traditions が、その「作られてきた歴史」から独立して、「動かしがたいもの」になっているということだと思います。それが「権威」の意味でしょう。
もっともThe institutions and traditionsの「適訳」は私も良くわかりません。「文化と伝統」と日本語で言うように、セットになった訳語があるのかもしれませんが専門家のご意見をお聞きしたいところです。
「公的に取り決められた制度」と「民間で以心伝心で伝えられる文化」、あるいは「成文律」と「不文律」のような対照で捉えましたが、uniamikarukさんの「慣例と伝統」という訳のほうが良いかもしれません。私には現在答えが出せません。余力があれば考えてみてください。
(3)五文目の構造("―"にはどのような働きが?)→fieldsさんの和訳では訳し下してありますが、", which~"と見ればよいのでしょうか?
"―"には色々な使い方があると思いますが、ここでは、先行する文全体に対する「解答」をこの場ですぐ与えた形だと思います。つまり、an underlying message の内容が"―"以下だと取ってよいように思いました。
私も最初迷いましたが、直前のthese voicesの内容を説明しているのではなく、むしろここでは、these voicesはconformの隠れた目的語になっているようです。
もちろん、whichを使っても書き換えられると思います。その場合はこんな風になるでしょうか。
There is an underlying message common to all of these voices, which is 【to conform (to these voices)is to be offered safety, acceptance and, most of all, love.】
こういう煩雑な形を避けて、"―"を用いているとも言えますね。"―"を敢えて訳せば"which is to say,"(すなわち)ということになるでしょうか。
Each pathway has its own expectations, values and models to strive for.
どの公道に進んでも、それぞれに、そこで努力して獲得すべき「未来像」と「価値観」と「理想像」を提示されるということですね。で、そういう提示のことを続く文でthese voicesと言い換えているのだと思います。
There is an underlying message common to all of these voices―to conform is to be offered safety, acceptance and, most of all, love.
these voicesの下には共通してその礎を為している「暗黙のメッセージ」がある ― すなわち、these voicesに従っていれば、安全と受容と、何よりも愛を享受できるということだ。
To step outside of these institutions is to lose approval and shelter, and to be alone.
(だが、このメッセージの裏を返せば)これらの取り決めの外に一歩足を踏み出せば、社会的な承認と避難所を失い、独りになってしまうということなのだ。
以上、誤読があるかもしれませんが、私の解釈で回答しました。もしまた疑問点があれば言ってください。
お礼
回答ありがとうございます!!貴重なお時間を割いてたくさん書き込んでくださいまして、大変感謝しております。しかし、、、ごめんなさい。一箇所だけ質問を読み間違えていらっしゃるとこがあったので、こちらで重ねてお聞きさせてください。(1)一文目の"to"の用法→副詞用法でしょうか?に関して、fieldsさんは第二文目の説明をしてくださいましたが、これは第一文目の"to"に関する質問です。(もちろん第二文目の解説もとても参考になりましたけど)