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フライホイール蓄電技術と原子構造
ホイールが回転して蓄電する装置が徐々に普及しつつあるのではと思います。自然界の原子も似た原理で設計されていますか。 原子核を周回する電子(フライホイールに相当)が原子核の振動(磁気の流れに相当)を長続きさせ、その振動が逆に電子を運動させる、永久機関に似た仕組みでしょうか。効率良く原子の温度低下を抑えているのでしょうか。 ほぼ落ちこぼれ元生徒の質問で失礼しております。
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■ミクロ世界は必ずしもマクロ世界と一致しない 「フライホイール蓄電技術」は、マクロ世界のことで、ミクロ世界の原子構造に即、当てはめることのできる技術ではないと思います。 別スレッド「重力場,電磁場,核力場?」でも見かけましたが、ミクロの世界の「核力場」というのが定義されていないのと同じようにです。 宇宙創成期の4つの力を統一しようとする「大統一理論」が研究されているので、核力についても「核力場があるのでは?」と考えてしまうのも、無理はないと思います。 電子の周回運動は、電子を粒子として観測し、軌道や位置を特定した考え方です。しかし、量子力学の不確定性原理によって、電子の位置は特定できるものでなく、電子が存在する可能性がある場所として示されています。 これは「電子雲」と呼ばれ、存在する可能性が高い場所ほど雲が濃くなり、存在する確率が高くなっている位置ということになります。 電子雲のイメージ https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/66/c33eb67b56b25ea6df6adbeb3124cd94.jpg ↑ 画像の引用元HP ↓ https://blog.goo.ne.jp/konsaruseijin/e/abb129f53ddd1ddd71ff6f01593b1cc3 「高校化学電子は原子核の周りを回っている」/ 大学化学「電子は原子核の周りを回っていないよ」 https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhMndcGO7-sODIoJTX_WfrsgJ9Phod5oG-VB8GzQM1_dKLzuf8hdoEsCrJqIaS8jTMIQS0Nl7wpVb8fkVV_CDAUv8IMWRjcb3zwE3jIcJJ1Uknz7FP-rwlgMBW5hizR6_uwtGdKsioGSKpn/s1600/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2019-10-29+11.41.13.png ↑ 画像の引用元HP ↓ 化学のススメ 原子軌道(電子軌道)から電子配置・電子スピンまで【s軌道,p軌道, d軌道】 https://chemblogno1.blogspot.com/2019/10/sp-d.html ■マクロ世界の「フライホイール」 「フライホイール」は元々、エンジンの部品として使われている仕組みです。回転運動の慣性力(遠心力)を利用したメカニズムです。「回転運動の慣性」とは、回転を持続しようとする性質のことです。 フライホイール蓄電では、 ・軸受け(ベアリング)へ磁石の浮力等を用い、摩擦抵抗を極力減らす ・ケース内を真空にすることによって、空気抵抗も減らす 以上のように、エンジンのフライホイールよりも更に機械的損失を限りなくゼロに近づけた技術ですね。そういう意味では、「フライホイール蓄電」が永久機関に近づけた技術とは言えるでしょう。 ■結論 以上のことから、以下のことが言えます。 ◆高校物理・高校化学レベルで解釈すると ...電子の周回運動は、慣性力で動き続けており、「フライホイール蓄電」の超ミニチュア版に近い。 ◆大学物理・大学化学レベルで解釈すると ...電子の位置は特定できるものでなく、電子が存在する位置の確率を「電子雲」の濃淡によって示すことができる。従って「フライホイール蓄電」の超ミニチュア版とは言えない。
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- sknbsknb2
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フライホイールによる蓄電は、電気エネルギーを大質量回転体の回転運動のエネルギーに変換し、軸の摩擦や空気抵抗による減速を極限まで減らすことによりエネルギー損失を抑えるというシステムですから、自然界の原子の運動とは関係ないと思います。
お礼
フライホイールの原理の解説をありがとうございます。原子の運動は熱エネルギー損失を抑える仕組みで、電気エネルギーとは違いがありますね。勉強になります。
お礼
広い視野での解説をありがとうございます。電子雲の中の電子の位置は、向こう三軒両隣の原子の存在も考慮すれば、周辺の幾百幾千もの陽子と電子との位置関係で決まり、しかも周辺の陽子と電子も振動ないし移動しているから、スパコン富岳や京でも計算に数十年かかりそうですね。今のところは確率論で考えるしか方法がないのですね。大変勉強になりました。