ニュートリノの質量
ニュートリノの質量
井上邦夫、二間瀬敏史:日本物理学会誌2009年1月号p.20
によれば「スーパーカミオカンデはニュートリノ振動の直接的な証拠を見つけるだろうと期待されていたが、1998年、会場のスタンディングオベーションによって受け入れられつつ初めてニュートリノ振動を確立した」「スーパーカミオカンデ、カムランドの実験などでニュートリノ振動が確立され、ニュートリノがゼロでない質量を持つことが確実になったのである」とのことです。
'98年に亡くなった戸塚洋二は生きていればニュートリノ振動の発見でノーベル賞を受賞していたのではないかと言われています。
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/info.html?id=1250
最近ニュートリノの変化を直接観測したという発表もありました。
http://press.web.cern.ch/press/PressReleases/Releases2010/PR08.10E.html
ところで、「ニュートリノが質量を持てば決まったフレーバーのニュートリノが違う質量の固有状態の重ね合わせである可能性が出てくる」とのことですが、これは電子、ミューオン、τのsectorの方には当てはまりません。e, μ, τのsectorの方には「決まったフレーバーが違う質量の固有状態の可能性」はなぜないのでしょうか。