昔のお金があった頃の日本のテレビ局では「世界びっくり人間」という特番を時々やってました。
そういうときに出てくる定番の「世界一身長が高い人」は、実はあれは病気なのです。
脳の下垂体というところから「成長ホルモン」というのが出ることによって人の身長は伸びます。成人になると成長ホルモンが分泌されなくなって身長が止まるのです。
だから成人になっても何らかの形で成長ホルモンが下垂体から分泌するようにすれば身長は伸びます。成長は毎日が重要です。1日で急に何センチも伸びることはできないので、成長ホルモンを毎日注射するのは現実的ではありません。
問題は「成長ホルモンが止まらない」ことです。世界一身長が高い人はこのパターンがあります。つまり彼らは死ぬまで身長が伸び続けるのです。で、ある程度の限界点を超えると心臓が大きすぎる体に血液を送ることができなくなり、ほとんどの人は40歳を迎えることなく心不全で亡くなります。
つまり今の医療技術では成人の成長ホルモンを分泌させることもできなければ、止めることもできないのです。
もし成長ホルモンを分泌させることで身長を伸ばすことができるようになるなら、分泌を止めさせる手段も必ず必要になりますね。そうじゃないと身長が伸びるのが止まらなくなってそのうち死んでしまいますからね。
身長が伸びるかどうかは遺伝的要素が大きいことはいわれなくてもみんなだいたい分かっています。背が高い人は大抵きょうだいもみんな背が高いし、少なくとも両親のどちらかは背が高い。
けれどどの遺伝子が身長に影響しているのかは、複雑すぎてまだよく分かっていません。ある遺伝子があると身長が伸びる、みたいな単純な話ではないことだけは分かっています。
補足
骨延長は現時点ではリスクが大きいですね 将来的にはそのリスク最小限に行うことが可能だと思いますが