ドアが内開きか外開きかは、おおむね次の条件によります。
・ドアがどこに設置されているか(場所)
・ドアが使われる目的は何か(用途)
◆一般住宅の玄関ドアの場合
「内開き」も「外開き」もあり得ます。
防犯対策として、玄関扉などは「内開き」が望ましいとされています。
これは、不審者が室内に強引に入ろうとするとき、
外開きだと、不審者の後ろ側にドアがある状況になるため、
ドアを閉めて侵入を防ぐことが不可能です。
しかし、内開きドアなら、
自分の体でドアを押さえることができます。
日本家屋の玄関ドアは、外開きが多い特色があります。
その理由には、次のようなものです。
1)気候条件
欧米に比べると日本は雨が多く、
「内開き」だとドアに付着した雨が室内に入り込んでしまうため不利。
2) 靴を脱ぐ習慣
日本では、家の中に入る際に靴を脱ぐという習慣があります。
もし内側にドアが開いてしまうと、
脱いだ靴が邪魔をして開閉がとても不便。
3) 来客時における社交儀礼の違い
西欧では来客があると、お互いに抱き合ってハグしたりします。
日本の場合は、来客時の挨拶の時、二人の間に距離を取って、
お辞儀したりします。
それには、内開きだと間合いが取りにくいため、外開きのほうが
理にかなっているとされています。
◆避難口や避難階段の扉
災害発生時などの緊急時に建物内部から避難しようとする時、
ドアは「外開き」になることが法律で定められています。
これは、避難者がドアを素早く開けて、
逃げることを可能にするためです。
◆水害対策
津波や豪雨などの水害では、水圧でドアが開かなくなることがあります。
そのため、
「内開き」なら水圧に関係なくドアが開けられるため、
水害対策上の利点も考慮するなら「内開き」が良いとされています。
以上、参考にしていただけたら幸いです。
お礼