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ラノベ新人賞用のあらすじの意見をください
タイトルは「演者フレイア※現実と架空の区別が付かない方はお戻りください」です。 ↓読んで意見を下されば嬉しいです。 (3475文字) 「ここは、私と貴方の世界」 八万もの命が失われた“開華事変”から、もう二年が経過した。 宣言するだけで“対象を逆転させる能力”を秘めるチョーカーを得たフランは、長年仕えていた貴族の娘・エルベに殺されてしまう。相思相愛だったはずの生活が一気に崩れた。 死ぬ直前に寿命の逆転を宣言したからか、目が覚めると刺された痕さえも無くなっている。信じていたエルベに殺され、ショックにより途方に暮れたフランを利用しようと迫ってくるのは、マフィア組織【匿名】の一人・小吉(こきち)。 【匿名】は“開華事変”を生き残り、マフィアのトップに立つ組織らしい。そして【匿名】は、“一番”にこだわりを持つ十七歳・小吉、忘れっぽい剣士の十七歳・禿(かむろ)、毒舌なハッカーの十八歳・涼月(すずつき)、お酒と女好きの十七歳・茉莉(まつり)、特殊性癖持ちの十八歳・モナカ、盲目歩行困難の十六歳・カコの六人兄弟からなる『フレイア・ポッセ』を消したい過去から逃すために作られていると言う。『フレイア・ポッセ』を過去から逃すことを手伝うことになったフランは、【匿名】を統一するトップの存在を耳にする。アクィラ・ドレイクは『フレイア・ポッセ』に新しい人格を作り、その人格が『フレイア・ポッセ』を兵器として支配することを目的としていることを知った。 アクィラは、新しい人格を武器として扱えるように、『フレイア・ポッセ』に一つの物語を教えた。演目『ヴァルキュリアと青』。小吉をフィリア、禿をアガペー、茉莉をクピド、モナカをマニア、涼月をストルゲ、カコをルダスとした六つの愛情の形が擬人化して、愛と豊穣の女神フレイヤが命じた規則を破って自由の為に戦い合う話だ。自分の野望を果たす前に、アクィラは死んでしまった。 『ヴァルキュリアと青』の稽古が始まったものの、即座に警察系組織【禊】の邪魔が入る。『押韻屋(おういんや)』の十六号が拠点に攻め、フランを奪い返しに来た。人格を切り替えた小吉と対峙し、十六号は引き返すことに。電流を食べて操る十六号は拠点の電波から侵入したが、電波を操作していたのは、長女である涼月だった。 『フレイア・ポッセ』の三人目・茉莉(まつり)の洗脳にかかったことで、見知らぬ世界でアクィラに出会ったフラン。アクィラは自分の能力と能力により生まれた本について打ち明ける。裏社会を統一した後に生んだ“つわものどもがゆめのあと”という本は、アクィラの敷いたルールや『ヴァルキュリアと青』についてが記されている。「俺はお前でお前は俺だ」という言葉を残し、フランに自分の野望を託す。左目とフランの右目を交換して、アクィラは消えていった。 愛情欲しさでフランに洗脳をかけたことがきっかけとなり、茉莉から兄弟へと『フレイア・ポッセ』の信頼関係は段々と崩れていく。嘘を吐き、利用し合い、「裏切り者!」と非難し合うほどになったところを警察系組織【禊】が迫る。“つわものどもがゆめのあと”やアクィラの新しい人格の存在を聞きつけ、【匿名】崩壊の計画を企てていたのだ。 アクィラの左目は“抽象と具体を操る能力”を秘めている。二つ目の能力を手にしたフランは、アクィラの野望を叶えるために動き始めた。『フレイア・ポッセ』の新しい人格を支配して、【禊】と『フレイア・ポッセ』二つの破滅を考える。逆転の能力によって新しい人格から戻れなくなった『フレイア・ポッセ』は、本番と称して物語通りの殺し合いを始めてしまった。固執した過去、プライド、恋愛感情全てを逆手に取って、自分がただ勝つために兄弟を道具に変える。【禊】が見たのはそんな地獄だった。 洗脳能力で【禊】に属する『押韻屋(おういんや)』の十六号と『御法屋(みのりや)』ぬぬりを自殺に見せかけようとする茉莉は、フランに入れ知恵された小吉に邪魔をされる。台本と違う動きを繰り出す小吉は自分が一番になるためにあっさりと兄弟を裏切った。持ち前の身体能力で茉莉を追い詰め、自分の価値を上げるためだけについに茉莉を刺し殺した。 一方でカコは、モナカと手を組み情報を集める。両腕を欠損した十六号を爆死させ、ぬぬり、『祈誓屋(きせいや)』のメアリーアンと裏で交渉を始める。一番の脅威はフィリアとして演技した小吉。自分たちが生き残るには小吉を殺すしかない。メアリーアンとぬぬりは小吉、禿と対峙する。 「レコードと胃腸薬が欲しい?」「いや、ここは真っ赤なカンペがいいな」「わかった」 能力を持つ警察系の方が演技だけの『フレイア・ポッセ』よりも僅かに有利。小吉たちを能力で押し優勢を取った。誰よりも強い才能で一番上を取り続けてきた小吉は劣勢に過剰に取り乱す。一番になりたい。負けたくない。負けたくない負けたくない負けたくない! ちょっとの劣勢に狼狽する小吉にメアリーアンは引っかかった。 「ここでクーイズっ! 友情の愛の擬人化・フィリアくんはどこまで嘘をついてたでしょーかっ!」 作戦コード“真っ赤なカンペ”に嵌められたメアリーアン、ぬぬりの優位は一気に崩れ、小吉と禿に敗北する。 何度もの洗脳や散々なことにされたフランには【匿名】への恨み辛みは相当だろう。けれど小吉は、アクィラ本人じゃないにしろ、その別の人格であるフランに認めてもらいたかった。フランの邪魔をする敵を排除すれば認めてもらえる。敵対することになるであろう禿に本音を全て打ち明けた。 どんな汚い手を使って勝ちを奪おうとも、応援して認めてくれた禿の態度は変わらなかった。自分の意志と反する小吉を鼓舞し、力を貸すことにした。そんな禿は心臓を撃ち抜かれ死んでしまった。 禿を殺したモナカを前に、小吉はとめどない喪失感により活力を失う。そんな小吉にモナカはある話を持ちかける。アクィラの死についてだ。アクィラは小吉が殺したのだ。 冷たい夜、アクィラは小吉に刺され死んだ。人間に限りなく近い人形、袋小路、小吉の身体能力を利用した無音の犯行。小吉の後ろにカコとモナカがいる。アクィラに認めてもらうために全てを尽くした小吉は、「カコには誰も勝てない」という最期の言葉に立ち尽くす。まだ満足してくれない。アクィラのような残虐性があればアクィラは認めてくれる。必死に忘れようとした記憶から、小吉はアクィラの求めるマフィアらしさを思い出し、モナカを撃ち殺した。 カコはフランに殺された……? アクィラの作った『ヴァルキュリアと青』は原作とかけ離れている。アクィラの『ヴァルキュリアと青』と“開華事変”は密接に関係していることに気付いたカコはフランのいる屋上で突然消えていった。フランを除けば、残り三人。 血で血を洗う小吉の前に涼月が現れた。フランと対峙する最適解は小吉。なんとか利用するため説得してみるが失敗に終わった。小吉との戦闘を避けるため逃亡に移る涼月。持ち前のスピードに適うことはなく、小吉に捕まってしまった。アクィラに褒めてもらうため、認めてもらうため、涼月の首に太刀を向けた。しかし、涼月と密かに協力していた『激情屋』のエルベに心臓を刺されてしまう。もういないアクィラのために【禊】も兄弟も殺した小吉は、ついに死んでしまった。 【匿名】は涼月以外全滅。【禊】はエルベ以外死んだ。“開華事変”を今度こそ終わらせるためにはフランを殺さなければならない。フランを殺せば“開華事変”は終わる__ 二人がたどり着いた屋上にフランはいた。兵器を欲しがった理由、“つわものどもがゆめのあと”、【匿名】と【禊】の関係性について、全てを語る。なぜ“開華事変”は終わったと思われたのか。それは首謀者であるアクィラが死んだからだった。アクィラが死んだことで“開華事変”は一度幕を閉じるも、二重人格者ゆえにアクィラは完全には死んでいない。“開華事変”を理想的な終わり方にするため、もう一つの人格であるフランが目覚めたと言う。 二人が揃った瞬間に“開華事変”は終わった。 拳銃を取り出し、フランは発砲する。撃たれたのは自分を殺したエルベではなく、涼月だった。 涼月が生き絶えエルベとフランの二人だけの世界に変わる。“開華事変”はようやく終わった。『フレイア・ポッセ』に新しい人格を与えた瞬間からアクィラの「自分だけの兵器を作る」という理想は叶っていた。フランの理想を叶えることが“開華事変”を終える鍵だった。 「ここは、俺と貴女の世界だ」 八万と九人の犠牲を以て、“開華事変”は幕を閉じた。
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これ、ここに出しちゃったらもう応募出来ないのでは?