以下のとおりお答えします。
まず、原文は本当に《採用面接で「私は自分自身を客観的に見る能力があります」と言っている人は、自分自身を客観的に見る能力がないので、自分自身を客観的に見る能力がない。》ですか?
後半の「自分自身を客観的に見る能力がないので、自分自身を客観的に見る能力がない」は同義反復ですよね。おかしいです(意味をなしません)。この部分を、考え得る有意な文に変えるとすれば、おそらく「自分自身を客観的に見る能力がないので、自分自身を客観的に見ることができていない(だけ)です」というような文になると思います。
仮にこれでいいとして、全文を書き直せば、《採用面接で「私は自分自身を客観的に見る能力があります」と言っている人は、自分自身を客観的に見る能力がないので、自分自身を客観的に見ることができていない(だけ)です」。》となりますね。
そして、その意味は、採用面接で「私は自分自身を客観的に見る能力があります」などと言う人は、実はその逆で、自分自身を客観的に見る能力がないので、自分自身を客観的に見ることができていないということを暴露しているようなものです。人間、そう簡単に自分自身を客観的に見られるものではありません。
むしろ、本当に自分自身を客観的に見られる人は、逆に、「私は、何と自分自身を客観的に見ることができていないのだろう」と感じているはずです。ゆえに自分自身を客観的に見る能力がある人は、採用面接ではむしろ、「私は自分自身を客観的に見る能力があまりありません」とか、それに近いようなことを言うかも知れません。(そして、面接官はこの人を採用しよう、という気持ちになるでしょう。)