- ベストアンサー
「狂瀾を既倒に廻らす」とは?助詞「に」の意味を理解しよう
- 「狂瀾を既倒に廻らす」という言葉の意味や使い方を解説します。
- この言葉の助詞「に」にはどのような意味が含まれているのか、詳しく説明します。
- また、言葉の意味と助詞「に」の使い方について、ことわざの言わんとする意味との関係についても考察します。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
> 「既倒」とは悪い状態のことでしょうから、 漢和辞典によると「倒」とは「人がはじけて死ぬ意味」だそうです。「既倒」なら、「(オマエは)すでに死んでいる」という意味になります。 人間に対する説明なら「すでに死んでいる」なわけですが、「狂瀾」のような「状態」や「暴風雨」のような「現象」に対して用いれば、「すでに終わっている」とか「すでに止(や)んでいる」とかの意味になると思われます。 「廻らす」は、ふつうに 1 周りを囲ませる。「垣根を家の周りに―・す」 2 回転させる。まわす。「きびすを―・す」「頭(こうべ)を―・す」 3 あれこれと心を働かせる。「思いを―・す」「はかりごとを―・す」 4 ふれまわって知らせる。回状で知らせる。 なので、「狂瀾を既倒に廻らす」は、「狂瀾状態をすでに終わった(平穏)状態に回らせる」意味、つまり「時勢がどうしようもなく傾いたのを再びもとに回復することにいう」(広辞苑)という意味になるのではないでしょうか。 「狂瀾状態を平穏状態に」、なのですから「に」でいいのだと思います。 「から」を使うなら、「を」の代わりで「狂瀾状態から平穏状態に」となってやっぱり「に」は必要だと思います(「に」の代わりに「へ」でもいいですが)。 コンクリート(箱物)から、人間へ… どこかの政党が言っていたような気がします。
その他の回答 (1)
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10005/12514)
>「狂瀾を既倒に廻らす」という言葉がありますが助詞「に」に引っかかります。 >ここでいう「廻らす」の意味もいまいちはっきりとは理解できないのですが、 「~に廻らす」とは、ざっくりいえば「~にする」と同じ意味だと解釈してます。 ⇒そうですね、だいたいそんな感じだと思います。 >すると「既倒」とは悪い状態のことでしょうから、「既倒に廻らす」と表現したのでは、単に狂瀾という状態を悪化させることを言っているのに留まり、ことわざの言わんとする意味と一致してこないように思えます。 ⇒辞典によれば、「既倒」とは文字通り「すでにたおれたこと」の意だと説明されていますね。つまり、「既倒に廻らす」を意訳すれば、「悪い状態を打ち倒して、(もとの姿に)戻す」といった意味に解釈できそうな気がします。ということは、この「に」は格助詞で「作用の及ぶ点/向かう点を表している」と言えるでしょう。 >言うなれば「汚名を挽回する」と似たような表現になってしまっているように見えます。 このことわざ助詞が「に」で正しい理由を教えてください。 ⇒それを言うなら、「汚名をそそいで(名誉を)挽回する」のように目的語が省略されている、ということでしょうね。決まり文句としては、「汚名をそそぐ/すすぐ」と言うようです。
お礼
なるほど、「既倒」は「すでに倒れている」ということで、覆水盆に返らず的な、それ自身悪いニュアンスを持った言葉だと思ってしまっていましたが、そうではなかったわけですね。 また、質問文に書いた「汚名を挽回する」について、言葉足らずなところがあり混乱させてしまったようです。当時、私は既倒を悪いニュアンスを持つ言葉だと思っていました。また廻らす、は、「~にする」あるいは「~に戻す」という意味だと思っていたわけです。 すなわち、「既倒に廻らす」とは「悪い状態に戻す」ということであり、これは「汚名をそそぐ」と言うべきところを「汚名を挽回する」と言うのと同じことである。わざわざ「汚名を挽回する」という誤用表現に言及したのは、そういう意味です。 要点を捉えた回答、痛み入ります。ありがとうございました。
お礼
「悪人から立ち直る」みたいな言い方がありますが、「既倒から廻らす」と言った場合、同じ構造になると思いました。 既倒(という悪い状態)から(元に)廻らす=戻す、ということです。「悪人から立ち直る」という言葉も、「元に」に当たる言葉として「善人に」などの文節が省略されていると考えられますが、それと同じ構造の文として、かのことわざは、「に」ではなく「から」と言うべきではなかったのか、と私は勘違いしてしまっていたわけです。 一度「既倒」という言葉の使われ方を正しく知れば、あとの理解はスムーズでした。ようするに固定観念が生んだ悲劇だったのだと思います。回答ありがとうございました。