- 締切済み
PP材の熱膨張・収縮について
- PP材の熱膨張・収縮による変位について
- マイナス温度環境におけるPP材の収縮原理
- 金型設計における熱膨張・収縮の考慮
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
みんなの回答
- inowell
- ベストアンサー率57% (12/21)
1.形状によりますし、部位ごとにまちまちです。成形時に部位によって樹脂の流れ込み方や圧力のかかり方が異なるため、部位によって樹脂密度が変わります。密度の違いが収縮量の違いにつながります。 2.高温環境でも固体の成形品が膨張しているのと同じ理屈です。そもそもマイナス温度、というのは水の凝固点が0℃であることを基準とした言葉であって、他の物質の基準にはなりません。 温度とは分子の振動で、高温では振動が激しくなることで物質は大きくなりますし、低温では振動が穏やかになることで物質は小さくなります。これは樹脂でも金属でも同様です。 3.使用環境が一定温度で仕様に謳われていれば配慮できますが、基本的には成形品になった後の収縮・膨張には配慮しませんし、使用温度に幅があればできません。金型で配慮するのは、成形時の溶融樹脂が固体に冷えるときの収縮率で、樹脂によって参考値があります。狙い寸法に対し収縮率の分だけ金型を大きく作ります。 以上、参考になれば幸いです。
- kon555
- ベストアンサー率51% (1848/3569)
>>熱膨張する際 これは「まちまちに変形する」のが正しいです。 なぜなら樹脂成型品は内部の状態が一定ではないため、どうしても素材自体の差異が膨張に影響するためです。 要は外形的には同一に見えても、圧力がかかりミッシリ詰まった部分と、内部がスカスカの部分が存在するんです。 >>低温でのPP材収縮 一時的な収縮については、他の物体と同様の熱膨張・収縮現象です。金属などに比べると、樹脂の方が敏感です。 ただそうではなく、常温→低温→常温という熱サイクルをかけると、常温にしても若干量の収縮が残る現象も樹脂では発生します。 これは低温になることで樹脂自体が収縮し、成型時に発生していた内部的な微小ヒケ・気泡類を潰す・・・と私は考えていますが、理論的に正しいかは知りません。多分製品形状によっては、局部的な塑性変形なども発生しているかなと思いますが。 >>金型設計する際に考慮しているものか ヒケ・ムラその他と同様の「考慮すべき一要素。ただし製品自体の形状と素材にが最も大きな影響力を持つ」ではないかなぁ、と。 金型設計側に関わった事はありませんが、ただでさえ制約が多い金型で、どこまで熱関係を読みきるのは不可能に近く、成型条件でもかなり変わりますからね。 勿論凄腕の設計者ほど、これらの要素についてのノウハウと知見を有して様々な工夫をこらすのでしょうが。
- ohkawa3
- ベストアンサー率59% (1535/2585)
回答(1)補足: 樹脂材料の熱膨張率は、ガラス転移点より低温側と高温側では変化がありますから、ご注意ください。 参考URLの資料によれば、ポリプロピレンのガラス転移点は、0℃と記載されています。 0℃より低い低温側と0℃より高い高温側とでは熱膨張率が異なるということです。 https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/plastic_mold_design/pl09/c0840.html
- ohkawa3
- ベストアンサー率59% (1535/2585)
Q1.製品全体が熱膨張し均一に変位するのか? それとも部位ごとに変位量に違いがありまちまちに変位するのか? A1.温度分布が均一であれば、材質の熱膨張係数に従って全体が均一に熱膨張する。温度分布が不均一であれば、熱膨張も不均一となる。温度分布がどうなるかは、その成形品をつかう最終製品の設計次第。 Q2.マイナス温度環境においてさらに収縮するのはなぜか? A2.熱膨張係数が、低温領域までほぼ一定値をもつ材質だから。 Q3.熱膨張と収縮について金型設計する際に考慮しているか? A3.最終製品として考慮する必要があれば、当然に考慮する。
補足
ご回答いただきありがとうございます。 1点質問なのですが 成形時の溶融樹脂が固体に冷えるときの収縮率は金型に配慮するとのこのでしたが どのように配慮するものなのでしょうか? たとえば材料メーカーのカタログ値分の収縮率を配慮するのか それともCAE等を行い収縮を予測して配慮するのか、それともトライ品等で収縮した長さを確認し 金型に落とし込んでいくのか? どのようにして収縮を金型に落とし込んでいくのかが知りたいです。