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明治40年(1907年)の帝国国防方針について。
Wikiによれば、仮想敵国をロシア・アメリカ・ドイツ・フランスとしています。 ロシア・アメリカを仮想敵国としたのはなんとなく分かりますが、ドイツ・フランスをなぜ仮想敵国としたのですか。 また、ジャワ島やスマトラ島を植民地としていたオランダを仮想敵国から除外したのはなぜですか。 教えてください。 よろしくお願いします。
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>ドイツ・フランスをなぜ仮想敵国としたのですか。 [18コマ(12行目)~19コマ(6行目)/42] 六、以上述フル所ヲ綜合スレハ左ノ要旨ニ歸ス 甲、帝國ノ國防ハ攻勢ヲ以テ本領トス [19/42] 乙、将来ノ敵ト想定スヘキモノハ露國ヲ第一トシ米、獨、佛ノ諸國之ニ次ク 日英同盟ニ對シ起リ得ヘキ同盟ハ露獨、露佛、露清等トス而シテ日英同盟ハ確實ニ之ヲ保持スルト同時ニ務メテ他ノ同盟ヲシテ成立活動セシメサル如クスルヲ要ス ・防衛省防衛研究所>陸軍一般史料>文庫>宮崎> 日本帝国の国防方針 明40 〇件名標題/帝国国防方針、国防に要する兵力及帝国軍用兵綱領策定顛末 ref.code/C14061024500 画像数/42 組織歴/陸軍省 https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C14061024500?IS_KIND=SimpleSummary&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=InD&IS_KEY_S1=%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E9%98%B2%E6%96%B9%E9%87%9D& 上記の「日英同盟ニ對シ起リ得ヘキ同盟ハ露獨、露佛、露清等トス」で概ね答えは出ていますが、各想定詳細は下記を御覧いただければ幸いです。 [12コマ(10行目)~14コマ(7行目)/42]露獨、 [14コマ(8行目)~15コマ(9行目)]露清、 [15コマ(10行目)~16コマ(13行目)]露佛。 >オランダを仮想敵国から除外したのはなぜですか。 〇「日本との対立抗争─オランダのディレンマ 1904~1941年─/ ヘルマン・Th・ブッセマーカー」 http://www.nids.mod.go.jp/event/proceedings/forum/pdf/2008/forum_j2008_07.pdf 当時、オランダは対英・対独の板挟みにあり、中立を維持していたことで他国との同盟関係も無く、極東オランダ領にとっても日本は危険な存在と見なされいたようですが、自衛でも無い限り戦をする状況でもなく、 まして前記の如き同盟の場合の獨、佛ですら、 前記、露獨[14コマ(2-7行目)/42] 獨國目下ノ海運ハ假令露國ト同盟スルモ尚日英同盟ノ海軍ニ對シ有利ナル戦ヲ為スノ算アリト認メ難ク從テ獨國ハ其東西洋ニ跨カル洪大ノ利益ヲ抛擲シテ迄モ敢テ起ツヤ否ヤ是レ外交上利害ノ緩急ヲ策スルノ好資料トシテ帝國政府ノ常ニ注意スヘキ要件ナランカ 前記、露佛[15コマ(10行目)~16コマ(3行目)/42] 露佛同盟ノ活動範圍ハ蓋シ主トシテ歐洲ニ局限セラルヘク又英佛海上勢力懸隔ノ現況ト佛ノ陸軍ヲ以テ満州方面ノ作戦ニ直接行動ヲ為ス能ハサルノ事情トヲ鑑ミ且近時英佛両國間ニ於ケル親近ノ情勢ヲ考察スル時ハ佛國タルモノ自カラ進ンテ東亜ニ於ケル露國ノ活動ヲ援クルカ如キハ蓋シ稀有ノ事タルヘシ… などの想定ですから、 オランダ一国で日本に何て想定外だったのではないでしょうか。 以上 少しでも疑問解消の糸口に繋がれば幸いです。
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- oska2
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>ドイツ・フランスをなぜ仮想敵国としたのですか。 仮想敵国は、実質的に「戦闘行為を交える可能性がある国」ですよね。 中国・韓国が、日本を仮想敵国としている事は有名です。 ※中国海軍・韓国海軍が、自衛隊艦船・航空機を狙っていた事は有名ですよね。 では、何故ドイツ・フランスなのか? 中国・インドシナ侵攻を計画している軍部としては、対策を立てて準備を行う必要性があったのです。 >オランダを仮想敵国から除外したのはなぜですか。 イギリスと同様に、「王国」だからです。 明治期の皇室は、海外の王族との交流を重要視していましたからね。 また、他にも回答がありますが「オランダ軍を軽視していた」のが原因です。
お礼
ご回答ありがとうございます。 オランダを仮想敵国にするほどの海軍力ではない、さらに「王国」であること。 なるほど! 一理あります。 明治40年の帝国国防方針は、敗戦時、焼却処分したので原本はなく、ドイツを仮想敵国とはしていなかった、という説もあるそうです。
- ithi
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kouki-koureisyaさん、こんばんは。 オランダ海軍の兵力は大したことはないからだと思います。ドイツ海軍は世界第2位の海軍国だし、フランス海軍ですら、この当時日本海軍よりも上位にランクされる海軍でしょう。 ロシアが入っているのは陸軍が主に仮想敵国としていたからですし、アメリカが入ってきたのは海軍が新たに仮想敵国にしたからです。この問題は陸主海従とか海主陸従とか言われた問題です。 帝国国防方針 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E9%98%B2%E6%96%B9%E9%87%9D#%E6%98%8E%E6%B2%BB40%E5%B9%B4%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E9%98%B2%E6%96%B9%E9%87%9D
お礼
ご回答ありがとうございます。 オランダ海軍の兵力は大したことはないから、ということですね。 分かりました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 この資料は、 「帝国国防方針、国防に要する兵力及帝国軍用兵綱領策定“顛末”」ですね。 この資料の性質をよく理解できないのですが、顛末という語に引っ掛かります。 私の勘違いかも知れませんが、顛末の説明資料として山縣元帥に差上げた資料の感じです。 こんな資料もあります。 「戦史叢書第008巻 大本営陸軍部1」 防衛庁防衛研修所 戦史室著 朝雲新聞社 http://www.nids.mod.go.jp/military_history_search/SoshoView?kanno=008 第2章「日露戦争後の帝国国防方針」のP91によれば、露、米、仏を目標としており、独は含まれていません。 海軍と調整して想定敵国を露、米、仏としたとなっており、wikiの説明とは異なりますが、本屋に並んでいる書物では、どちらとも言えません。 仮想敵国の議論の中でオランダの話は全く出てこないですから、眼中になかったようです。 不勉強でよく分からないですが、近日中にこれで締め切りたいと思います。 よい資料をご紹介下さって真にありがとうございました。