まず、ほぼフィットネス界でのみ言われていた
「1度に吸収できるたんぱく質の量には上限がある」
説は現在ではほぼ撤回されているように思われます。
考えてみるとおかしな話ですよね。
私が聞いたことがあるのは「30g以上は」「人体は40gまでしか」など数字がばらばらです。この時点で信ぴょう性が薄くありませんか。
それも老若男女、代謝も性別も体格すなわち必要量も違うのに一律の数字というのはおかしいと思いませんか。
一言でたんぱく質といっても消化吸収の速さには違いがありますよね。それも無視。じゃあ、カゼインのような消化の遅いたんぱく質を摂取した後、数時間たって摂取したたんぱく質は無駄になる?そんなことはないです。
一度に…というのも何が「一度に」なの?って思いませんか。
「30歳±5、体重60kgの成人男性が朝6時から6.5時間おきに摂食した場合、たんぱく質である○○と△△の吸収において○g以上の…」とかそのぐらい言われてはじめて納得できますが、これだってまだ条件が緩いですよね。
というわけで、20g以上はムダは信じなくてよいです。
これを裏付ける研究なども出てきていますので、ご興味があればお調べになってみてください。
ただ、ひとつだけ。
他の回答者さんには大変申し訳ないのですが、みなさま何か取り違いをされているようです。
たんぱく質は「吸収されないで排出される」ということはありません。
重度の下痢で肉やら大豆が原型のまま出てくる、それが「ほとんど吸収されないで排出される」状態です。
一部の水溶性ビタミンは過剰に摂取しても数時間で尿中に移行する、すなわち「余剰分は体外にすぐ排出される」ことがわかっています。
みなさまこれと勘違いしているか、ご質問の最後1行に引きずられたかしたのでは?
たんぱく質は消化されれば必ずアミノ酸に分解され、アミノ酸スコアに応じてたんぱく質に合成されます。
(アミノ酸にくっついている窒素や分解されたときにつくられるアンモニアは排尿を通じて排泄されます。)
そしてそのたんぱく質はその時の必要量を上回った場合、中性脂肪となって蓄えられます。
健康診断で中性脂肪値が高いと「お肉を食べ過ぎていたりしませんか?」などと聞かれるのはそのためです。
そういう意味では、明らかに自分が必要としている以上を積極的に摂取し続けるのは避けたほうが賢明かと思います。
なお、いわゆる「ゴールデンタイム」も、トレーニング前に4時間以上食事が空いていないのであれば、あまり神経質になる必要はありません。(筋トレ後に筋合成が高まるのは確かですが、問題はその時に材料がそろっているかどうか、ですよね。前の食事から4,5時間以内であれば身体は問題なく高い合成に十分な栄養を持っているからです。)
お礼
ありがとうございます