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ナニワ金融道の内容について
1巻のp62なんですが、 桑田のセリフで 「倒産会社の不動産は競売より任意に売却されることの方が多いんや。」 「抵当権がついたままでは買い手がないから 抵当権を消すために誰かが銭を持ってくるという寸法や。」 の意味がイマイチよく分かりません。 初心者の私にも分かるように解説お願いします。 それと、よく「短期賃借権を打っておけ」って出てきますが、普通の賃借権とどう違うのでしょうか? 何か特別な効力があるのでしょうか? もう一つ、抵当権について教えてください。また根抵当権ってのもありますが、どう違うのでしょうか? よろしくお願い致しますm(__)m。
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順番に行きましょう。 「倒産会社の不動産は競売より任意に売却されることの方が多いんや。」 会社が倒産すると、一般的に「破産手続き」が開始されます。破産者の資産を管理し債権者に公平に配分するため、破産管財人(通常は弁護士)が選任され、売却できるものはどんどん売却されていきます。このときの不動産の売却方法には、競売と任意売却とがあります。 競売での売却価格と任意売却での売却価格とでは、任意売却による価格が高いことから、任意に売却されることが多いのです。 ではなぜ、任意売却のほうが高いのでしょう。競売は強制手続きであるため売却手続きに関し債務者の協力が得られず、買主にとってはリスクの大きい買い方であることから、相場の6~7割程度の価格となることが多いのに対し、債務者が自ら進める任意売却はおおむね相場に近い価格で処分できるためです。 「抵当権がついたままでは買い手がないから抵当権を消すために誰かが銭を持ってくるという寸法や。」 あなたが土地を買うとしましょう。なんだかわけのわからない抵当権がついた土地よりも、なんの抵当権もついてないまっさらな土地を買いたいでしょう? 普通、抵当権というのは、返済が滞ったときにその担保物権を処分することにより債権を回収するために債権者が設定するものですから、たとえば担保物権の価値が1000万円のところに、1番抵当○○銀行800万円、2番抵当××金融200万円の抵当権の設定がある場合、この物件には「担保余力」がないということになり、通常の金融機関はこの物件ではもうお金を貸しません。しかし、帝国は街金。いくら担保余力がなくても、この物件に3番抵当をつけ、金を貸す。で、この文章の前段に戻るわけです。 そう、この担保物権の売却額からは債権回収できなくてもいいんです。街金の抵当権付の土地なんて誰も買いたくないですから、まさにこの土地を売りたい買いたいという人なり会社なりがお金を持ってくると、こういうことです。これを業界用語で「ハンコ料」といいます。お金と引き換えに抵当権抹消手続きの関係書類にハンコを押すからです。 >それと、よく「短期賃借権を打っておけ」って出てきますが、普通の賃借権とどう違うのでしょうか? 短期賃借権とは、契約期間を3年以内とする賃貸借契約による権利のことです。 これは説明が非常に長くなりますし、今年の4月に廃止となった制度なので、詳しくはURLを参照いただくとして、簡単にこのセリフの意味だけ説明させていただきます。 「短期賃借権をうっておけば、契約期間満了まで居座ることができ、競売にかけられるのを防ぐことができる」ということです。 http://allabout.co.jp/house/buyhousekansai/closeup/CU20040322A/ >もう一つ、抵当権について教えてください。また根抵当権ってのもありますが、どう違うのでしょうか? 抵当権は、借金の額そのものを担保するもの。設定額は、金銭消費貸借契約書の「借り入れ金額」と同じ。 根抵当権は、事業資金の借り入れなどの場合に、あらかじめ貸し出し可能な「枠」を設定するもので、設定額は、金銭消費貸借契約書の「極度額」(借り入れ限度額=この枠内であれば何度でも借り入れ・返済ができる)と同じ。
お礼
たびたびのご回答ありがとうございます。 とても丁寧で分かりやすいですm(__)m。