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クリープ強さと引張り強さは強度設計においてどのように考慮すべきか?
- クリープ強さと引張り強さを強度設計において考慮する必要があるのか疑問です。
- 曲げ、ねじり、引張り、せん断などの力に耐えるだけでなく、クリープ強さも満たす必要があるのでしょうか?
- また、クリープ強さの検討方法について教えてください。
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再Q1 クリープとは話がそれるんですが、「降伏点(耐力)をベース」とあり、 私はSS400を主に使用しいて、その場合機械便覧にある降伏点245 N/mm2とあるので、衝撃荷重で安全率12として考えると、許容応力= 245/12=20.4N/mm2と考えるということでしょうか? 再A1 YESです。 実際は引張強さを基準で計算をするのですが、各種データは降伏点 (耐力)を基準に計算している場合が多く、理にかなっています。 以下のねじ強度資料を確認下さい。 http://www.nmri.go.jp/eng/khirata/design/ch04/ch04_03.html そして、最下部の[ Previous ] や [ Next ]をクリックすると関連資料が [ Mechanical Design ]をクリックすると他の資料が確認できます。 後で一通り目を通した方が、初心者の方は良いと思います。 再Q2 あと思ったのですが、降伏点ベースで計算すると、引張り強さを 使うことがなくなる気がするんですが、引張り強さの値を使用する ことはあるんでしょうか? 再A2 破断点が引張強さで、A1でも記述していますが、基準の強さと 認識されていますが、最近では疲労強度等々も明解化され 降伏点(耐力)が重要視されます。 以下の資料を確認願います。<A1での資料の関連資料です> http://www.nmri.go.jp/eng/khirata/design/ch02/ch02_01.html 多分、貴殿の云うクリープは、降伏点の事を云っているのでしょう。
なるほど質問者の方の悩んでいる所が分かりました。 一般的な降伏点、耐力をベースに強度設計を行うというのは 通常品物を設計し作る場合、設計した品物が荷重に負けて変形 しては元に戻らないような物ではまずいので、材料の弾性限度 内で品物が成立しなくてはなりません。 その弾性限度の目安として、降伏点や耐力が指標となり、安全率 をとって許容応力として計算しています。 (繰り返し荷重や衝撃など荷重条件によって安全率を変える) ところが、文献やホームページ等で検索をかけると、この安全率 がかなりの曲者で、材料の破断強度から安全率を設定して、許容 応力を算出している、引っ張り強さから安全率を設定して算出して いたりまちまちなところがあります。 このようなことから混乱されいるのだと思います。 ですのでどこかで拾った安全率の値だけを持ってくると計算して??? というようになってしまいます。安全率の引用はその条件を含め引用 してください。 引っ張り強さですがもちろん設計で使います。これは私の場合で、一般 的でないかもしれないので参考としてください。 通常の使用環境では先ほど言ったように、その中の荷重想定条件から 弾性限度内で機能を満たす用に設計しますが、イレギュラーな事態 が発生した場合など変形はしても破断、破壊はしないように(作業者 に被害が及ばないなど、)その荷重が引っ張り強さ以下になるように しています。 引っ張り強さを超えると耐荷重は下がりやがて破断しますので、破断を 発生しない限度設計の指標にしています(ここで言うイレギュラーも想定した範囲の事項なんですけどね。) たいていはこのようなことも降伏点や耐力ベースで設計したもので 引っ張り強さを超えないことが多いですが念のため計算しています。 まず安全率12がどの条件で12となったのかがあると思いますので その前後関係を捕まえましょう。その上で降伏点ベースなら 降伏点=安全率X許容応力 のような式でOKです。 引っ張り強さなら降伏点を引っ張り強さに置き換えて求める形です。 安全率は設計上意思決定に対しとても便利なんですが、安全率だけ 一人歩きすると、前後関係が分からない場合なんの役にも立たない です。 まず設計される対象物の満たすべき仕様を見てください。 静的に荷重を受ける、動的に受ける、繰り返し荷重(S-N曲線使用) などいろいろ出てくると思います。それらに耐えうるものをつくるには どうすればよいか、指標となる値が降伏点や耐力ベースでOK、もしく はそれだけではダメ(繰り返し、クリープ等)な場合もあると思います。 そこを明確にしましょう。 まずは欲しい性能や条件を紙に書き出してみてください。 何をベースに設計すればよいか見えてくるはずです。
お礼
回答ありがとうございます。 機械便覧等にも、各種データは載っていますが設計フローみたいなものがなく 困っていたので助かりました。 ありがとうございました。
他の回答者さんも記述していますが、基本は、引張強さではなくて 降伏点(耐力)をベースに、使用条件に応じた安全率で、 許容応力を割り出します。 また、クリープの用語検索をして、意味を再確認してみて下さい。 通常は、クリープ現象は考慮をしなくて良いと考えます。 鉄鋼では、温度が高い使用条件等々、樹脂では耐力も明確でないので 短期引張応力と長期引張応力に分け、クリープを考慮する事も 多々あります。
お礼
回答ありがとうございます。 確かにクリープについて意味を勘違いしていました。 クリープとは話がそれるんですが、「降伏点(耐力)をベース」とあり、私はSS400を主に使用しいて、その場合機械便覧にある降伏点245N/mm2とあるので、衝撃荷重で安全率12として考えると、許容応力=245/12=20.4N/mm2と考えるということでしょうか? 勉強不足で恐縮ですが、よろしくお願いします。
補足
追記 あと思ったのですが、降伏点ベースで計算すると、引張り強さを使うことがなくなる気がするんですが、引張り強さの値を使用することはあるんでしょうか?
使用条件や素材が分からないので一般論で考えます。 クリープ現象は温度が高い状態のとき、常温では弾性変形 領域の荷重でも材料が伸びてしまう現象をいいます。 ですので通常の大気温度の範囲であれば、せん断、曲げなど 一般的な強度設計でかまわないと思います。 ちなみに引っ張り強度でなく、降伏点、耐力ベースで通常 設計します。 高温下にさらされる環境下で使用する場合には、想定される 使用条件温度を元に、素材のクリープ曲線から耐えうる荷重 を読み取って、その範囲を超えない(安全率をとって)荷重 条件で使用します。 まずはどのような環境下にあるかによって、条件を設定し材料 選択してください
お礼
回答ありがとうございます。 話は変わりますが、設計を降伏点ベースという件について、上記の内容はあっていますでしょうか? 回答いただければ幸いです。
お礼
ご丁寧な回答ありがとうございました。 大変よく分かりました。 まだまだ新米なので、精進して頑張っていきたいと思います。