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M8の下穴について 材質はSUS304です
- M8のタップを立てる際の下穴は、通常6.7mmですが、材質がSUS304の場合、どうなるのか疑問です。
- SUS304材質のM8タップにおいて、下穴のサイズにはどのような適切な設定が必要なのでしょうか?
- M8の下穴に関して材質がSUS304の場合、適切なサイズの下穴を立てることが重要です。
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No.18059「2条ネジタップ加工」にも書きましたが、タップの下孔径は次の式で求められます。(掛け算の「掛ける」記号を代数のエックスと混同しないよう * で表しています) 下孔径=ねじの呼び径-{2*(ひっかかりの高さ)*(ひっかかり率%÷100)} メートル並目ねじでM8ならば、ひっかかりの高さは0.677mmです。JIS 2級を満足するにはひっかかり率80%以上ですから、ひっかかり率100%の下穴φ6.65以上から、KIYOHIKO 様のお答えにあるようにφ6.92以下ということになります。 タップのような総形加工は難削材相手では特に厳しいので、要求精度の範囲内でひっかかり率を下げ、できるだけ下穴を大きくしたほうが、タップ折れのトラブルを避けやすいなど、楽ができます。 その意味で、被削材がSUS304なら、タップの下穴は大きくしたほうが良い、といえます。 ねじの精度が問題にならないならば、経験上ひっかかり率60%の下穴φ7.19でタップ加工しても、実用になる場合がほとんどです。 下穴だけでなく、刃具の選択も重要です。 タップメーカーが、ステンレス用と銘打っているタップを使う。 貫通穴ならば、「ポイントタップ」「ガンタップ」等、切りくずをタップの先端方向に押し出すタップを使う。 貫通していない止まり穴にはドリルのようなねじれのついたスパイラルタップを使う。 切れ味の落ちたタップは使わない。すぐに再研削するか、交換。 そして最後に、グリース状の「タッピングペースト」など、タップ加工専用の切削剤を使うことが、トラブル予防になるでしょう。 ポイントタップはオーエスジー株式会社の、ガンタップは株式会社田野井製作所の商品名です。 どちらも、通常のねじれのない直溝タップの先端の食いつき部分に、ゆるい左ねじれの溝を研ぎつけたものです。 その左ねじれ溝があるため、削りくずはタップの先端に押し出されて溝の中に溜らないので、いわゆる「切り粉詰まり」が起こりにくく、切りくずの咬み込みによる傷やタップ折れのトラブルが起こりにくいのです。 ただし、タップ加工の際、下穴が完全に材料を貫通していて、その穴の出口からタップの切りくずが押し出される余裕がある場合でないと、下穴の奥にタップの切りくずが押し込まれるので使えません。 株式会社田野井製作所 http://www.tanoi-mfg.co.jp/ でガンタップの画像とタップ用切削油剤の情報が得られます。 汚れや作業性の面からスプレー方式の切削油を使いたがる方が多いようですが、B坊としてはSUS304ならグリースのような「タッピングペースト」を使うことをおすすめします。
その他の回答 (2)
B坊さんがすばらしい答えを出していますので、経験で少し。 ステンレスを加工する場合が圧倒的に多い仕事です。 噛み込みや焼き付きが怖いので、だいたいにおいて7,0を使用しています。が、鉄などでは6,8でと使い分けています。
φ6.9でどうでしょう。
お礼
ありがとうございました。 φ6.9ですか。それくらいでもいいのかなーと私も思いました。
お礼
ありがとうございました。 詳しいご説明ありがとうございました。 ポンントタップ、ガンタップというのはどういったタップですか? 油も大事のようですね。