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外観重視の加工方法について
- 当社では、アルミのマシニングセンタを用いた高精度部品加工を行っています。
- 客先からは寸法精度や幾何公差だけでなく、製品のキズに対する要望が増えています。
- バイスでクランプして5面は同時加工できるが、残った1面の加工に苦労しています。
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こんばんはkotabiさん 大阪製作所の後藤です。 弊社では半導体製造装置の精密部品加工を主体にしている会社です。 やはりアルミの「外観重視部品」では注意をしていますが、いくつかのポイントをお話しいたします。 まず、当たり前のことですが「現場作業者の意識改革」が必要です。 単純なようですが「傷の無い加工」の基本なのです。 「絶対に傷を付けない!!」と作業者が思いこまないと出来ません。 技術的なコツとしては、チャッキング治具にアルミを使うことです。 樹脂の方が良いかなと思ってやってみたことがありますが、やはり 剛性が足りません。生爪などをアルミに変えることでチャッキングの 傷が大幅に減ります。 また、チャッキング方法も検討が必要です。 アルミは被加工性がよいので、素材自体をチャッキング治具として加工することが多くあります。 例えば、製品の1.2倍の素材を買って、回りをビス止めで治具に止め込み、最終に製品をくり抜いて取り出すような加工方法です。 kotabiさんのような場合でしたら、バイスと製品の間に「ビニールの袋の切った物」を挟み込んでチャッキングすれば傷が無くなると思います。 ご参考になれば幸いです。
- 参考URL:
- http://www.osaka-jp.net
私どももアルミ系やステン系の素材での傷なし加工の要求が多くなって苦労しております。素材の段階で傷のある場合もあり、神経を使いますよね。また設備廻りや作業場所の整理整頓・清掃も、原点として傷なし加工にはとても大事かと思います。またクランプ方法やクランピング部分の傷やバリ等には細心の注意が必要ですね。また穴あけ加工等複数の加工がある場合は、やはり最後に表面の仕上げを細心の注意のうえで行うのが最もよろしいかと存じます。また穴あけ等ではステッピング値を小さくし切り粉の絡まない条件を整える等工夫・試行・経験であるかと思います。がんばってください。
当社ではセミドライカットシステムを発売しています。 これは切削液を使わず、純植物油の極微量をマイクロミストにして、刃先にブローし、切削する新工法です。 今日迄の経験から、これがアルミの切削に大変効果があることが判明しています。 ? 刃先に溶着を起こさない。 ? 切粉がブローアウトされ、面粗度が大向上する。 アルミの切削には、一度お試しになる事をお勧めします。 詳しくは当社のホームページ http://www.semi-drycut.com をご覧下さい。
- 参考URL:
- www.semi-drycut.com
始めましてFACの服部と申します。 結論から言うとこれは慣れることしかありません。但し幾つかポイントが有りますので後で書きます。 私は現在機械とプレス金型と射出成形金型の設計に専念していますが、 元々は現場上がり(設計、機械加工、組立調整)を行なってきました。プレス金型と機械(カム機等)の一流機械工にアルミ合金の加工を依頼しても傷だらけにします。これは技術とか技能とか性格の問題ではなく畑違いなので致し方ありません。 参考までにス-パ-クリ-ンル-ム仕様(クラス1)装置を作るとき経験を幾つか書きます。アルミ合金パ-ツに小さい傷があると洗浄してもごみが残ってしまいます。 対策 1.アルミ合金用切削刃具を使用する。これにより構成刃先(切粉が刃先に焼き付いて加工硬化した切粉が材料を切削する現象)で切粉が加工硬化してワ-クを傷付けやすくなるのを防ぐことが出来る。アルミ合金を主要加工している会社でないとアルミ専用刃具があるのをご存知無い方が多い様です。 2.まめに現場を掃除する。バイスの側面と刃物は手のひらで掃除をする。人の手のひらに勝る触確センサは無いです。 3.作業台にはタオル等を敷いて加工品を一時的に置く時使う。アルマイト等外注に出す時も一個一個包む、傷に注意等を書いておく *2と3は最初は意識して行ないます。無意識で行なうようになって初めてアルミ合金加工技術者と言えます。個人差と加工頻度にもよりますが、少なくとも1年位はかかります。
確かにアルミの加工、特に半導体関係のものでしたら、キズは厳禁であることが多々あります。ただ、加工面に対してだけの回答になりますが、加工面にビニール状のシートが貼られたものが結構市販化されていますので、貼ったままの状態で加工します。この状態で加工して最後にシートを剥がすと加工箇所以外は傷は付きません。一番ベストなのは 貼ったまま納入されることです。ドリルに切り屑が巻いてよく螺旋状の模様がつきますが、こういった問題も皆無です。もし貴社で、加工されているものに適したものがあれば是非試してみてください。
お礼
初めまして、ご回答いただきましてありがとうございます。 ドリルの穴あけでのらせん模様に関してのご指摘は大変参考になりました。
はじめまして、最近当社もアルミの加工が増え、苦慮している所です。 当社の場合の対応策として、客先との打ち合わせの中で、材質を変えさせ ていただきました。7075よりも硬く、フランス製の航空機にも採用 された材料が、大同アミスターで販売されております。私共ではこの材 料に変更してからは、クランプでの問題も、下降中の問題も無くなりまし た。また、こんなことはご存知でしょうが、加工液(水溶性)とエアー ブローを同時に出し、切粉の排除には十分注意をしています。 しかしながら、この材料にも欠点があり、アルマイト処理で色むらが でてしまいます。そのため、当社では、無電解ニッケルをしています。 客先との相談をして、客先に加工方法を聞いて見るのも一案だとも、 思いますが、とかく技術力の無いところが、つまらないことでクレーム をつけられます。当社の場合もそうでしたが、再見積をさせて頂き、 採算のとれる加工を、してください。余り良い方法が無く、申し訳ないが そのくらいしか、いえません。では、また何かありましたら。
- 参考URL:
- www.furuichi-tec.co.jp
お礼
furuichiさん、早々にご回答いただきましてありがとうございます。 エアーブロー+切削液という方法は思いつきませんでした。お教えいただき どうもありがとうございます。御社のような提案型の協力会社にならなくては いけないのですが、まだ今回の客先とはお取引を始めたばかりで、こちらからは あまり言えないのが現状です。教えていただいた方法は切り屑除去には効果が あると思います。今後ともよろしくお願いいたします。
お礼
大変詳しくご説明いただきましてありがとうございます。 当社もアルミ専門の高精度加工を自負してきたのですが、おしゃるような仕様の 製品の加工をすることとなり、まわりの環境や製品を搬送する箱まで、いろいろと 勉強になってます。大変ですが、少しでも付加価値の高い仕事ができるように 努力していくつもりです。今後ともよろしくお願い致します。