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渋いと激渋の実例とは?日本の人にとっての渋さとは
- 日本語を勉強中の中国人が、日本の人に「渋い」「激渋」と言われた経験があります。落語や仲村トオルが好きなことを話した際に「渋いですね」と言われたほか、ススキの好きさも「渋い」と言われました。そこで質問者は、日本の人にとっての「渋い」と「激渋」の意味や実例を知りたいとしています。
- また、質問文の日本語の表現に不自然な部分がないかも教えてほしいとしています。
- ハッシュタグ: #渋い #激渋 #日本語 #文化 #体験
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趣味が「渋い」とは,簡単には「古風だ」といえると思います。 落語は,ぼくも30歳をすぎてから好んで聴くようになりました。古い言葉や風習がでてくるので日本人にも難しいです。漫才のような直接的・短絡的な笑いではなく,じっくりとした笑いなので,気分に余裕がある「オトナ」でないと味わえない。だから,落語通(つう)=老人のイメージがあるのです。 ぼくがまだ40歳くらいのころ,通信販売で「落語CD全集」を購入したところ,その通販会社から「高齢者向け」のカタログが送られてくるようになりました。そこにでてくるモデルがすでに孫がいそうな年齢で,服の形や色使いが「渋い」(地味だ)。決定打は,最後のページに掲載された「大人用おむつ」(←こういう「落ち」をつけるのも落語的です)。 服の色が「渋い」とは,灰色や茶色のような目立たない色を差します。また,小紋(こもん)という染色方法があり,遠くからは一色にみえるが,目を近づけると微細な模様がプリントされているのも,「渋い」(値段も手間がかかるので高価)といえます。 ほかに「渋い趣味」は,歌舞伎・長唄・義太夫のような芸能,盆栽のような園芸,陶芸品・根付けのような美術品などがあります。「日本の伝統文化」とされているものです。たぶん,どこの国でも伝統文化を好むのは,高齢者におおいです。日本人が京劇や二胡音曲に詳しければ「渋い」です。
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- ichikawa2017
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古風な印象を与えるものや伝統的な印象を与える物や行動、嗜好に対して使われます。 伝統的な印象のものであっても色彩が華やかな印象を与えるものや人目に付くものは除外されます。 音曲に関しても同様に華やか印象を与えるものは除外されます。 中国では赤がお目出たい色としてあらゆる用途に使われますが、日本人は赤は派手で目立つ色と受け止めていています。 従いまして赤を使ったものが古風で伝統的なものであっても「渋い」という表現は使われません。 黄色や黄金色に対しても赤と同様な印象を持ちますので使われません。 更に古風で伝統的であっても洗練された印象を与えないものに対しては使われません。 女性のファッションで若者向けのものと中高年向けのものがありますが、この中高年向けのものが与える印象に近いものに対して使われます。 中高年向けの和服が与える印象が最も分かり易いかと思います。 建築物などの場合は巨大なものや重厚な印象を与えるものに対しては使われません。 天安門や上海の玉仏寺のようなものには使われません。 赤(朱色)を使った厳島神社や平安神宮などに対しては使われません。 黄金色が主体の金閣寺のようなものに対しても使われません。 あるいは日光東照宮のようなものに対しても使われません。 銀閣寺や桂離宮に対しては使われます。 漫才よりも落語が好きと言われた際に「渋い」という表現が使われたのは、同じ伝統的な話芸であっても漫才に比較して落語は華やかな印象を与えないことが原因です。 落語が演じられる寄席などでは三味線などの音曲が入るものや踊りが入るものは色物と言われています。 ススキが好きと言われた際に「渋い」と言われたのはススキそのものが与える印象とススキに纏わる伝統的な歌曲や諺が影響しています。 ススキは百合の白やバラの赤に比べれば地味で目立ちません。 ススキを取り上げた歌曲として日本人に最も馴染み深いものとして「船頭小唄」というのがあります。 更に「昭和枯れすすき」などと言う歌もあります。 どちらもyou tubeで聞くことができます。 「船頭小唄」の歌詞が日本人のススキに対するイメージを一番よく表しています。 お月見という伝統的な行事があります。 中国では月餅などが使われますが日本ではお月見団子という何のへんてつもない小麦粉を丸くまるめただけのものが使われて必ずススキと並べて飾られます。 この伝統行事のお月見も「渋い」という印象を与えます。 日本では伝統的なお稽古事に必ず「道」がつきます。 これらを趣味にしていると言う「渋い」趣味ですね~と言われます。 「渋い」という言葉はこの他にものがスムーズに動かない状態を意味する場合にも使われます。 日本は襖や障子など引き戸が多く使われいますがこれが滑らかに動かない場合などに使われます。 蝶番などが錆びて滑らかに動かないような場合にも使われます。 「動きが渋い」などと使います。
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ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。大変興味深く拝見いたしました。いろいろいい勉強になりました。おかげさまで、よく理解できました。
>最近、「ススキが好き」と言ったところ、また日本の方に「渋いですね」と言われました。 こちらのほうの説明は難しく,しばらく思案していました。この「渋い」という形容は,ぼくの感覚からいっても間違ってはいないと思います。 ススキの穂には連想関係があり,それは「秋風が吹く広々とした,荒涼とした野原」および「中秋の名月の祭壇の飾り」です。前者は,和歌や俳句に詠まれるような,静かな情感をもっています。後者は中国由来の中秋節なので説明不要でしょうが※,やはり静かに満月を愛でるものです。そういう静けさを好むということが,「渋い」のです。 ※日本人は,中国由来の事物でも日本オリジナルだと勘違いしていることがおおいので(笑),あなたが「今夜は中秋の名月ですね」(今年は10月4日)といえば,「へええ,外国人なのに渋いこと言いますね」と驚かれるかもしれませんね。 植物で渋い(古風な)イメージがあるのは,7~8世紀の歌集である『万葉集』(萬葉集)で詠まれた植物かもしれません。 http://www3.kcn.ne.jp/~katoh/nature/mans.html 当時は,現在のような品種改良された美しい大輪の花はなく,花といえば野草です。そういう地味な野草は「渋い」のです。キク(菊)は,野菊は日本原産でありましたが,現在の大輪のキクは中国から伝わったものです。 ススキも「尾花」の呼称で登場します。 http://manyuraku.exblog.jp/19511749/ 秋の野の 尾花が末の 生ひ靡き 心は妹に 寄りにけるかも (作者は柿本人麻呂・かきのもとのひとまろ) もしあなたがこれを口ずさんだら,周囲の全員が, 「渋い! 渋すぎるぜ! 中国人がなんでそんなの知ってんだ!」
お礼
度々ありがとうございます。興味深く拝見いたしました。心から感謝いたします。
- fumuslover
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味の渋いはご存知の通り柿や苦いお茶などの渋味になりますね。 悪い意味での人への使い方だと「ケチ」な意味で渋いと使われます。 「渋る」感じですね。 いい意味での褒め言葉だと主に年齢の高めな男性で落ち着きのあるかっこいい人に使われます。 英語で言うClassicに近いでしょうか。 Coolも含みますね。 質問者さんが言われた渋いはCoolな好みだね。Coolな目を持っているね。という意味合いでの褒め言葉です。 少し「マニアックだね」という意味合いも含まれています。 その年齢でそんなものに興味があるとは。とか 想像していた答えの上を言ってこられた時などに使います。
お礼
ご親切に教えていただきありがとうございます。大変参考になりました。
相手が外国人なので,誤字を訂正しておきます。 >灰色や茶色のような目立たない色を差します(誤) 指します(正) それから,「激なんとか」(激渋,激うま,激辛,激甘など)という形容は,近年の俗な表現です。語彙力が貧困なバカが発言している印象を与えますので,使わないほうがいいです。ちゃんとした語彙である「激戦」,「激情」などは,もちろん使えます。
お礼
再びありがとうございます。よく覚えました。気をつけます。
例えばですが…日本人が中国の伝統文化(二胡や論語など)に興味を持っていたら、中国の方は「渋い」と思いませんか?
お礼
ありがとうございます。とても参考になりました。
お礼
ご丁寧に説明していただき誠にありがとうございます。おかげさまで、よくわかりました。