>両者を使い分ける規則はありますか。
「規則」はありません。
ぶっ:接頭語「ぶち」の音変化。強意を表す。
「ぶち」は、1つは「打ち」を語源とし動詞の前につけて意味を強める接頭語。もう1つは広島弁を語源として「とても」「すごく」といった意味の言葉です。
ぶっ壊す→ぶち壊す(打ちが語源)
ぶっ倒す→ぶち倒す(打ちが語源)
ぶっ殺す→ぶち殺す(打ちが語源)
ぶっぱなす→ぶち放す(語源不明)
ぶったまげる→ぶちたまげる(広島弁が語源)
などのように「ぶっ」を「ぶち」に言い換え出来ます。
おっ:動詞「押す」の連用形「押し」が転じた接頭語。強意を表す。
「おっ」は、1つは「押し」が転じたもの。もう1つは相馬弁の「おっ」が語源で、相馬弁の「おっ」は、主にか行・た行の動詞について語意を強調する。
おったてる→押したてる(押しが語源)
おっぱじまる→押しはじまる(押しが語源)
おっぴらく→押し開く(押しが語源)
おったおす→押し倒す(押しが語源)
おったまげる→(相馬弁が語源)
などのように「おっ」を「押し」に言い換え出来ます。
面白いのが「たおす」と「たまげる」で、「ぶっ」も「おっ」のどちらも付ける事が出来ます。
で、どちらも「強意を表す」のは同じなので、似たような意味、使い方になります。
そして「はっきりとした規則はない」ので「これにはこれが付く」と、個別に覚えていくしかありません。
お礼
ありがとうございます。大変勉強になりました。 おっ飛ばすという言葉は人生初耳でした。漢字変換しようとしたら「夫バス」(トトロにそんなの出てましたかね?)。これも相馬地方では普通に話されるのかもしれませんね。 それと、意外だったのは「ぶったまげる」が広島弁とのこと。でも例えば往年のスラッガー山本浩二さんが打席に立った時の広島球場の声援は「ぶっ飛ばせ浩二」ではなく、なぜか「かっ飛ばせ浩二」でした。 まあそれはともかく、明確な振り分けは出そうもない感じですね。いかにも日本語らしいと思いました。