> 毎日、適度に運動すれば運動に使った部分の筋肉や筋は強くなるものでしょうか?
これはその通りです。そのためのトレーニングでもありますね。ただし、筋力が強化されるという意味で申し上げております。
筋肉痛になるのは、基本的には最大負荷に近い筋力を繰り返して発揮することにより起こります。
しかし、続けているとやがて筋力が上がってきます。そうなると、同じ負荷(腕立て伏せなら体重)でやっていても、最大負荷より低い負荷になってきます。そうなると、筋肉痛は起こらなくなるわけですね。
もし最大筋力が上がるにつれ、負荷も増やしてトレーニングするなら、筋肉痛は起こり続けるでしょう。
しかし、(おそらくはお考えの)最大筋力に近いトレーニングでも、慣れてくれば筋肉痛が起こりにくくなるのではないか、ということがあります。経験的にはよくあります(実は私も新しいトレを始めたとき、同じ経験をしばしばする)。
これはよく分かっていません。筋肉痛の原因が実は判明していないのです。乳酸などの疲労物質蓄積説、筋肉の微小断裂説など有力な説ではあるんですが、説明できない部分も大きく、まだ何か他の要因があるはずだということになっています。
筋肉痛が次第に起こらなくなる人がいる一方、常に筋肉痛に悩まされる人もいます。競技選手などでは重大な問題です。筋肉痛が治まるまで、質の高いトレーニングができなくなってしまいますからね。筋肉痛を起こしやすい競技選手だと、個々人で独自の工夫をしている場合が多いようです。トレーニング直後に充分冷やしたり、逆に温めたり、いろいろです。
> プロレスラーが筋肉痛などということを聞いたことがありません。
筋肉痛がどうして起こるかは未解明であるものの、どういうトレーニングで起こりやすいかは、ある程度分かってきています。
筋力の出し方は、
1.筋肉を縮めながら力を出す。(コンセントリック)
2.筋肉を動かさずに力を込める。(アイソメトリック)
3.筋肉を伸ばしながら力を出す。(エキセントリック)
の3種があります。スポーツの動作で重要なのは主に1で、組み合う競技などでは2も大事です。3はジャンプの着地などで生じますが、重要性は低いものです。
しかし、3は筋肥大効果が高いという説もあり(結構有力)、実際、階段を降りるときには3になっています。山登りでは降りるときに膝が笑う(脚が思うように動かない)ということが起こります。
これは、筋肉が延ばされながら、しかしそれに耐えようとする動作になっていて、そういう場合はいきなり速筋が動員されることが分かっています。これに対し、1や2では、まず遅筋が働き、続いて速筋となります。速筋肥大目的のトレーニングとしては3は効率がいいということになります。
しかし3が筋肉痛が最も起こりやすいことも分かっています。いきなり速筋全開だからでしょうね。しかも、3というのは意志の力で筋肉を動かすものではないため、筋肥大は起こっても、筋力を思うように出すことには向いていません。
プロレスラーは1と2を主に行っています。ゴツクさえあればいいのではなく、思うように強い力を発揮するためでしょう。おそらく3はできるだけ避けています。ですので、筋肉痛は起こりにくい方法を取っていて、実際、筋肉痛はトレーニングの見た目の印象よりは少なくなっていると思われます。
もし筋肉痛を避けたいのであれば、トレーニングは1と2を重視し、3を避けるといいでしょう。そして筋力をできるだけ上げておき、行うスポーツに対して余裕があるようにする。さらにはトレーニングは長く休み(おおむね2週間以上)を取らないように継続する。それでも起こるようなら、冷やしたり、温めたり、ストレッチしたり、ビタミンB群を積極的に取ったり、タンパク質摂取を増やしたり等々、試行錯誤してみるしかありません。
お礼
回答ありがとうございます。