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十五夜が満月でないのは何故?
今晩は十五夜のお月見ですが、カレンダーを見たところ新月が9月1日で、満月が9月17日となっています。満月が月齢17になるのは何故でしょうか?また次の新月が10月1日で満月から13日後です。満ち欠けに日数差があるのは何故なのでしょうか?月の満ち欠けのサイクルって28日か29日かと思ってたのですがそうとは限らないのですね?
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月が地球の周りを回っている軌道の形は完全なる円形ではなく、円が少しつぶれた楕円形をしています。 楕円の弧の上で中心から最も離れている2点を通る直線を楕円の長軸と呼び、月や惑星、人工衛星の様な「特定の中心となる天体(月や人工衛星の場合は地球、惑星の場合は太陽)の周囲を回っている物体」の軌道は、楕円の長軸上に2つある焦点(円における中心点に相当する点)のどちらか片方の位置に、中心となる天体が来る様な形で回っています。 そのため、月と地球との間の距離は一定ではなく、月は地球に近づいたり遠ざかったりする事を繰り返しながら地球の周りを回っています。 そして月が地球の周りを回る際の移動速度は、月が回っている所から地球までの距離が近いほど速くなり、遠いほど遅くなります。 北極のはるか上空から地球と月を眺めた場合、地球が自転している方向も、月が地球の周りを公転している方向も、どちらも左回り(反時計回り)となっています。 今仮に、地球の自転軸と太陽の中心を結ぶ平面で地球の周囲の空間を2つに分けた場合で、もしその2つに分けた空間の内、地上で日の入りが見える地点が含まれている側に、月の軌道上で地球に最も遠くなる点(遠地点)があって、地上で日の出が見える地点が含まれている側に、月の軌道上で地球に最も近くなる点(近地点)があった場合、月が地球に対して太陽と同じ方向にあるという位置関係になっている所(新月の時)から、月が地球に対して太陽の反対側にあるという位置関係になっている所(満月の時)まで移動する際には、地球との間の距離が遠くなっているため速度が遅くなり、移動日数が長くなります。 それに対して、月が地球に対して太陽の反対側にあるという位置関係になっている所(満月の時)から、月が地球に対して太陽と同じ方向にあるという位置関係になっている所(新月の時)まで移動する際には、地球との間の距離が近くなっているため速度が速くなり、移動日数が短くなります。 【参考URL】 月の距離とスーパームーン(No.0530) http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0530.htm The Moon Age Calendar > Maine Menu > Inquiry > FAQ 特に多く戴くご質問にお応えするページです。 > 月の大きさの違いについて http://www.moonsystem.to/moonfaq/001.htm 国立天文台 > 暦計算室 > 暦Wiki > 月の満ち欠け/周期の変動 http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B7EEA4CECBFEA4C1B7E7A4B12FBCFEB4FCA4CECAD1C6B0.html ですから、もし2016年9月頃において、新月から満月までが16日かかるのに対し、満月から新月までが14日で済むという事であれば、この頃の月の公転軌道の向きが、近地点が朝に近い側、遠地点が夕方に近い側になっているという事だと思われます。 >月の満ち欠けのサイクルって28日か29日かと思ってたのですがそうとは限らないのですね? 月と地球の間の平均距離は、木星や金星などをはじめとする他の惑星の引力などの影響を受けて、おおよそ29.27日~29.83日くらいの範囲で変動します。 2016年9月1日に完全な新月になるのは18時03分の事であり、その次の新月は2016年10月1日9時11分の事なのですから、その日数の差は29.63日となり、29.27日~29.83日の範囲内に収まっている事が判ります。 【参考URL】 国立天文台 > 暦計算室 > 朔弦望 > 平成28年(2016) http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2016/rekiyou163.html
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- kagakusuki
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回答No.1です。少し補足します。 >カレンダーを見たところ新月が9月1日で、満月が9月17日となっています。満月が月齢17になるのは何故でしょうか? との事ですが、月齢とは、直前の朔の瞬間の月齢を0とし、その時点からの経過時間を日を単位として表したものであり、特定の日付の月例の値はその日の正午における月齢の事なのですから、回答No.1で述べました様に2016年9月1日に新月となる時刻は18時03分の事ですので、月齢が17となるのは17日後の同時刻である2016年9月18日18時03分の事になり、2016年9月17日ではありません。 2016年9月17日の月齢とは2016年9月17日の正午における月齢の事なのですから、9月17日の月齢は15.75になります。 そして、2016年9月1日以降に初めて満月となる日時は2016年9月17日の4時05分の事なのですから、その満月の時の月齢は15.42になります。 前回の回答No.1で求めた2016年9月1日18時03分~2016年10月1日9時11分の期間における新月から次の新月までの日数が29.63日で、その半分が14.82日なのですから、満月の時の月齢である15.42とはたった0.6日の違いに過ぎませんので、さほど大きな違いとは言えないと思います。 【参考URL】 月齢 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88%E9%BD%A2 その0.6日の違いは、回答No.1で述べました様に、この頃の月の公転軌道の向きが、近地点が朝に近い側、遠地点が夕方に近い側になっている事により、新月から満月へと向かう際には地球から遠い所を通るために月の移動速度が遅くなり、移動日数が長くなったからです。 尚、月の場合、木星や金星などをはじめとする他の惑星の引力などの影響を受けて公転軌道が変化するため、公転軌道の近地点や遠地点のある方向は、おおよそ8.85年の周期で少しずつずれる事になりますので、9月の頃という1年の内の同じ時期であっても、「新月から満月へと向かう際に要する日数」と「満月から新月へと向かう際に要する日数」違いは年によって変わって来ます。 【参考URL】 国立天文台 > 暦計算室 > 暦Wiki > 月の公転運動 http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B7EEA4CEB8F8C5BEB1BFC6B02FB6E1C3CFC5C0A4C8B1F3C3CFC5C0.html 実際、9月の満月の前後の新月の日時を調べてみますと、 2008年8月31日4時58分の新月から2008年9月15日18時13分の満月までが15.55日、 2008年9月15日18時13分の満月から2008年9月29日17時12分の新月までが13.96日で、 新月から満月へ向かう場合の方が1.59日長いのに対し、 2004年9月14日23時29分の新月から2004年9月28日22時09分の満月までが13.94日、 2004年9月28日22時09分の満月から2004年10月14日11時48分の新月までが15.57日で、 満月から新月へ向かう場合の方が1.63日長くなっていますので、 一年の内の同じ時期であっても、年によって欠ける方が早い年もあれば満ちる時の方が早い時期もある事が判ります。 【参考URL】 国立天文台 > 暦計算室 > 暦要項 > 一覧 > 平成20年 (2008) http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/pdf/yoko2008.pdf 国立天文台 > 暦計算室 > 暦要項 > 一覧 > 平成14年 (2002) http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/pdf/yoko2002.pdf
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再度詳しいご回答ありがとうございます!!リンク先も見てみます!!
- staratras
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No.3です。少し補足します。 新月から満月までの期間について、月によっては1日以上の大きな差がある理由を大まかに説明したのが下の図です。 月の軌道は誇張して描いていますが、ケプラーの法則により楕円軌道では最も地球に近づく点(近地点)を含む半周の方が、最も地球から遠ざかる点(遠地点)を含む半周よりも周回に要する時間が短くなります。したがって、新月から満月までの間に月が近地点を通過する場合の方が、新月から満月までの間に月が遠地点を通過する場合よりも時間が短くなります。No.3の例では、3月は月の最近つまり近地点通過が10日、8月は月の最遠つまり遠地点通過が10日、9月は最遠が7日でいずれも新月から満月までの間にあります。 下の図からわかるように、新月から満月までの時間が短い場合は満月から次の新月までの時間は逆に長くなり、新月から満月までの時間が長い場合には満月から次の新月までの時間は逆に短くなります。したがって新月から次の新月までの時間(1朔望月)はこれらが打ち消し合うので、それほど月ごとの差がありません。1朔望月にはおよそ29.27日から29.83日の幅つまり半日余りの差しかなく、新月から満月までの時間が場合によってはおよそ2日も違う(今年で言えば、1月は新月から満月まで14日と15分間しかなく、7月の15日と12時間42分と比較すると1日半以上違う)のと比べると小さいのです。
お礼
再度ご回答ありがとうございます!!図付きで分かりやすいです!!とても勉強になります!!
- staratras
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具体的に新月や満月の日時を調べてみればわかり易いかと思います。 下の図は今年2016年の8月・9月・3月の例です。(出典:「天文年鑑」) 月の軌道が楕円で、地球を回る速度も一定ではないため、新月の瞬間から満月の瞬間までの期間は暦の月によって違います。下の例では8月と9月が15日半前後なのに対し、3月は14日半に満たないことがわかります。(なおこのため、満月の月齢も一定ではなく13.8から15.8までの間で変化します。) したがって、新月の日はいずれも旧暦の1日ですが、満月の日は8月では旧暦の16日、9月では旧暦の17日となり、旧暦の15日にはなりません。十五夜の月が満月とは限らないということになります。 逆に旧暦の15日が満月になるのは3月のように新月から満月までの期間が短く、新月の瞬間がその日の前半の方の場合です。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございます!!
十五夜は旧暦8月15日のことを指していますが、新暦と旧暦とではずれが出るので毎年十五夜は変わります。 十五夜と満月は毎年1日ほど遅れることが多い。 2016年の十五夜は9月15日で満月は9月17日。 新月から満月になる周期が14日~16日とブレがあるから。 新月と呼ばれる月の出ない日から満月になるまでおおよそ15日ほどかかることから十五夜と 言われています。 空が澄み特に晴れ渡るのが9月中旬から10月上旬といわれてこの頃に出てくる満月を十五夜 または中秋の名月といいます。 十五夜の始まり、月は作物が月の満ち欠けと一緒に生長していく事から縁起がいいとされていて、そのことから十五夜は秋の収穫を感謝する祭りとして今にいたります。 昔の人は1ヶ月後の十五夜に次ぐ月の綺麗な十三夜を大切にしていて、十三夜十五夜どちらかを片方見ると「片見月」「片月見」といって縁起が悪いとされています。 今年の十三夜は10月13日です。
お礼
ご回答ありがとうございます!! >十五夜に次ぐ月の綺麗な十三夜を大切にしていて 来月も見てみます!!
お礼
詳しいご回答ありがとうございます!!とても勉強になりました!!天文って昔から好きですが、やっぱり面白いですね!!