ANo.1の補足です。
先ずは、訂正から。
上から3行目
誤:「x軸およびy軸の関して対称であるから」→
正:「x軸およびy軸に関して対称であるから」
円:x^2+y^2=1の周上にある任意の点は、(cosθ,sinθ)(0≦θ<2π)と表せます。
三平方の定理から、cos^2θ+sin^2θ=1^2
sin^2θ=1-cos^2θ
y=√(1-cos^2θ)(第1象限にあるとき)
よって、この場合にはx=cosθ(円の半径をrとすると、一般的にはx=rcosθ)とおくと、うまく置換積分できることがわかります。(この置換に気付くことは容易です。)
おそらくは、このように考えてうまく行ったのだと思われます。
例えば、y=√(1-x^2)において、x^2=tとおくと、
x:0→1のときt:0→1であり、ここにπは出てきません。
2x=dt/dx
dx= (1/2x)dt
この場合には、dxにxが含まれるので、さらにx^2=tからxを消去すると、
∫[0→1]√(1-x^2)dx
=∫[0→1]√(1-t) /(2x) dt
=∫[0→1]√(1-t) /(2√t)dt
=2∫[0→1]√{(1-t) /t}dt
となり、このままではtについて積分することができません。
また、y=√(1-x^2)において、1-x^2=tとおいても、
x:0→1のときt:1→ 0 であり、ここにもπは出てきません。
-2x=dt/dx
dx=(-1/2x)dt
となって、dxにxが含まれるので同様です。
さらに、y=√(1-x^2)において、√(1-x^2)=tとおと、
x:0→1のときt:1→ 0 であり、ここにもπは出てきません。
1-x^2=t^2
-2x=2tdt/dx
dx=(-t/x)dt
となって、dxにxが含まれるので同様です。
以上のように試行錯誤した結果、三角関数を用いて置換しない限り、積分することはできないとの結論に至ったものと考えられます。
なお、πは三角関数を用いて置換した結果として出てくるものですが、小学校の算数で学習したように、必ずπが出てくる筈だとの前提がありました。
(積分区間がラジアン表示でない限り、πは出てきません。)
仮に、y=√(1-x^2)をこのまま積分できるとすると、πがどこにも出てきません。
つまり、三角関数を用いて置換した結果が正しいのであれば、y=√(1-x^2)をこのまま積分することは、不可能だということになります。
なお、三角関数を用いて置換した結果は否定できません。
何故ならば、単にπが出てくるからではなく、考え方が理にかなっているからです。
ここからは余談です。
円:x^2+y^2=r^2の面積Sは、直角を挟む2辺の長さがrの直角二等辺三角形4個分の面積r^2/2*4=2r^2よりも大きく、1辺の長さがrの正方形4個分の面積r^2*4=4r^2よりも小さく、S=kr^2(kは定数)の形に表せることがわかります。
これから、2r^2<kr^2<4r^2→2<k<4
結果として、k=π≒3.14になる訳ですが、πが出てくるかどうか以前の問題として、円の面積を求める積分の結果は、kr^2(2<k<4)の形にならなければなりません。
つまり、このような結果が導き出されない考え方(計算)は、誤りであるということになります。
具体的には、結果にr^2が出てこなければ論外であり、たとえr^2が出てきたとしても、5r^2では考え方(計算)が誤っているということです。
お礼
大変有り難いご教示でした。少しでも先に進めるように勉強させていただきます。