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4桁区切りで算用数字にコンマを打ったのはいつ頃迄?
「いち、に、さん、し・・・」は漢数字で 中国本土では、いまなお算用数字は4桁ごとにコンマが打たれていると聞きました。 日本も昔は同様で、いまのように3桁ごとではなかったそうですが いつどのような理由で、日本は3桁に変更したのでしょうか。 どなたかご存じでしたら、ぜひご教示ください。 宜しくお願いします。
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日本では古来から「一万二百三十四」のように記して、数字の桁区切りはありませんでした。数字の桁区切りが始まったのは、アラビア数字の記法を使う西洋の算術(洋算)を輸入してからで、江戸時代末期に始まります。おそらく開国を意識したものでしょう。西洋の算術では、彼らの言語の特徴に従い、3桁区切りです。 明治時代に入るとすぐ、教育分野でも洋算が採用され、数字の桁区切りが広まることになります。この時期でも西洋の数字の読みに即した3桁区切りと、日本での数字の読みに適した4桁区切りの両方がありました。教育では4桁区切りが優勢ながら、実用分野の簿記では3桁区切りが優勢だったようです。 特にどちらと決めるわけでもなく、ずっと併存していた模様です。戦後になって、公用文書ではっきり3桁区切りを指示するようになりました。以下の文書などがそうです。 ・公用文改善の趣旨徹底について(内閣閣甲第16号昭和27年4月4日) http://kokugo.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/sanko/koyobun/pdf/yoryo_ver02.pdf > 3.大きな数は,「5,000」「62,250円」のように三けたごとにコンマでくぎる。 徹底の通達が昭和27年(1952年)ですから、公用文書について3桁区切りが基本となったのは、この時期と考えてよさそうです。公用文書の記法は民間でも大いに参考にしますから(特に役所提出の文書などで問題になる)、おおむね1952年以降と考えてよさそうです。 上記文書では、昭和21年6月17日に「「官庁用語を平易にする標準」が次官会議で申し合わせ事項」、昭和24年4月5日に「「公用文作成の基準について」として内閣官房長官から各省大臣に依命通達」とありますから、1947年頃から進めていたようです。 P.S. ただ今でも、例えば税務署の書類フォーマットでは数字の記入欄に3桁区切りと4桁区切りの併用があったりします。「□□□,□ □□,□□ □,□□□」みたいな感じで、スペースは4桁ごと、カンマは3桁ごとといった工夫になっています。日本語ではぱっと見で分かりやすいのは、やはり4桁区切りです。 しかし、近代以降の世界の主流は国力が関与し、ヨーロッパ語、特に英語が世界的に使われていますので、日本では、特に戦後は米国に合わせていく必要が生じ、上記のような通達となっていったのでしょう。4桁区切りでは、欧米人には極めて読みにくいですから。
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- BASKETMM
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私は太平洋戦争が終わったときには、小学校5年生でした。 微かな記憶では、戦争中の授業では4桁区切りでした。 終戦後の算数では 3桁区切りにになったようです。 証拠資料を持っておりませんし、正確な年度は分かりません。 しかし子供の記憶はかなり確かです。 教科書の博物館へ行って、算数の教科書を比べてみたら分かるかと思います。 昭和23年か、24年に教科書制度が変わり、国定教科書から、検定教科書に変わりました。その頃かと想像します。 当時の検定は、文部省がするのですが、進駐軍が検閲をしていました。算数、理科、国語の教科書に至るまで英訳をして、進駐軍に見せるのです。4桁区切りを進駐軍に見せたら何と云ったでしょう。 ============= ご質問と全く関係ありませんが; 日米英中国韓国は【小数点】を打ち、桁区切りに【コンマ】を使います。 12,345,678.987 ですね。 フランス、スペイン、イタリア、ドイツは逆に【小数コンマ】を打ち、桁区切りに【点】を使います。12.345.678,987 の様に。東欧のことは知りません。
お礼
詳しいご説明をどうも有難うございます。 国定教科書から、検定教科書に変わった頃というのは大変納得できます。 進駐軍が算数や理科まで英訳でチェックしたということに驚きました。 確かにそこで4桁区切りをみたら「なんだ、これは」となりますよね。 教科書博物館の存在を知りませんでしたが、東京にあるのですね。 私は海外在住なのでのちほどメールで問い合わせてみます。 また最後の国によって記号の使い方が異なるという事実にも驚きました! ご親切に色々と教えてくださいまして、本当にどうも有難うございました。 大変勉強になりました。
- bran111
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かって4桁区切りが使われていた理由は簡単で日本の桁の構成が4桁単位だからです。 1→万→億→兆→京→…. ...... はすべて4桁ごとに移行しています。 これと1→十→百→千 を組み合わせて百万とか千億とかを作っているわけです。 近代になって3ケタにしたのはもちろん欧米の構成が三桁区切りだからです。 one→thousand→million→billion.... と one→ten→hundred を組み合わせているわけです。 だから 10^9=billion=10億 という不整合が生じます。3と4の最小公倍数12において、つまり 10^12=1兆=1trillion となります。 いつ頃4桁区切りから3桁区切りに移行したのかは分野によるように記憶しています。今は知りませんが、昭和の中頃にはそろばんの問題集は4桁区切りで書かれていました。そろばんそのものが4桁ごとにマークが入っています。しかし、科学技術分野では早くから3ケタになっていたのだろうと推測します。
お礼
早速のご回答を有難うございます。 日本の桁が中国と同じ4桁構成なのは、偶然ではなく 元来が漢数字(漢語による数字)によるものだからだと理解しています。 和語の数え方ですと「ひとつ、ふたつ、みっつ・・・」です。 おっしゃる通り、欧米に合わせて3桁になったであろうと私も思います。 しかし値段などいわゆる一般的な取り扱いが3桁になったのは、 たとえば東京オリンピックを機にですとか 具体的な理由で、一斉変更されたのではないかと想像しています。 そのあたりを詳しく知りたいと思っています。
お礼
大変詳しいご説明をどうも有難うございます。 貼っていただきましたリンクを拝見して、 感無量で、涙腺が緩みそうになりました。 あのような貴重な資料を、一体どのように探し当てられたのでしょう。 本当に「すごい」、ただひたすら「すごい」です。 文書内の、桁区切り以外の記載も全てとても興味深いです。 自分自身では、決して検索でき得なかった資料です。 どのように感謝していいか言葉が見つかりません。 誠に有難うございました。 大変勉強になりました。 心より感謝申し上げます。
補足
Dio_Genes様 じつは類似の質問も別途投稿しています。 (日本の旧正月からグレゴリオ暦への変更期についてです。) もしご存じでしたら、アドバイスをいただけませんでしょうか。 http://okwave.jp/qa/q9064793.html ご存じでないようでしたら、無視してくださって構いません。 (度々すみません。)