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はかりは壊れているのでしょうか

 「探偵の探偵IV」について、お聞きします。「『刃物を量りに載せたら、重さ二キロだった。砥石は三キロ。ところが一緒に量ると六キロ。量りが壊れてた。』沈黙ののち、玲奈はつぶやいた。『本当は三キロと四キロ』」(pp53)まず、玲奈の台詞「三キロと四キロ」は、二キロと三キロという答えも成り立ちませんか。そしてこの量りの誤差は、重さにかかわらず一定という暗黙の前提がありそうです。ならば、「壊れてる」のでなく、「調整不足」ということはないでしょうか。

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noname#212313
noname#212313
回答No.1

1.誤差は一定と仮定する場合  刃物の重さを[刃物]、砥石の重さを[砥石]とします。誤差は、計られる物の重さによらないという仮定を置き、数値は[誤差]とします。ただし、何も乗せていないときは、例外として誤差が出ないとしておきます。  測定結果を式で表すと、以下のようになります。  [刃物]+[誤差]=2 ―(1)  [砥石]+[誤差]=3 ―(2)  [刃物]+[砥石]+[誤差]=6 ―(3)  これは3つの独立変数に対して、3つの独立な式になっており、独立変数の数値を全て求めることができます。  まず、(1)+(2)を作ってみます。  [刃物]+[誤差]=2 ―(1) +[砥石]+[誤差]=3 ―(2) ―――――――――――――  [刃物]+[砥石]+2[誤差]=5 ―(4)  (4)から(3)を引いてみます。  [刃物]+[砥石]+2[誤差]=5 ―(4) -[刃物]+[砥石]+[誤差]=6 ―(3) ――――――――――――― [誤差]=-1(kg) ―(5)  誤差(1kg少な目に出る)が求められました。  この誤差を「秤が壊れている」とするか「秤が調整不足」とするかは解釈次第です(フィクションであることを考慮すると、設定次第、ともいえる)。どちらでもいいです。  (5)を(1)や(2)に対して用いれば、  [刃物]+(-1)=2 ∴[刃物]=3(kg)  [砥石]+(-1)=3 ∴[砥石]=4(kg) となります。刃物や砥石の重さ、誤差について、誤差は測定物の重量に関わらず一定と仮定した条件では、これ以外の答はありません。 2.誤差が重量比例と仮定する場合  誤差が一定ではなく、測定物の重量に比例すると仮定してみます。式で表すと以下のようになります。  [刃物]×[誤差]=2 ―(1)  [砥石]×[誤差]=3 ―(2)  ([刃物]+[砥石])×[誤差]=6 ―(3)  (1)より[誤差]=2/[刃物]、(2)より[誤差]=3/[砥石]となりますから、  2/[刃物]=3/[砥石] ∴[砥石]=(3/2)[刃物] ―(4) となります。これを(3)に使うと、  ([刃物]+(3/2)[刃物])×[誤差]=6  ∴(5/2)刃物×[誤差]=6 ∴刃物×[誤差]=12/5 ―(5) となります。この(5)と(1)は両立しません。数学で言う「矛盾」です。矛盾が出た原因は、仮定とした「誤差が重量比例」という部分にあります。従って、少なくとも誤差が単純に測定される重量に比例してはいません。 3.誤差がゼロと仮定する場合 > 二キロと三キロという答えも成り立ちませんか。 と仰る条件は、刃物と砥石それぞれ単体のの測定結果が間違いないとすることになります。刃物と砥石を同時に秤に乗せた場合も誤差がないとすべきでしょう。式で表すと以下のようになります。  [刃物]=2 ―(1)  [砥石]=3 ―(2)  [刃物]+[砥石]=6 ―(3)  (1)+(2)を作れば、[刃物]+[砥石]=5となりますが、(3)と矛盾します。従って、誤差がないという仮定も棄却されます。  しかし、条件を工夫してみて、「5kg以下では正確。5kg超では+1kgの誤差」という関数も、考えられなくはありません。それなら示された条件を満たします。他にも、お示しの条件から無数の関数を対応させられると思われます。  ですので、玲奈の推測は「無数にあり得る正解の中から、一つだけ選んだ」ものだと考えるべきです。実用的には、最も起こりやすい誤差ではあるでしょう。

nihonsumire
質問者

お礼

 ありがとうございます。二キロ三キロについてはミスしました。答えは無数にありますね。作者は敢えて、「無数にあり得る正解の中から、一つだけ選んだ」玲奈を描写することに意味を持たせたかったのかもしれませんね。

その他の回答 (1)

  • okormazd
  • ベストアンサー率50% (1224/2412)
回答No.2

1. 質問の条件から判断して、普通の構造・原理のはかりなら、壊れているわけではありません。質問者の言うように「調整不足」すなわち「零点調整」が正しくされていない場合の特徴的な症状です。秤量する質量にかかわらず一定質量の偏差を示すのは、「零点調整」が正しくないからです。したがって、何も載せていないときにもすでにずれていて-1kgを指すはずです。何も載せていないとき、正しく0を指していて、何か載せた時だけ-1kg軽く表示するようなはかりを作るのは困難です。まして、正しかったはかりが壊れてそのようになることは、ほとんど考えられません。この問題を出した人にどのように壊れればそのようになるのか示していただくことはできませんかね。 2. 1.で示したように、「二キロと三キロという答え」はありません。そうなるとしたら、「零点」で1kgの誤差があるときで、刃物だけで3キロ、砥石だけで4キロ、両方で6キロになる場合です。 3. 遊びの話なので目くじら立てるほどのことはありませんが、「壊れてた」という評価ではなく、「調整不十分」ということにした方がいいでしょう。 4. もっと一般的には、はかりは正しく「校正」して使用するものです。

nihonsumire
質問者

お礼

 ありがとうございます。調整不十分というのもうなずけます。

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