検査をするうえで、少しでも都合のよい検体="良い痰"を巡って、
肉眼的分類:Miller & Jones分類
顕微鏡分類:Geckler分類......が在ります。
低倍率x100で検鏡した1視野当りの細胞数、即ち病変部白血球(好中球)と口腔内扁平上皮の数がどれだけ有るか、検体としての"質"を評価することで、【扁平上皮細胞が多く見られる場合は検体には適さず、好中球が多数みられる検体は下気道の炎症部分に由来しているとみられ、検査に適した検体と成ります】。
その意味で、
1~3群では、扁平上皮細胞が多く、唾液成分が多い為、上気道の濃厚な汚染を受けて居ると推定され検査には適して居ない。
4~5群では、扁平上皮細胞が25個より少なく、好中球が25個以上の多数有り、唾液混入が充分少なく痰が肺炎部分から確(しっか)りと採られて居ると考えられます。
6群では、扁平上皮が少なく唾液成分は少ないと考えられるますが、白血球も多くない為、病変部から得られたものではない可能性も在りますが、気管支鏡や穿刺に依って直接得られた検体で在れば、検査に値するとされて居ます。