小澤正直先生の量子力学の論理性
さきにokwave.jp/qa/q6958644.htmlにおいて量子力学の非論理性について問合せをした者です。
しかしながら 量子力学の非論理性(確率波束の瞬時収束、EPRの瞬時物理情報の伝達)は どうにも 他の典物理学(相対論、ニュートン力学)にくらべ 収まりが悪いと 継続して 思っておりました。勿論、私の勉強不足が一番の問題です。が、最近 小澤正直先生の論文を数点見させてもらいました。それらは
非可換観測量の同時測定可能性
:数理解析研究所講究録 第1565巻2007年133-142
波束の収縮という概念について(I):科学基礎論研究1995,Vol.23,No.1,P 15
波束の収縮という概念について(II):科学基礎論研究1996,Vol.24,No.1,P9
波束の収縮という概念について(III):科学基礎論研究1997,Vol.25,No.1,P25
波束の収縮と再現性の概念的差違について(III)
:科学基礎論研究1997,Vol.25,No.1,P55
量子力学における測定と実体:2010科学基礎論学会
私の思っていた非論理性部分は 全く違っており 論理的に十分に説明させており さらに実験による裏付けもとれる というものです。私の理解によれば 量子力学は 論理で構成されており 非論理的と思っていた部分は 本質を見ず 表面を 誤解してきた ように思われます。そこで 自信がないので お教え頂きたいのですが
(1)量子力学の波束の収束 は論理性が担保されている という私の理解は正しいでしょう
か。
(2)波束の収縮の量子力学の論理性が保証されているなら いままで量子力学の非論理性
に纏わる問題は払拭され 量子力学もまた論理による物理現象の説明となる と思いま
すがこの理解は正しいでしょうか。
(3)(2)の延長の期待として 『全ての物理現象(自然科学)は論理で説明できることを目指
すべきある』 と言っても問題ない は正しいでしょうか。
(4)量子力学の論理性を証明した小澤正直先生は 大変な方(ノーベル賞をもらうとしても
問題ないレベル)と思いますが いかが思われますか。
以上 よろしくお願い致します
お礼
回等ありがとうございます。正直言って理解できていないのですが、多少でも理解できるようになるのは当分先になりそうですので、まずはお礼申し上げます。 ところで、ラプラスの悪魔と関連して、もう一つ自分の中に疑問があります。別に質問をすべきなのかもしれないのですが、良かったらご意見をいただきたいです。 最近、映画で「マトリックス」ってありましたよね。またちょっと前にはあの貞子が出てくる「リング」がありました。(ネタばれが嫌な方は先を読まないでください)この「リング」は小説の続編である「ループ」を読むと、コンピュータでシュミレートされた世界という設定だったことが分かります。「マトリックス」はまだ生身の人間が関与する余地がありましたが、「リング」に至っては全てがシュミレート、つまり計算の結果で存在した世界なんです。ここで疑問なんですが、ベルの不等式が否定されたことによって、このような世界はありえないといえるでしょうか? 「マトリックス」もプログラムが人格を持って登場していましたから、その存在だけで世界を構成したら(つまり人間を介入させなかったら)、全ては計算できる世界、つまり「マトリックス」も「リング」もラプラスの悪魔が存在する世界となります。ベルの不等式が破られたことによってラプラスの悪魔が否定されるとしたら、理屈上、「マトリックス」の世界ではベルの不等式は破られないことになります。ベルの不等式とはそのような性質のものなのでしょうか? またベルの不等式が破られることさえもシュミレートされる世界というのは絶対に不可能といえるのでしょうか? これが原理的に不可能でないのなら、ラプラスの悪魔を否定することにはなりません。また私たちが現実と思っているこの世界であっても、計測不能で法則を見出せないような現象は、もしかしたらプログラムが擬似乱数で導き出した結果に過ぎないという可能性があるわけです(完全な乱数ならラプラスの悪魔ではなくなりますから、擬似乱数としています)。私はラプラスの悪魔が否定されることは、この世界が(比喩的に言えば)「マトリックス」ではないことの証拠になると思っています。はたしてベルの不等式が破られたことで、「仮想世界」と、私たちが一般に認識している「現実世界」は識別できる証拠となるのでしょうか?