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官僚の功罪

官僚について、 新聞等ではなかなか実態がつかめないのですが、 彼らの功罪をどなたか詳しく説明していただけないでしょうか?

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noname#3542
noname#3542
回答No.2

官僚の功の部分については、日本経済をここまで発展させたことが挙げられるでしょう。もちろん、民間企業の自助努力があったことも確かです。  いわゆる護送船団方式で突出した企業はないが多くの企業が頭を並べて規制の網に守られてきたといえると思います。その最たる例が銀行業界です。近年は自由化の波をもろに受け業界の大編成が始まっていますが、それまでは、大蔵省の言うとおりにしていればみんなで仲良くやってこれたわけです。  また、日本経済の牽引力となってきた製造業の分野も同じです。管轄は主に通産省で、これらもまた規制という網に守られてきたわけです。近年は、経済のグローバル化が進む中でただいいものを作って売ればいいという手法は通じなくなりました。  日本経済は官僚が作った規制という網に守られ、官僚の言うとおりにしていれば、経済成長の波に自然に乗れてきたわけです。  このことは、日本経済をうまくコントロールしながら経済成長を支えてきた官僚の功の部分ですが、前述したとおり近年になってその手法も通じなくなり、かえって企業の自立化を遅らせてきた負の部分も併せ持っていたといえるでしょう。  罪の部分は、数え上げるときりがないのですが、まず規制で守ることにより企業の自立化を遅らせてきたこと、いわゆる政官業の癒着を放任し一部官僚が私腹を肥やしていたこと、これは新聞報道にあるとおりですが、特定の業者に公共事業を回す見返りに賄賂を受け取っていたということです。もちろんそういったこととは縁のない真面目な官僚もいるのは当然です。  また、規制緩和に消極的であったこと。役所は前例踏襲主義で大胆な改革に踏み込めず、従来通りの政策立案をして、一つの大きな事例が予算配分ですが、公共事業の割合はずっとほぼ一定で、世界の潮流になるような事業の展開を遅らせて(たとえば最近騒がれ出したIT産業)、世界の時代の変化に対応できなかったこと、が挙げられます。余談ですが細川政権の時に携帯電話の規制を緩和し大きな市場に発展させたことは数少ない功績の一つでしょう。  あと、行政の縦割り化、一つの事業の認可を受けるためにいくつかの省庁を回らなければいけない。これははっきりいって無駄です。何で一本化しようとしないのか、縄張り意識が強いからです。  日本の官僚は世界でも優秀といわれ、日本経済の発展に寄与してきました。しかし、現在その自らの組織の硬直性から世界経済のグローバル化の波に乗り遅れ、日本経済の発展をどう下支えするのか明確なビジョンを示せないでいます。

noname#2813
質問者

お礼

詳しく説明していただきありがとうございました。 たいへんわかりやすかったです。 優秀性があだとなるというのは皮肉なことですね。

その他の回答 (2)

  • tosihiko
  • ベストアンサー率10% (1/10)
回答No.3

官僚について詳しく完璧に答えられる事は僕は出来ません。と言うより、答えられる人は大学で専門に研究している教授でも難しいと思います。 だから、僕の知る範囲で功績と罪罰を答える事にします。 まず、功績ですが、各省庁で違うとは思いますが、共通しているのは強力なリーダーシップによって日本をここまで引っ張ってきたことだと思います。はっきり言って他の国の官僚はここまで仕事出来ていないと思います。 マスコミは何かと官僚を批判しますが、批判ばかりだとバカでも出来ます。官僚の現状を冷静に判断し、正確に報道、もしくは改善策を提案するように求めたいものです。 罪の方はやはり財政難をここまでひどいものにした事が第一にあげられると思いますが、それは官僚だけでなく、政治家、地方公務員、経済、その他色んなものがからんで生まれたものなので一概には言えないと思います。 それより、僕が重い罪として指摘したいのは後を絶たない天下りです。ちょっと大きな企業、特に建設、コンサルタント関係の企業の役員人の名前には必ずと言っていいほど官僚OBの名前があります。これは汚職をしていますと言っているようなものです。直ちに法律等で禁止すべきだと思います。僕は地方公務員をしていますが、仕事をしていて一番ヤバイと思うのはそこです。 この辺でどうでしょうか?他の専門分野の方、追加の方よろしくお願いします。

noname#2813
質問者

お礼

関係者ご本人に回答いただけるというのはたいへんありがたいことです。 退職したいわばベテランとも言うべき人が天下りのようなことを平気でしているというのは私などが見てもおかしいと思うのですが、 意識改革でもしない限り変化しないのでしょうね。 それは残念です。

  • shoyosi
  • ベストアンサー率46% (1678/3631)
回答No.1

「官僚制」は、規則による事務の配分、機構の階統制的体系、行政手段の私有からの分離、文書による業務の遂行、専門的職員の任用などに特色を持ち、M・ウェーバーは、近代社会の合理化に伴なう歴史的必然的所産と考えた。このような組織は、正確性、客観性、能率性、継続性などの利点を持つが、民主的統制に欠けると、形式性、秘密主義、責任転嫁、非能率、伝統墨守、事なかれ主義の逆機能をもたらすとされます。 (参考)  http://www05.u-page.so-net.ne.jp/gf6/sn-sm195/exrcs-p30.htm  http://cals2.sozo2.ac.jp/cals/education/doshisha/1998/Works/D_Nagasawa/kanryo.html  http://redpine.b.kobe-u.ac.jp/home/yam/manage2.html

noname#2813
質問者

お礼

概括的解説ありがとうございました。 勉強になります。

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