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テーラーの定理について。
テーラーの定理について。 sinx の原点の周りでのテーラー展開で3次の剰余項をR_3(x)としたとき, sin x=x+R_3(x) R_3(x)=-cos(c)x^3/3! (0<c<x) で原点の周りの適当な開近傍ではR_3(x)が無視するとあったのですが, どういうことなのでしょうか?cの値によって近傍を適当に取ればいいとは思うのですが, それで無視できる理由がわかりません。 よろしくお願いします。
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>R_3(x)=-cos(c)x^3/3! (0<c<x) これはx>0の場合です。x<0の場合は(x<c<0)となります。 簡単に言えば 原点のまわりの近傍では |x|<<1 なので |-cos(c)x^3/3|=k(|x|)^3は |x|の3乗に比例するので|x|の3乗の小さな量となり|x|に比べて無視できる」ということでしょう! >cの値によって近傍を適当に取ればいいとは思うのですが, あるxに対する剰余項R_3(x)=-cos(c)x^3/3! のcは sin(x)=x-cos(c)x^3/3!を満たすように決めます。 例1) x=1のとき sin(1)=1-cos(c)/6 を満たすようにcを決める。c=0.3137785… このcに対して sin(x)=x-cos(c)x^3/3! が成り立つので、x=1の近傍(x≠1)で sin(x)≒x-cos(c)x^3/3! が成り立ちます(x=1では等号が成り立つ。つまり近似誤差=0)。もちろん|x|<<1のxの近傍でもsin(x)≒x-cos(c)x^3/3が成り立つことは言うまでもありません。 結果として、0≦|x|≦1+εでsin(x)≒x-cos(c)x^3/3! で近似できます。 例2) x=2のとき sin(2)=2-cos(c) (2^3)/6 を満たすようにcを決める。c=0.612824… このcに対して sin(x)=x-cos(c)x^3/3! が成り立つので、x=2の近傍(x≠2)では sin(x)≒x-cos(c)x^3/3! が成り立ちます(x=2では等号が成り立つ。つまり近似誤差=0)。もちろん|x|<<1のxの近傍でもsin(x)≒x-cos(c)x^3/3が成り立つことは言うまでもありません。 結果として、0≦|x|≦2+εでsin(x)≒x-cos(c)x^3/3! で近似できます。 例1),例2)のy=x-cos(c) x^3/3!のグラフ(赤線)を添付します。 y=sin(x)とy=xのグラフから、|x|<<1では sin(x)≒x なので余剰項R_3(x)は無視できることは明らかです。 例1)のx=1で sin(x)=x-cos(c) x^3/3!が成り立つようにcを決めた場合の赤線のグラフは、y=sin(x)の良い近似曲線になっていること、x=1の近傍でも近似誤差がほとんどないことが確認できます。 例2のx=2 sin(x)=x-cos(c) x^3/3!が成り立つようにcを決めた場合の赤線のグラフもは、y=sin(x)の良い近似曲線になっていること、特にx=2の近傍では近似誤差がほとんどなくなることがグラフ的にも確認できます。
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- NemurinekoNya
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任意のε > 0に対して、 |x| < δ ならば |sinx - x| = |cos(c)・x^3/3!| < ε をみたすδ > 0が存在するっていうことじゃないのかな。 |cos(c)| ≦ 1だから δ = ε^(1/3)にとれば、 |sin(x) - x| = |cos(c)・x^3/3!| ≦ |x^3/6| < δ^3/6 = ε/6 これで、適当な開近傍|x| <δが取れている。
お礼
無視できるというのではなく,あくまでもある程度いい精度で近似ができるという話なのですね。 詳しい説明ありがとうございました!