一番重要な事は、「透明性」と「明確化」ではないか、と思います。
「大規模修繕工事」とは、何なのか?何故、「改修工事」とは、言わないのか?
当方は、設計事務所を公募し、施工店を公募しました。(コンサルタント会社は
設定しませんでした。)
先ず、「大規模修繕工事」とは「マンション購入時に復旧する工事」である、と
設定しました。
これは、限られた予算の中で、実施しなければならない工事と、その他の工事を
区別化するのに、とても役立ちました。
住民の方々は、「あれも、これもやって欲しい。あれがあれば便利だ。」と言う
発想で、アンケートに申し入れて来ますが、それらが全て、管理費の上昇に
直結することまでは、考えません。
最初に、この原則を明確にして、「大規模修繕委員会」を理事会の下に設置し、
スタートをしました。
大規模修繕委員会の設置目的は、
1)建物診断によって、長期修繕計画を作成すること。
(建物診断、長期修繕計画の作成は、設計事務所に依頼しました。)
2)大規模修繕工事の設計、工事監理を実施する設計事務所を選定すること。
3)施工店を選定し、大規模修繕工事を実施すること。
4)作成した長期修繕計画に則って、管理費等の必要経費の調整スケジュールを
設定すること。
と、しました。
このあたりに付いては、書けば、どこまでも書くことになりますが、意味があるとも
思えませんので、省略します。
大規模修繕委員会は最低、月1回の開催とし、議事録を作成し、理事会に報告。
理事会から、住民の方には、掲示によって、告知しました。
(つまり、大規模修繕委員会が、今何をやっているのか、を透明化しました。)
設計事務所、施工店の選定に付いては、建設新聞への公募とし、選定理由を
点数化して、評価の上、理事会に上程し、承認を受け、その内容を、住民の
方に、掲示にて、報告しました。
長期修繕計画に付いては、建物診断の報告会を理事会にて開催し、マンションの
現状認識の住民の方との共有化を図りました。
長期修繕計画には、思いつくあらゆる事を包含させ、その結果、現在の管理費と
将来の管理費の推移を、何通りかシュミレーションして、総会にて報告、結果、
管理費の変更を承認して頂きました。
その他、記載すべきことは、山ほどあると思いますが、それは、「透明性」と
「明確化」の原則に尽きる、と思います。
外構舗装の補修工事を実施したら、「知り合いが、もっと安く出来た、と言ってる。」
「仕上げが雑だ。」みたいな話は、油断すれば、すぐに舞い込みます。
その時は、「舗装の仕様も、解らないのに、高い、安いの比較ができないでしょう。」
「この舗装はこういう仕様で行っていて、現在は、その仕様に合格しているので、
問題ありません。」と言う返答が必要になってきます。
大規模修繕委員会は、結成して、2年間は、学習と準備作業でした。
それらは、全て議事録として残っていますので、次の世代は、それを読み返して
みれば、解るようになっています。
他の方と少しアングルを変えてみました。
頑張ってください。
お礼
いつも、この手の質問に答えてくださり、ありがとうございます。 大規模修繕工事の進め方、得失、すべてメモさせていただきました。 また、参考URLもたくさんつけていただき、ありがとうございました。 集合住宅維持管理機構のセミナーには参加したことがあります。でも、他にもいろんな団体・企業が大規模修繕に関するサイトを立ち上げているということは知りませんでした。 重ねて、ありがとうございました。
補足
皆さま、ご回答ありがとうございます。取り合えず、補足にてお礼します。 内容をよく読んで、理解した段階で、正式にお礼します。 ありがとうございました。