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閉鎖店舗の分類と投資についての教えてください
- 多店舗経営企業では、不採算店舗を閉鎖することがありますが、すべての赤字店舗が閉鎖されるわけではありません。
- 赤字店舗でも対策を打てば黒字化することも可能であり、リモデルの投資効果などによって閉鎖を先延ばしにしているケースもあります。
- 分類は黒字店、赤字閉鎖店、赤字継続店の3つであり、力を入れる順番は黒字店、赤字継続店です。各店舗では販促の集客部分にお金をかけることが一般的です。
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少し誤解をさせてしまったようです。 >まず赤黒で分類し、 何を分類するのですか?閉鎖予定の店舗を分類するのですか? いつのまにその店舗が閉鎖と決まったのですか? いったいどうやってその店舗を閉鎖と決めたのですか? その店舗を閉鎖と決めるためには、そのために必要なさまざまな調査や検討課題があるはずですよね。これがまず最初にやることです。最初に分類ではありません。検討してから出なければ分類なんかできません。 「閉鎖する店舗」ということをまず忘れてください。 「赤字が続く店舗をどうするか?」という視点で考えてください。 単年度で赤字になっても、「じゃあ次年度は赤字を解消するようにみんなでがんばろうね。」です。この時点で閉鎖かどうかなんて考えませんよ。 赤字が数年間続いたら、 「がんばっただけじゃだめだから、何か方法を考えよう。」 ということになります。そして、簡単には建て直せそうにない、となったら、抜本的な改革として、店舗コンセプトの転換を考えるわけです。この時点でも、閉鎖はまだ考えません。 私が前の回答でサンクコストについて最初に触れたのは、サンクコストがあるからまず最初に継続方法を考える、ということを言うためです。まず最初にサンクコストで閉鎖か継続かを決めるのではありません。最初は継続なのです。最初から閉鎖の検討はありえません。 「3年間赤字が続きましたから、この店を撤退するかどうか、考えて見ましょうよ。」 「ばかやろう!この店にいくらつぎ込んだと思ってんだ!そう簡単に撤退なんかできるわけねえだろう!」 というのを会計の用語を使って言うと、「サンクコストを考慮しましょう。」になるわけです。 まず考えるのは、その店舗をどうやって建て直すか、であって、撤退するかどうかの分類ではありません。どう考えても業績を回復する方法がないときに初めて撤退を考慮するのです。 >「複数のコンセプト案を検討」とありますが、赤字店で試みるのは結構勇気がいると思うので、実際には成功例をもっていないと厳しいと思いました。 そうではありません。赤字が続いているのです。黒字に転換しようとがんばって営業努力をしても赤字のままなのです。ということは、ここで手を打たないと、いつまでたっても赤字を垂れ流し続けるのです。このさき何年もことによったら何十年も赤字で本社に損害を与え続けるのです。ということは、手を打って黒字転換しなければ、その店舗は閉鎖という決断をしなければならなくなります。ここで何かの対策を実行してみてうまく行かなくても、最悪でも閉鎖です。ということは、対策に失敗しても今より悪くはならない、ということです。 何もしなければ閉鎖なのです。どんなひどい失敗をしても、最悪閉鎖しかないので、失敗が許されるのです。勇気なんか要りませんよ。 ただし、その解決策には成功の可能性がなければなりません。市場調査を行い、周辺にどんな顧客候補がいて、どんなニーズを持っていて、どんな競合がいて、自社のリソースでどんな価値が提供できるか、それに必要な投資額と見込める利益額はいくらなのかを計算し、投資に見合う利益が見込められなければなりません。そのような代替案を複数作り、比較検討して最も成功の確率が高く、最も収益性に優れている案を実行するのです。 それでもどうしてもだめならそのときに初めて撤退を検討するのです。最初に撤退するかしないかの分類なんかしません。 以前、ケーキ屋さんのコンサルを依頼されたことがあります。その店は、多店舗展開をしている飲食店が開いたケーキ屋でした。開店当初は売上も伸びていたのですが、震災後の景気落ち込みの影響で売り上げが減少しました。その後、パティシエがやめたため味が変わったり、近くにもう1軒ケーキ屋ができたり、さらに追い討ちをかけるように、最寄り駅の反対側に大きなショッピングモールができて、人の流れが代わってしまったり、ということが立て続けにおきて売り上げが落ちて赤字が続きました。 企業グループの社長の依頼は、このケーキ屋をどうやって建て直すか、でした。閉店するかどうかの判断ではありません。 店舗での顧客アンケートや周辺の人口調査、人の流れの調査、競合店の調査などを行った結果、このケーキ屋は意外と周辺住民に人気があるだけでなく、遠方から買いに来る客も少なからずいるうえ、ある商品がとても人気があることがわかりました。そこで、その商品を主力商品としてホームページと店内のチラシで広告し、さらに関連する新商品の開発を行うよう提案しました。これは今あるホームページの内容の更新と、今までも配っていたチラシの内容の刷新などですから、ほとんどコストがかかりませんでした。そしてこれを実行した結果、売り上げが増え業績を持ち直しました。 まず最初に行うのは、撤退か継続かの分類ではありません。まず最初は継続という前提で、どうやって売上を伸ばすか、の検討なのです。
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- aokisika
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>多店舗経営についての初学者です。 ということは、経営学の基礎は学習済みですね。その前提でお答えします。 店舗を閉鎖するとしばしば埋没コストが発生します。埋没コストを発生してまでも閉鎖したほうが有利(または不利益が少ない)である場合に閉鎖の対象になります。 というわけで、赤字店については、まず事業の建て直しを検討します。これは、基本的には1店目の店舗を開店する(創業する)ときと同じで、経営環境分析を行い、競合店と顧客ニーズ、自社の経営資源を調べ(3C分析またはSWOT分析)、店舗のコンセプトの再構築(事業ドメイン再構築)を行います。このとき、コンセプトの再構築に当たってどれだけの費用(投資)が必要であるかを計算し、それによってどれだけの売上と利益が見込めるのかを計算します。これらの計算結果から、投資に見合うだけの収益が見込めるのであるなら、店舗コンセプトの再構築により店舗を存続させます。 複数のコンセプト案を検討してみて、投資に見合うだけの収益が見込めない場合は閉鎖の対象となります。この場合には埋没コストが発生しますから、このまま継続することで埋没コストを減少させることができるかどうかを計算します。埋没コストを削減することが可能であるなら、埋没コストがゼロになるまで店舗を存続させます。 埋没コストを削減できないのであるなら速やかに閉店、という判断になります。 ただし、その店舗があることによって系列の他の店舗の収益が増える場合があります。携帯電話機を赤字で販売することによって通話料収入が入り、トータルで売り上げが増えるような場合です。このような場合には、その1店舗が赤字であっても存続させます。 また、その立地が将来的に大きな収益を生む可能性が高いような場合も、現時点で赤字であっても存続させます。 このように、基本的には創業の評価と同じ手法で判断しますが、複数の店舗があることによるシナジー効果の方を重視する場合もあります。
お礼
返事がおそくなりましてすいません。 サンクコストで考えていくのですね。 まず赤黒で分類し、(1)閉鎖、(2)回収限度まで、(3)存続/てこ入れに分類。 再投資する店舗については、投資効果が現れるまで(多分1年以上みてから)再度判断。 「複数のコンセプト案を検討」とありますが、赤字店で試みるのは結構勇気がいると思うので、実際には成功例をもっていないと厳しいと思いました。 ここいらあたりの話は企業によって違いすぎるのか、当たり前すぎるのか、具体的な事例があまり発見できませんでした(どこかご存じですか?)ので確認させていただきました。 大変参考になりました。 ご回答いただきありがとうございました。
お礼
自分の思い込みでした。誤解していてとらわれていました。 1)するべきことをしていたのにもかかわらず、 赤字店になったので、打つ手はお金をかけないと ダメ。 2)撤収はすばやくし、赤字脱却の可能性のある店舗 にお金を集中しなければならない。 確かに撤収が前提ではありませんし、今までどおりに力を入れる、というよりも”建て直し”といった対応をしなければ、赤字店は浮かんでこないです。 すばやさが拙速ではダメでした。 わかりやすく指摘いただきありがとうございました。