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MOS-FETの動作について

FETには、nチャネル、pチャネルのシリコン半導体が使われていて、それぞれの多数キャリアは、電子、ホールですが、なぜそこに少数キャリアが存在するのですか? わざわざ少数キャリアの不純物をドープしているということですか? FETのゲート電圧によって、少数キャリアがクーロン力によって、電極直下の基板上に集まり、 チャネルを形成しますが、この時なぜ少数キャリアを利用するのでしょうか? 多数キャリアの方が、より大きなチャネルが形成され、伝導度が上がると思うのですが。

みんなの回答

  • rabbit_cat
  • ベストアンサー率40% (829/2062)
回答No.2

(もともと他の場所にいた)電子が、ゲートの直下に移動してきてチャネルが形成される、という描像はあんまり正しくありません。(まあ、そういう要素もなくはないでしょうから完全に間違いとは言えませんが) (ゲート電圧なしの状態では)チャネル部分はp型半導体なので当然、電子は少数キャリアだったんですけど、 ゲートに電圧をかけると、その瞬間にバンド構造が変化して、電子が多数キャリアになるんです。 なんというか、不純物を添加するという行為は「バンド構造を変化させることで、電子とホールのどちらを多数キャリアとするか、人為的に決めてしまう手段」なわけですが、 ゲートに電圧をかけるという行為も、これと全く同じで「人為的にバンド構造を変化させることで、多数キャリア・少数キャリアを決定する」もう一つの手段なわけです。 イメージ的に言えば、チャネル部分は、ゲート電圧がかかってない時はp型半導体ですが、ゲートに電圧をかけるとその間だけ一時的にn型半導体に変化する、という感じです。 そういうわけで、FETは、動作に本質的に関係しているのは、常に、(その時点時点での)多数キャリアだけです。

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  • rabbit_cat
  • ベストアンサー率40% (829/2062)
回答No.1

>前半の質問 半導体はバンドキャップが数eV程度と小さいので、不純物を全く加えなくても、量子論的なゆらぎによって、かってに自由電子とホールの対ができたり、逆に自由電子とホールの対が消滅したり、ということをこり返していて、ある種の平衡状態になっています。 で、通常行われる不純(添加)物濃度程度では、電子の密度×ホールの密度 の積は、(温度を固定すれば)添加物の濃度によらず一定です。 ですから、不純物を添加して多数キャリアを人為的に増やせば、その分、少数キャリアは減ることになりますが、少数キャリアがゼロになることはありません。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E6%80%A7%E5%8D%8A%E5%B0%8E%E4%BD%93 これは、化学の世界でいう平衡状態と(現象論的に)同じです。たとえば、水だったら、 [H+][OH-] = 10^-14 なんて関係式が常になりたっています。水に塩酸を溶かすなどして人為的に[H+]の濃度を増やすと、その分、[OH-]の濃度は減ってしまいますが、[H+][OH-] = 10^-14 の関係は常に成り立ち続けづので、[OH-]がゼロになるわけではありません。 >後半の質問 えーと、少し誤解があるのでは。FETは、多数キャリアを利用したデバイスです。(バイポーラトランジスタは少数キャリアの特性を利用したデバイスですが) たとえば、Nch FETであれば、ゲート電圧をかけることで、電子が多数キャリアを占めるチャネルが形成されるとソース→ドレインに電子が流れるようになります。

final2909
質問者

補足

回答ありがとうございます。 確かに、チャネルのとこだけに着目すれば多数キャリアは電子ですね。 自分が勘違いしたのは、ゲートに電圧を与えたとき、p型の電子が、動いてチャネルを形成するわけですよね。そして、この電子は、p型の場合は少数キャリアになりますよね。 ですので、FETは、少数キャリアを使う素子なんだなと思ったわけです。

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