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山川の教科書1年生用・3年生用で内容はダブってる?
山川のサイト(http://www.yamakawa.co.jp/textbook/#)に1年生用・3年生用とがあるのですが 世界史B「詳説世界史 改訂版(世B016)」 日本史B「詳説日本史 改訂版(日B012)」 の3年生用だけで高校の学習範囲を十分に確認できるでしょうか。1年生用を買うと内容がダブりますか?また社会、論理、政治経済は別の所で買った方がよいでしょうか。
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こんにちは。 教科書は、高等学校の指導要領に基づく編纂されます。国語・地理歴史・公民・外国語・家庭・情報・専門教科は本年度=平成25年度入学生(現高校1年生)から年次進行で新指導要領に基づく教科書が導入されることになります。理科と数学に関しては24年度から先行移行になっています。 このため、教科書に関しては理科・数学を除く教科については、平成25年度は、2・3年生については旧(現行)指導要領に基づく教科書(3年生用と表記されたもの)を用い、1年生は新指導要領に基づく教科書を使用します。平成26年度は3年生のみ旧指導要領に基づく教科書で、1・2年生は新指導要領に基づく教科書です。平成27年度になって1~3年生まで全ての高校生が新指導要領に基づく教科書で学ぶことになります(新指導要領の完全実施)。 移行スケジュール http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/30/1234773_007.pdf この時、平成28年4月入学の大学入学試験で初めて新指導要領に基づく出題がされます(それ以前は現行-旧-指導要領に基づきます)。ただ、大学入試に関しては、平成28年(数理は27年)4月入学以降の大学入試についても、現行(旧)指導要領に基づく入試問題がしばらくの間、併存するもしくは、新旧指導要領に共通する内容による出題になる可能性が高いと思います(過去の指導要領の変更でも起こったので)。 平成28年度(数理は27年度)以降大学入試関連―最後に旧課程(旧指導要領に基づく課程)履修者への措置・配慮について記述 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2012/07/31/1282953_12_2.pdf このように新指導要領・大学入試の移行について述べてきたのは、指導要領の改定に伴って、教科書編集の大綱・方針が変わり、内容も変わるからです。それも、大学入試に移行措置が必要なほどに。指導要領は一度改正されると、ほぼ10年間改正されません。しかし、その間に教科書は3回ほど改訂が行われています。今年度の3年生用とされる教科書は、山川の詳説世界史B、詳説日本史B共に三訂版のはずです。改訂版は指導要領が変わらない=教科書編集の大綱・方針が変わらないので、車で言えばマイナーチェンジです。指導要領の改正による新教科書の編集は、フルモデルチェンジにあたります。ですから、大綱・方針・内容等が変更になります。 地歴科 指導要領解説 第1章 第1節に「改定の趣旨」があります http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/07/22/1282000_3.pdf 公民科 指導要領解説 第1章 第1節に「改定の趣旨」があります http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/07/22/1282000_4.pdf ところで、学習範囲ですが、歴史に関していえば、新しい年代の事柄が増加します。これは、改訂版でも変わりません。具体的に、山川の詳説日本史Bを見ると次のようになっています。 三訂版=「2002(平成14)年9月、小泉首相は国交正常化交渉に向け首相としてははじめて朝鮮民主主義人民共和国を訪問した。」という記述が最も新しい事柄。年表は、「2007 安倍(首相)参議院選挙で自民党大敗」まで記述。 新教科書=「2010(平成22)年7月の参議院員選挙で民主党は大敗した」という記述が最も新しい事柄。年表は、「2011 東日本大震災」まで記述。 内容については、新しい発掘物、史料の発見、解釈の変更などによる学説の変更などにより、改訂版も含め変更されます。新しい教科書ほど最新の学説等に基づく内容になっています。 具体的な内容の変化については、「士農工商」に関する下記の新旧教科書の記述の違いを見てください。なお、これは、締切になった「士農工商」に関する別の質問に回答するために準備したものの一部ですが。 新しい指導要領に基づく山川出版社「詳説日本史B」の記述。(*〇〇*の表示の〇〇は太字)。ただし、指導要領の移行期なので、現在の高校1年生に用いています。 ≪身分と社会≫幕藩体制において、武士は、政治や軍事、さらには学問・知識を独占し、*名字・帯刀*のほかさまざまな特権をもつ支配身分である。武士は将軍を頂点に、大名・旗本・御家人などいくつもの階層から構成され、主人への忠誠や上下の別をきびしく強制された。天皇家や公家、上層の僧侶・神職らも武士と並ぶ支配身分であった。武士の家で、女性は家事への専念を強いられた。これらの武士は主人の家を中心に結集し、村や町、あるいは仲間・組合などのさまざまな集団によって構成される社会を、身分と法の秩序にもとづいて支配した。 一方、社会の大半を占める被支配身分は、農業を中心に林業・漁業など小規模な経営(小経営)に従事する*百姓*、多様な種類の手工業に従事する*職人*、商業や金融、さらには流通・運輸を担う商人を中心とする都市の*家持町人*の三つをおもなものとした。以上のような社会の秩序を「士農工商」と呼ぶこともある。 旧指導要領に基づく山川出版社「詳説日本史B 三訂版」の記述。(*〇〇*の表示の〇〇は太字)。ただし、指導要領の移行期なので、現在の高校2・3年生に用いています。 *身分秩序(小見出)* 近世社会は、身分の秩序を基礎に成り立っていた。武士は、政治や軍事を独占し、名字・帯刀のほかさまざまの特権をもつ支配身分で、将軍を頂点に大名・旗本・御家人などで構成され、主人への忠誠や上下の別がきびしく強制された。天皇家や公家、上層の僧侶・神職らも武士と並ぶ支配身分であった。主人への忠誠や上下の別をきびしく強制された。天皇家や公家、上層の僧侶・神職らも武士と並ぶ支配身分である。被支配身分としては、農業を中心に林業・行業に従事する*百姓*、手工業者である*職人(1)*、商業を営む商人を中心とする都市の*家持町人*の三つがおもなものとされた。こうした身分制度を士農工商とよぶこともある。 脚注 (1)大工・大鋸・木挽・鍛冶・桶結などを総称して職人とよぶ。職人は、百姓・町人とは別に、独自の技術労働を役負担として奉仕させられた。これを職人の国役という。 「3年生用だけで高校の学習範囲を十分に確認できるでしょうか。1年生用を買うと内容がダブりますか?また社会、論理、政治経済は別の所で買った方がよいでしょうか。」についてですが、3年生及び2年生用であれば、現有の3年生用を見られるべきだと思います。逆に、現在の1年生や、来年度以降の高校入学者用であれば、新教科書で確認する方が良いと思います。内容的にだいぶ違います。大学入試を見据えた場合には、この区分で確認する方がベストだと思います。教養等のために確認するのであれば、新しい内容・学説に基づく新しい教科書の方が良いとは思いま。旧教科書をお持ちの場合には、新教科書と学習範囲は当然ダブりますので、考えるところですが、価格的には800円なので、無理でなければ新教科書の購入をお勧めはします。ただし、手に入れることは中々難しいですよ。 「社会、論理、政治経済は別の所で買った方がよいでしょうか。」に関しては、「別の所」が、別の教科書出版会社という意味だと思いますが、別の出版社でも構わないと思います。日本史・世界史、特に日本史に関しては山川の「詳説 日本史B」は権威ですが(批判も多いのですが)、その他に関してはそれほどでもありません。「現代社会」「政治・経済」に関しては、新しい資料・事柄による内容変更が多いので、新しい教科書の購入が良いと思います。もし、現在の1年生や、来年度以降の高校入学者用であれば、該当の高校の使用教科書と同じものが良いでしょう。高校も情報公開が進んでいて、高校によっては、来年度の教育課程・授業内容・使用教科書等をHPなどで公開していますので、参考にされることもできるでしょう。 長くなりましたが、参考まで。
その他の回答 (1)
- Saturn5
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2種類存在するのは2年前に学習指導要領が変わった からです。現在の1、2年生は新課程、3年生は旧課程です。 ですから高校の学習範囲自体が2種類あるのです。 自分に合った方を選びましょう。 内容についてはほとんど変わらないと思います。
お礼
ありがとうございます。
お礼
ありがとうございます。