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国債市場での取引単位が分かりません
よく本日の国債取引価格は143円だったとか言われます。 一方、財務省が国債を発行するときには、額面1万円とか書かれています。 この関係が分かりませんので、教えて下さい。
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はじめまして。私なりの考え方でまとめてみました。 ・債券の『価格』の表示は、額面100円あたりの価格で表示し、円の1/100の単位 『銭』単位まで表示します。 今日、銭および厘単位の硬貨が流通しなくなって久しく、銭は株式・債券取引 ならびに外国為替相場などで便宜的に単位として使用されるのみの単位となっています。 ・一方、国債の最低額面は本来5万円でした。 これは昭和57年に発令された「国債の発行等に関する省令」に基づくもので、その第三条に >>国債証券の額面金額の種類は、五万円、十万円、五十万円、百万円、三百万円、一千万円、 >>五千万円、一億円及び十億円の九種類とする。 と規定され、発行されていたからです。 しかし2001年(平成13年)12月6日、財務省は、最低額面1万円の個人向け国債 (満期10年、変動金利)を2003年1月に発行する計画であると発表し、個人が 国債を購入しやすくするようにしたことで、国債の最低額面は1万円となりました。 ・ではなぜ『価格』の表示同様、『額面』の最低額も100円単位とならないのか。 もしそうしてしまいますと、額面表示が100円08銭や100円93銭というケースも 生じることになります。 ここで問題となるのは、「国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律」に基づく 債務の支払金額についての1円未満の端数計算です。 同法第二条によりますと、「(中略)国及び公庫等の債務の確定金額の全額が 1円未満であるときは、その全額を1円として計算する。」と規定され、もし 国債の額面が先ほど示した100円08銭や100円93銭は全て、101円として扱われ 償還の際支払われるということになります。 そうなってしまいますと国債の「債券としての公平性」が失われてしまいます。 それを防ぐためにも債券相場の最小計算単位『1銭』を、債務の最小支払単位 『1円』に合わせるため、最低額面を最小でも「1万円」とし、1万円未満に しないものと考えられますが、いかがでしょうか。 参考になりましたら幸いです。 【参考文献】 http://www.findai.com/yogo/0210.htm 【金融用語辞典 債券(3)債券の価格】 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S57/S57F03401000030.html 【国債の発行等に関する省令】 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AD%89%E3%81%AE%E5%82%B5%E6%A8%A9%E5%82%B5%E5%8B%99%E7%AD%89%E3%81%AE%E9%87%91%E9%A1%8D%E3%81%AE%E7%AB%AF%E6%95%B0%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%95%E5%BE%8B 【Wikipedia「国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律」】
お礼
よく分かりました。有難うございました。