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化学反応について
1)1-メチルシクロヘキセンの1位に-OHを付加するには、オキソ水銀化後、NaBH4で還元する方法以外に安定な方法はありますか? 2)シクロヘキサノンに臭素、オキソニウムイオンにて反応させ、これに-OC(CH3)3を反応させると何ができますか? 3)2-ブテンと臭素/ジクロロメチルを反応させ、臭素をアンチ付加した後、NaNH2(2分子)で 求核置換反応(?)するという反応は可能でしょうか?また、反応生成物の幾何異性体を合成するに は、(アンチ付加をsyn付加にする?)にはどのようにすれば良いのでしょうか? 宜しくお願い致します。
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まじめに補足してもらったのでこちらも補足します。 2)に関しては、形式的には求核置換ではなく求電子置換です。エノールへの求電子付加+脱離と考えることもできます。生成物は2-ブロモシクロヘキサノンです。ケトンのα位のハロゲン化の反応機構に関しては、ボルハルトの本では下巻の18-3に書いてあると思います。 -OC(CH3)3に関しては、通常、カリウムtert-ブトキシドということになるでしょうけど、求核性をもたないかさ高い塩基ですので、塩基としての作用によってE2脱離を起こします。したがって生成物は不飽和ケトン(2-シクロヘキセン-1-オン)です。 3)に関しては、2-ブテンへのBr2の付加体を2当量のNaNH2と処理すれば2-ブチンになります。アルキンの教科書的な合成法です。なので、求核置換は起こりません。臭素のアルケンへのアンチ付加をシン付加にすることはできませんけど、元のアルケンの立体配置が逆になれば付加体の構造は変化します。たとえば、シス-2-ブテンにシン付加したような化合物が欲しければ、トランス-2-ブテンにアンチ付加させれば作ることが可能です。 また、臭素の求電子付加はアンチ付加ですが、ラジカル付加であれば選択性は低下するでしょうし、付加するモノによってはシン付加のこともあるでしょう。たとえば、ヒドロホウ素化はシン付加です。ただし、これで2個のBrが付加したような構造のものを作ることはできません。 ちなみに、リンドラー触媒とかバーチ還元というのは、アルキンをそれぞれシスアルケンおよびトランスアルケンに選択的に変換する方法です。それらが並べて書かれていたのであれば、その違いを説明することが目的でしょう。
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- NiPdPt
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1)酸触媒で水を付加させるなり、硫酸を付加させて加水分解するなりすればいいんじゃないですか。 2)「シクロヘキサノンに臭素、オキソニウムイオンにて反応させ」と言うのが意味不明ですが、臭素との反応後に塩基と処理すればエノンになります。 3)無理です。無理である以上、そういう生成物ができるわけがありませんし、できたとしても幾何異性体がどうのこうのと言う議論の対象にはなりません。どういう反応が起こり、何を議論すべきであるかわかっていないようです。 2)に関しては第1段階で何が起こっているかわかっていますか?文面からはそれがわかっているようには思えません。1)に関しては、オキシ水銀化以前に習っているはずの反応です。3)に関しても、アンチ付加がどうのこうのと言うのであれば、それ以前の問題として、2-ブテンの立体配置を明らかにしておく必要があります。 質問する前にもう少し勉強していた方が良いです。
補足
2)の最初の反応はカルボニル基がついている炭素にブロモが求核置換し、カルボニル基の酸素原子 とH3O+のプロトンが反応して、ヒドロキシ基になると思っていました。 3)は問題の読み間違いで、この次の工程にてリンドラー触媒を用いた工程があり、バーチ還元を 用いるというものでした。申し訳ありませんでした。 現在、独学で有機化学の勉強を行っており、解答のない過去問題集をひたすらネットと ボルハルトショアー片手に解いているところで、問題部分のところから学習していることから、 基本的な部分が学習できていない状態でした。基本を見直そうと思います。
お礼
丁寧なご説明有難うございました。 2)に関しては、かさが高いと立体的に不利であることを考慮していませんでした。 3)に関しては、NaNH2がアルケンからアルキンにbrとHを脱離させていたんですね。 このあとに、リンドラー触媒反応をするとあったので、納得です。 勉強になりました、有難うございます。