bear という動詞の動名詞に由来するため、bear のもつ意味から発生したものと言えます。辞書を見られて気づいたと思いますが、これだけ多様な意味があるにもかかわらず、bearing の見出しは一つしかありません(オックスフォードの辞書も同様です)。ということは全てつながりがあるということです。つながりがなくたまたま同形であれば bearing1, bearing2... のように分かれています。実際動詞の bear と熊の bear は別になっています。
さて動詞の bear ですが、大きく分類して
1支える・耐える
2運ぶ・帯びる
3生む
4押す・押して動かす
おおよそこういう風に分類できるようですが、「耐える」は何か重いものを支えるさまからの比喩と考えられ、「運ぶ」は何かものを「支える」に動きが加わったもの、「帯びる」はものや性質を「身につけて運ぶ」ことから、「押す」は力の掛け方は違うものの対象物が動くところは同じなのでそこから転じたもの、「生む」は体の内に運ぶ(身ごもる)ことに由来し一種の婉曲表現と考えられます。そこで挙げられた意味を上記で分類すると
1 我慢、辛抱、支柱、軸受け
2 身のこなし、挙動、姿勢、態度、振る舞い、物腰、
3 結実、出産、収穫、作物
4 方向、方角、関係、関連、立場(ものが動かされる方向、またどの位置にあるかということからどういう関係かということに。2と同じとも考えられる)
bear は英語だけに留まらず、インドヨーロッパ語族の多くに同語源の語を持つ非常に起源の古い動詞です。歴史が長いので意味の派生や転化が多く起こり派生語も多様になります。