起業は可能。しかし続けられない。
例えばキミのお母さんがおそらく毎日作る食事のことを考えてみよう。毎日人数分の食材を用意し、覚えた技術を使って加工し、適切な器に盛り、ほとんど毎日同じ時間に同じ品質の料理をいつもの場所へ展開する。これをビジネスにすれば、同時に接客が発生する。
つまり時間がどれだけあっても足りない状態が生まれる。いったんビジネスにすれば、体調が悪かろうが、疲れきっていようが開店せねばならない。さらに取引先との打ち合わせ、材料とお金の管理も同時にやっておく必要がある。
なので人を雇うことになるが、その状態で人の給料を保証できるかということと、人の管理の仕事も同時に増えていることに注意しなければならない。
だからまだ社会に出ていないのであれば、まず自分自身でできることをしっかりと捉えておくことだ。つまり目標設定。もちろん世間にあるようなすでにパターンがあるような視点ではいけない。たとえば、「人を動かす技術」を身につける糸口や「お金を集める」にはどうするか。あるいは「市場の隙間」はどうやって見つけるかなど、ネタ自体はいくらでもある。それを本や論文をあさり、考えて考え抜いて、自分のやるべきことを正確に捉えておくことだ。
もちろん学習はさらに永遠に、死ぬまで続く。ただこの時期に学んだ生活や社会に向かう姿勢が重要だ。いちど自身のやり方が分かってくれば、さまざまな情報の入手と分析は自然にできるようになる。さした苦もなく自分の方向を決められるようになる。
鍵は「想像力」。今の状態ではなく、これからを想像できる力。キミの質問にあるような、起業が大変だから人材を揃えようという考えは、間違いではないが、まだ想像力に具体性がない。さらには質問を相手に理解してもらうにせよ、納得してもらうにせよ、必ず文章は論理的に書かなければならない。
だからキミの姿勢はまだまだ準備に不足している。もっと勉強しよう。