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反射板の働き
ストーブの反射板の働きは、熱源の代わりに氷を置いておいたら冷たく感じることにも有効でしょうか。実験で確認すればよいと思いますが、季節的にも装置的にもすぐにはできないので、思考実験での考え方を教えていただければと思います。
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二つの物体AとBが有って、AとB以外に熱のやり取りが無いものとします。 (例えば、AとBを熱放射を100%反射する素材で周りを取り囲んだとする) この場合、十分な時間が経過するとAとBは同じ温度になります。 なぜならば、温度の高いほうの物体からはより高いエネルギーの熱放射が発生し、低い温度の物体を加熱するからです。 ここで言う熱放射とは、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線などの電磁波を言います。 放射のエネルギーの高さはここに並べた順番に高くなります。この中ではγ線が一番高いエネルギーを持ちます。 間違えないでほしいのは、エネルギーの高さとエネルギーの総量です。 例えば、10℃の水1トンと、90℃の水100ccでは、10℃の水の方がエネルギーの総量は大きくなります。 しかしながら、10℃の水では40℃の水を温める事は出来ませんが、90℃の水は出来ます。 さて、物体AとBからはそれぞれの温度に応じた高さのエネルギーが放射されます。 放射されたエネルギーは相手の物体に届いた時に相手を加熱します。 しかしながら、加熱できる温度は放射源の温度より高くなる事は有りません。 それは受け取るエネルギーよりも放射するエネルギーの方が高いからです。 この事は反射板で反射される場合も同じです。 熱源も氷もない時に反射板で反射される熱放射のエネルギーは室温に応じたものになります。 氷を置いた場合には氷に応じた熱放射になりますので、原理的には氷の温度まで下げる事が出来ます。 実際問題としては、氷以外からの熱放射も届くので、氷の温度まで下げるのは難しいです。 実際に、この原理を利用して電気を使用しない冷蔵庫が作られています。 http://www.hidenka.net/hidenkaseihin/frig/frig.htm
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- tetsumyi
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皆さんの回答の通りで冷たく感じることはありませんが 冷却効果は高くなると考えられます。 氷から冷線が出て冷たくはなりませんが、赤外線が入ってくる窓に向けて置くと、反射板でより広い範囲の赤外線が氷に集められて氷は速く解けます。 と言うことは、多くの熱を吸収するので部屋が暑くなるのをある程度防ぐことができます。
お礼
なるほどと思いました。ご教示ありがとうございました。
- thegenus
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あくまでも赤外線を出す装置だから当たるヒトに対して有効な「加熱」効果を発揮してるんですよね。 やる気はあるが冬に氷はとおっしゃるけど、冬の方が氷の都合はつきやすいでしょう。 氷で囲むよりも、氷の前後を両手で囲ってみれば簡単でしょう。 よくわかりませんが夏を待たなくていいんじゃないですかね。 質問を氷ではなく低温の冷水での冷却効果を検討するものとあらためてみて。 体温~70℃のペットボトルでも保温パックでも置いてそれに身体をあたってみたら評価できるんじゃないのかな。 さっそく半分だけ反射板にカバーをつけたら試せるよね。
お礼
やはり実験で実感することが大切でしょうね。ご教示感謝いたします。
- takug
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すでに回答されている皆さんのどなたも決して間違いではなく、正しいのですが、これだけでは部分的な考察に留まってしまい、誤解を生じるといけないので補足させていただきます。 あらゆる物体はその温度に応じて決まるスペクトルの赤外線(や可視光線)を熱放射(輻射)します。 赤熱したストーブに手をかざすと暖かいのはストーブから放射される赤外線を手が受けとめて吸収する過程で手がエネルギーを受け取るからであり、反射板があれば反射した赤外線も受け取るので、よりいっそう暖かくなります。 では氷柱の場合はどうなるでしょうか。0℃の氷柱は 0℃に対応したスペクトルの赤外線を放射するので、氷柱に手をかざせば氷柱から手に向かうエネルギーの流れは確かに存在します。ただし赤熱ストーブの場合よりずっと低いレベルです。 でもしかし。 気温30℃の屋外広場に氷柱を沢山並べて、その真ん中に立った状況を考えてみてください。風は吹き抜けているので皮膚の周囲の気温は30℃のままでも、体感温度としてはまわりはひんやりと感じられることでしょう。 その理由は、もし氷柱がなければ気温に応じて30℃になっているはずのまわりの建物の壁などから放射される「30℃の赤外線」が氷柱でブロックされて氷柱の発する「0℃の赤外線」が体に届くからなのです。 「0℃の赤外線」は「30℃の赤外線」よりもエネルギーが低いので比較をするとひんやりと感じられることになります。 ストーブの反射板の場合も同じです。物体は黒いものほど外部からの赤外線をよく吸収すると同時に自分自身の温度に応じた赤外線を放射するのですが、白いと吸収も放射も少ないです。 反射板はなるべく吸収・放射の少ない材質で作られるので反射板自体の温度が30℃であったとしても反射板が充分高性能であるならば反射板そのものからは「30℃の赤外線」は少量しか放射しません。 代わりに反射板は鏡に写った光線などと同様に反射板に写った熱源の赤外線を反射します。 赤熱した熱源であれ、0℃の熱源であれ、その熱源から出る赤外線を反射するのです。 結局、ストーブに氷柱を置いて手をかざした場合は、反射板があると、「反射板がなかったときに来るであろう常温の赤外線」がブロックされて「0℃の赤外線」が手へと到達する割合が増えるので、反射板がない場合よりもひんやりと感じることになります。 ただし反射板が充分高性能であることは大前提です。並の反射板では多分無理です。夏になったら実験してみてください。
- fjnobu
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反射板は、赤外線を反射しているのであたたくなります。 冷たくなる光線はSFの世界ではありますが、実際には無いと思います。 氷の周りがが冷たいのは、放射熱ではなくて対流と伝導で冷えるのです。
お礼
ご教示感謝いたします。
ストーブの反射板は熱を反射するものではなく、光(主に遠赤外線)を反射するためのものです。 またストーブからは熱が発射されているのではなく、赤外線が発射されています。 その赤外線が物体に当たった時、物体の表面を暖める仕事をします。 氷でも有効ですが、注意すべきは、氷の温度より冷たいものしか暖めることができません(笑)。 つまり、氷の温度以上には暖められません。 -1度Cの氷を、-100度Cに冷やした部屋に置き、氷の後ろに反射板を置けば、氷が発する赤外線を一方方向へ集中させて、氷より冷たい物体を暖めることができるでしょう。l
- umamimi
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有効でないと思います。 ストーブの反射板は、赤熱部分から後方に出る赤外線を反射して前方に導く働きをすることで ストーブの前方をより暖める効果があります。 氷で冷やすというのは「冷たい光線」が出るわけではないので、同じ効果を生むことはありません。
お礼
丁寧にご説明いただきありがとうございました。大変勉強になりました。