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徴兵は高いコストがかかるから非現実的とかいうデマ
戦車の操縦士や空挺兵とかならともかく単なる歩兵なんて育成に一人年間100万もかからないと思います。というかそんなに歩兵の育成コストが高いのであれば途上国に歩兵はいないかごく少数のはずであり現実と一致しません。疑問なのですがそもそも徴兵に多大なコストがかかるとか言い出したのは誰なんでしょうか?徴兵に高いコストが必要であるという根拠は何なのか教えてください。
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>そもそも徴兵に多大なコストがかかるとか言い出したのは誰なんでしょうか?徴兵に高いコストが必要であるという根拠は何なのか教えてください。 軍事に詳しい人ならそんな事言いませんから、知らない人が適当に言ったのでしょう。 ちなみにアメリカの海兵隊の場合、新兵訓練は約3ヶ月です。 実戦経験の多いフランス外人部隊の場合、新兵訓練は4ヶ月です。 スイスなどは徴兵制のある国ですが、その最初の基礎軍事訓練は17週間で、その後は30歳までは年間三週間の訓練を毎年受けます。 現在、世界の約三分の一の国で徴兵制が施行されています。 現在、先進国では割と志願制を採る国が多いですが、これはそれだけ自国への脅威が減っている結果です。 約20数年前までは世界は冷戦の時代であり、欧州ではNATOとワルシャワ条約機構が睨みあっていました。 この当時の欧州諸国は東西どちらも殆どが徴兵制です。 NATOでは一部の国を除いて殆どの国では8ヶ月から2年の兵役制度があり、ワルシャワ条約機構では1年半~2年の兵役制度がありました。 しかしソ連が崩壊し東西対立での戦争の危険性が激減すると徴兵制をやめ、軍の規模そのものを縮小する国が増えました。 例えばフランスは冷戦時代には1年の兵役制度があり、陸軍だけで28万人いました。しかし2001年に徴兵制は廃止し現在は陸軍も13万人まで縮小しています。 ドイツなどは当時、東西のドイツに分離していたわけですが、西ドイツは15ヶ月の兵役制度があり、陸軍は33万2千人いました。東西ドイツが合わさった現在、兵役制度は停止され陸軍は9万4千人しかいません。 オランダなどは14ヶ月の兵役制度があり、陸軍は6万6千人いましたが、1997年に兵役制度は廃止され、陸軍も現在は2万1千人しかいません。 これらの国々は冷戦の崩壊により自国の領土が戦争の危険に犯される確率が激減したため、大兵力を揃える必要もない事から志願制に移行し、また軍備の削減も行いました。 ただ、まだ兵役制度を残している西側諸国もあります。 デンマークなどは現在、1年の兵役制度があります。ただし軍備は縮小され陸軍は1万7千人から1万人にまで減りました。 ノルウェーも同様で1年の兵役制度がありますが、陸軍は1万9千人から8千900人にまで縮小されました。 現在、徴兵制を施行している国というのは隣国と緊張関係にある国や、反政府組織との戦いが続いている国に多いです。 タイなどはミャンマーとカンボジアとの国境紛争を抱え自国内も安定しているとは言い難い部分があるため、2年の兵役制度があり、さらには軍備も少しずつ増強しています。冷戦時代は陸軍は約16万人でしたが現在は19万人にまで増強されました。 38度線で睨みあっている韓国と北朝鮮の両国も徴兵制があります。 コロンビアも1年~2年の兵役制度があります。この国は麻薬組織との戦いや隣国ベネズエラとの紛争があるため年々軍備を増強しており、冷戦時代は6万9千人の陸軍でしたが、現在は23万人まで増強されています。 ベネズエラも同様で2年の兵役制度があります。以前は陸軍は3万4千人でしたが、現在は6万3千人にまで増強されています。 よくアメリカと対立しているイランも2年の兵役制度があります。 中国の脅威に曝されているベトナムも3年の兵役制度があります。 徴兵制で嫌々ながら勤務する兵士よりも、志願兵の方が訓練成果が上がるので、できれば志願兵で兵士を確保できればいいのですが、志願兵だと民間一般労働者と同等かそれ以上の報酬が無いと、なかなか軍に入ってくれません。そのため必要な兵力量を確保するのにかなりの経済的負担がかかるという問題があります。特に好景気の時は民間の報酬も高いですから優秀な人材の採用が困難になります。 現在の西側諸国のように自国に対する危険が低ければ小数の軍隊ですみますから志願制で兵力を確保できますが、自国周辺が緊張している国は、やはり大部隊が必要になりますし、そうなるとやはり志願制では経済的負担がかなり、かかる事になります。 ちなみに旧ソ連の兵役制度では、一般労働者が月額400ルーブルの報酬を得ていた時に、兵士は月額12ルーブルの報酬しかもらえませんでした。そのため徴兵忌避者や離隊逃亡者が出て、ソ連崩壊直前は兵力の定数に達せず兵力不足に陥っています。 志願制に比べ徴兵制では兵士の報酬を下げる事が可能ですが、やりすぎると旧ソ連のようになってしまいます。
お礼
ありがとうございました